No.141〜160
2003年6月26日
No.141 スーパーチューハイ 氷 Koori [すいか&レモン] / サントリー
すいかだ、これは。まぎれもなく。
缶を開けた瞬間の香りは、かなり甘さが強調されてはいるが、すいかの青臭さがよく再現されている。
実際に味もかなり甘いが、レモンの爽やかさが引き締め役になるとともに、青臭さを軽減している。
すいか特有の接着剤のような匂い(瓜の仲間に共通で、メロンにもある)が広がるところまで、
うまく似せている。液色もほんのり赤というかオレンジで、すいかのイメージ。
よくこんなものを一生懸命作ったな、という感じ。努力は認めるし、仕上がりも上々だが、
これをおいしいと思って飲む人は、そんなに多くないような気がする。とっても面白いんだけどね。
冷(ヒヤリ)のインパクトが強かったので、こっちはどうしても、
無理やり作ったセットものという感が否めない。まあ、努力賞だな。
アルコール度数5%。果汁1.3%。原材料として、ブランデーが使われているが、
セメダインみたいなアルコール感を出すのに貢献しているんだろうか。
2003年6月27日
No.142 とれたて小麦の白ビール / サントリー
サントリーから、琥珀のくつろぎに続くテーブルビアシリーズの第2弾。夏期限定品。
小麦を使ったヴァイスビール。
泡は純白できめ細かく、たいへん持続力がある。液色は名前の通りとても淡い。
香りは、華やかというよりは爽やか。同時に重みも感じさせる。
味わいはとてもやさしく、苦味は弱い。決して甘いわけではないのに、飲み込んだ後、口の中にほろっと甘やかなニュアンスが残る。
これがとても心地よい。まさに夏のそよ風のようなビール。
小麦の特徴をしっかり出すと、もっともっと香り高く、個性的になりがちだが、
これはヴァイスビールに慣れていない人にも受け入れられやすい、ある意味オールマイティな製品。
でも決してまがい物という感じはない。しっかり作られている。アルコール度数は6%で、ちょっと高め。
2003年6月28日
No.143 こしひかり越後ビール
エチゴビール・ピルスナーと一緒に購入したコシヒカリ使用のビール。
泡は純白できめ細かく、非常に柔らかい感じで盛り上がるが、持続力はほどほど。液色はやや薄い。
香りはクリーンで、控えめ。口に含んだ瞬間のピリピリ感が心地よく、強めの苦味が口いっぱいに広がる。
飲み込んでしばらくすると、ほろっとしたやわらかさが余韻として残る。
ただ、刺激が強いので、実にシャープでキレがよい。
タイプとしてはスーパードライに似ていなくもないが、香りにおいても、飲み応えにおいても、
こちらのほうが充実感がある。なかなかすごい。
副原料として米を使うのは日本のビールの特徴だが、このメーカーは新潟県西蒲原郡に所在することから、
コシヒカリを使っていることに必然性も感じられて、とても良いと思う。
2003年6月30日
No.144 銀河高原ビール ヴァイツェン
コンビニでみつけたものだが、同社の白ビールとどう違うのだろうか。
「ドイツ伝統の酵母が生きている無濾過、にごりビール」という説明も含め、単に見た感じでは違いがわからない。
泡は純白できめ細かく、持続力も抜群。液色は黄白色で濁っている。
オレンジ、バナナ、パパイヤなどのフルーツの香り満載。
味わいも香りの印象どおり、とてもフルーティ。
意外と苦味もあって、味の充実度は抜群。
さて、ここまで書いてから、あらためて白ビールを飲んだ時のコメントと
比べてみると、私の感想は微妙に違っているようだ。傾向としては酷似しているが。
むしろオリジナルの銀河高原ビールの方に近いか。と思って
銀河高原のHPを見たら、以前あった銀河高原ビールがなくなっていた。
パッケージを変えたんだな。
しっかり真面目なヴァイツェン(ヴァイスビール)なので、いつも書いていることだが、
小麦系ビールが苦手な人には、ツライかな。
銀河高原は私の好きなブランドの一つだが、あらためて普通の地ビールの域を完全に脱しているなあ、と思う。
オリオンの次に入れて、6大メーカーと言っても良いのではないか。生産量はわからないけれど。
缶のデザインは、むしろ5大メーカーよりもイケてるし。
2003年7月1日
No.145 銀河高原 小麦のビール
まだこれを取り上げていないことに気づいて、急遽買ってきた。
銀河高原は、みな小麦55%、大麦45%ということらしいが、これも「小麦のビール」といいながら、
ご多分に漏れず同じ比率である。いったいどこがどう違うんだろう。
純白の泡はきめ細かく、勢いがあって、持続力も抜群。液色は濁った黄白色。
香りは、バナナ的でフルーティな香りと、ミントの香りのバランスがよい。
上記ヴァイツェンよりもシャープ。
味の傾向は、強い酸としっかりした苦味の二重奏で、トロピカルな感じは少ない。
飲み進むほどに、酸味が前に出てくる。後には渋味も残る。
名前から受ける柔らかな印象よりも、幾分かストロングで、直球勝負な味わい。
※後日記:小麦55、大麦45は、ヴァイツェンと小麦のビールだけみたいだ。ここに訂正する。
2003年7月4日
No.146 サン・ミゲール
世界の名品も順次つぶしてゆこうということで、今回は、フィリピンのサン・ミゲール。
泡はきめ細かく、持続力あり。液色はやや薄めの黄金色。
香りは非常にクリアで、奥ゆかしい。良く言えば突出したものがなくピュアな印象。
悪く言えば押しが弱い。
口に入れた時の感じは、とても軽いが、しっかりと味わいがあって、後にはかなり苦味が残る。
"突出した癖がないのに余韻が豊か"というのは、まさに良い酒の条件である。
PALE PILSEN(ペール・ピルゼン)と書かれているが、平たく言えば、普通のピルスナーである。
輸入者は、日本総代理店の(株)アイコン。
2003年7月5日
No.147 キリンチューハイ 氷結 シャルドネ スパークリング
関東の人には「何を今ごろ・・」、関西の人には「何それ?」の新製品。
私がこの製品を最初に知ったのは、キリンのサイトで、
確か5月頃。6月発売ということで待っていたら、実は関東東海地方のみで、我が関西では7月9日発売開始とのこと。
有名メーカーの新製品を外すわけにはいかない私としては、いよいよもうすぐ、と待っていた。
そこへ本日、知人の方から、東京へ行ってきたお土産ということで戴いた(Mさんありがとうございました!)。
なんという幸運。さっそく味わってみた。
泡(form)の勢いがよいのは最初だけで、無論持続力はない(スパークリングワインではないのだから、
当然)。すぐに収まり、グラスの底から、大粒の気泡(bubble)が
少しずつ立ち上る。液色は、極めて淡いゴールド。
缶を開けた瞬間から周囲にまき散らされる甘い香り。グラスに鼻を近づけると、う〜ん、マスカット・キャンディの匂い。
この適度に抑制の効いた甘い香りは、昨冬のアップルヌーヴォーの上品さに通ずる。
味の方も適度に引き締まっていて、飲み飽きない。後に嫌な甘味も残らない。実にソフィスティケートされた大人の味わい。
チューハイといいながら、氷結シリーズは、焼酎ではなくウオッカベースだから、特にこの製品は、カクテルと言うべきか。
なぜこんなに期待していたかというと、シャルドネという白ぶどうの名前が、私のような葡萄酒狂にとっては、
非常になじみ深いからだ。世界最高峰のブルゴーニュの白ワインは、シャルドネから生まれる。
その品種を選んだところにセンスを感じるが、その一方で、"どうせ名前の威光にすがっただけだろう"
という思いもある。そんな覚めた目線で見てしまうと、こんなものか、で終わってしまうが、
この企画力は素直に評価したいと思う。
原材料は、ぶどう果汁(シャルドネ果汁、マスカット果汁)、ウオッカ、糖類、酸味料、香料、カラメル色素。
アルコール分5%。果汁も5%。
なんだか予想していた範囲内の味わいで、遠距離恋愛の熱が少し覚めてしまった感じ。
シリーズに共通したダイヤカット缶だが、ゴールドを基調とした点は、アップルヌーヴォー
と同じで、高級感がある。プレミアムシリーズ第1弾ということで、第2弾以降にも期待したい。
2003年7月9日
No.148 レーベンブロイ・オリジナル
このブランドは、日本国内ではアサヒがライセンス生産しており、このページでも以前に取り上げている。
今回は、そのオリジナル(輸入品/ドイツ産)である。
泡はきめ細かいが、持続力はほどほど。液色は濃くも薄くもなく中程度。
香りはとてもおとなしく、前に出てこない。よく嗅ぐと、ミント系の穏やかな香りがある。
味は、香りの印象よりは力強く、苦味が広がる。ただ、後キレは良い。
少しアンバランスな感じもあるが、基本的にクリアで、かつ飲み応えもある。
万人受けするタイプであろう。
気のせいか、国内生産のものよりは、幾分ストロングな印象。
輸入者は、シャンパンハウス(株)。容量は330mlで、缶のスタイルは少々寸詰まりぎみに見える。
2003年7月12日
No.149 タカラCANチューハイ スキッシュ・テイスティ カベルネ・ソーヴィニヨン
よくもまあ、恥ずかしげもなく、こんな姑息な手段を。と思わず叫んでしまう新製品。
キリン氷結が選んだシャルドネは、白ワイン用ぶどう品種の雄だが、赤ワイン用黒ぶどうの雄はこのカベルネ・ソーヴィニヨンだ。
良く言えば、真っ向勝負。悪く言えば、あやかり商法。もっと口汚く言えば、2匹目のドジョウを狙ったモノマネだ。
今や缶チューハイ分野でスター街道を走るキリンではあるが、所詮、ポッと出の新人。
タカラともあろう老舗が、こんな卑屈な戦い方をしてどうする!と文句の一つも言いたくなる。
怒りを抑えつつ、テイスティングしてみた。
勢いよくグラスに注ぐと、ロゼのスパークリングワインのように、淡い紫の泡が盛り上がる。
液色は、青55:赤45で混ぜたようなクールな紫。何かに似ていると思ったら、ファンタグレープみたいな感じだ。
香りは、目をつぶっていたら白ぶどうのように軽やかで、くしくも氷結シャルドネ・スパークリングに似ている。
酸味も甘味も抑制されたストイックな香りだ。
飲み口こそ柔らかいが、口中に広がるのは、ワインのようなシャープな味わい。しっかりとした渋味もある。
甘さがふんわり広がるものの、後には残らない。ヘタに甘味のあるスパークリングワインよりも、
よほど食事に合わせやすそうだ。アルコール分は5%。果汁は10%。
なかなかやってくれるじゃないか。応用範囲の広さは、氷結シャルドネ・スパークリングに勝る。
両方クーラーボックスに入れて、ピクニックにでも持っていったらお洒落だね。
悔しいけれども、技術力だけは認めよう。でも、独自の企画力をもっと磨いてくださいよ。
2003年7月13日
No.150 青春チューハイ ピーチ / サントリー
爆発的に売れたという話も聞かない青春チューハイシリーズから、新製品。
これまで、レモンとグレフル
の2種だったが、今度はサントリーの得意とするピーチだ
(清涼感うるおいピーチでは、なかなかよい味を出している)。
まず、缶を開けた瞬間の実にナチュラルな香りに驚く。ピーチフレーバーは、おいしそうに作るとどうしてもキャンディの
ような甘々な感じになるのだが、これはみずみずしい感じが良く出ている。桃を食べた後の生臭い感じというか、
青臭い感じまで再現されている。果汁がたったの3%なのだから、これは香料のなせる技だろう。
うらごし果実使用で、果肉というか、繊維が浮遊している。
口当たりは炭酸がかなりシャープである反面、甘味も強い。キレは決して悪くはないのだが、
どうしても甘さが口に残ってしまう。アルコール分は4%。
このシリーズはどれも、クオリティは悪くないのに、背骨がしっかり通っていないというか、軟弱な仕上がりになっている。
そうか!この軟派な感じ、どっちつかずの感じが、青春ってことなのか・・・。
ちょっと好意的に解釈しすぎかな。
2003年7月14日
No.151 レモグレ / サントリー
グレフル&ピングレから始まったグレープフルーツ酒ベースのカクテルである。レモンと合わせたら、さぞかし酸っぱかろう、
苦かろうと思うが。
なぜかライムのような香りがする。爽やかさを強調したかったのだろう。そのグリーンな感じは、
口に含むとさらに炸裂。昔あったMountain Dewって炭酸飲料(知ってる人少ないか)に近い感じ、あるいはもっと緑っぽい。
なぜか生姜みたいな後味もする。甘さは適度。
飲み進めると、口から喉にかけて車の芳香剤みたいな香りが漂う。ちょっと気持ち悪い。
まあこういう癖のあるものって、好きな人は好きかもね。
これまで出した中では、キョホグレが1番、ももグレ
が2番だと私は思う。
しかし、どこまで続くのかなこのシリーズ。メロンと合わせてメログレ、バナナと合わせてバナグレ、
パインと合わせてパイグレ、オレンジと合わせてオレグレ・・・色々考えられるもんね。
いっそのこと最初に出したグレフルとピングレを混ぜて、グレグレってのは?
2003年7月16日
No.152 本生 アクアブルー / アサヒ
例によって、少し間を置いてから出すという戦略なのだろうか。
それとも、ただ単に納得のゆく製品の開発が遅れたのだろうか。(多分、前者だと思うが)
本日発売、糖質50%オフの発泡酒である。このジャンルでは、最近の健康志向も手伝って、既に他社がしのぎを削っている。
そこに遅れてやってきた。
泡の持続力が結構あって、発泡酒離れしている。香りは爽やかかつ軽やかで、臭みのようなものは感じられない。
味もピュアで、ストレートで、嫌みがない。もちろん深みとか重みは皆無だが、
それがかえって、炭酸水のようなニュートラルな感じを作っている。発泡酒臭さがほとんどないのが、勝因だろう。
従来の本生とどう違うのか、気になったので、急きょ本生のベビー缶を開けて、比較してみた。
従来品の方が若干苦味が強く、後味に発泡酒特有のうにゃっとした甘味が少しある(それでも本生は、
他社の発泡酒に比べると弱い方だが)のに対し、アクアブルーの方はそういった味の要素をほとんど剥ぎ取って、
なめらかになっている。比喩的に言えば、グリーンアスパラとホワイトアスパラの違いみたいな。
「今までの糖質オフ発泡酒を、本当においしいと思いますか」というのがCMのコピーだが、
おいしいとはほど遠い製品ばかりだった、というのが本音。サントリー・ダイエットは、
何を飲んでいるのかさっぱりわからない味だし、キリン淡麗・グリーンラベルも、
サントリーより少し洗練されているだけ。
それらに比べると、確かに少しは味がある。ほんのわずかの差だが、無視できない差であると思う。
満を持して登場しただけあって、糖質オフ発泡酒の中では、確かに一番良いと思う。
ただし、サッポロのHalf&Herbは別格なので、共存可能ではないだろうか。
2003年7月22日
No.153 ハニーブラウン / キリン
関東のローソン限定で販売されていた製品が、ついに全国のローソンで発売となった。原料の一部にはちみつを使った発泡酒。
香りはくせがなく、ミントのようなやわらかなホップの香り。
色は淡いブロンズで透明感あり。
名前やパッケージから想像して、どんなに甘いのだろうと思っていたが、意外にも甘さは弱い。
それほどべたべたした感じもない。
黒ビールからコクをとって薄っぺらくした感じ。
発泡酒の穀物臭さやコクのなさを、はちみつの甘さで補おうという試みか。
ビアベースカクテルだと思って飲めば、それなりにおいしい。この発想力は素晴らしいと思う。
私は、麦芽使用比率25%未満という制約の中で、ビールの味に近づけようという悪あがきをするよりも、
こういうふうに発想の転換をして新境地を拓く方が、よほど有意義だと思う。
2003年7月25日
No.154 パオパオビール / 銀河高原ビール
ローソンだけの限定発売らしい。
缶にも、"COLLABORATION with 茄子 アンダルシアの夏"と書かれているとおり、同名のアニメ映画とのタイアップ商品である。
明日26日封切りらしいが、私は、その映画をまったく知らないし、なぜ茄子(=eggplant)なのかもさっぱりわからない
(読者の中でご存知の方、メールでわざわざ教えてくれなくてもいいですよ。アニメにはまったく興味がないので)。
原材料は有機麦芽100%、有機ホップとなっていることから、中身は、最近出た同社の有機栽培ビールと同じではないかと考えた。
さて、どうだろう。
泡には当然持続力があり、液色は淡いブロンド。香りは爽やかなミント系で、直球勝負。
味は酸が強く、シャープで、苦味は適度。線が細い印象で、飲み応えはあまりない。
最後まで強めの酸が気にかかる。
直接比べていないから真偽はわからないが、どうやら有機栽培ビールとは中身が違うようだ。今度ぜひ比べてみたい。
2003年8月12日
No.155 本搾りチューハイ オレンジ / メルシャン
糖類、香料、着色料無添加の本搾りチューハイシリーズから、今度はオレンジ。
缶を開けた瞬間に、ポンジュースのような自然なオレンジの香りが漂う(オレンジというより、みかんか)。
色も当然のことながらごく自然。
糖類無添加でも適度な甘味があって飲みやすい。オレンジ特有の苦味はあまり出ていない。
アルコール度数は6%、果汁はなんと驚きの35%。だからこれほどまでにナチュラルなのだ。
シリーズのレモンとグレフルの衝撃が大きかったので、それほど感激しないが、オレンジチューハイの中では、
間違いなくNo.1だろう。
2003年8月20日
No.156 スーパーチューハイ 紅 Kurenai [紅玉りんご&シードル] / サントリー
いくらサントリーでも、ここまでしつこくやるか? いや、これぞサントリーのやり方なんだ。
春の「花」から始まって、夏の「冷」、
「氷」ときたから、続きがあるのは自然とも言えるが、
あまりにも安直。あまりにもそのまんま。この徹底した大衆迎合姿勢こそ、この会社のスタイルなんだと思う。
さて、紅という名は、秋をにらんだ商品名としては、あまりにも真っ当すぎるのだが、中身に紅玉りんごを使っているから、
気が利いている。ただ、紅玉りんご&シードルとは、なんだろう。シードル(サイダーの語源)ってのは、
りんごから作った発泡性果実酒のことだと思うので、結局、りんご果汁+りんご酒ということなのだろう。
どうせ缶チューハイの購入層など、この手の知識はないだろうから、イメージだけで名付けておけ、
ってな消費者蔑視の姿勢ありあり。そこがまた実にサントリーらしい。
紅と言いながら色はない(白ワインよりも薄い)し、香りは呆れるくらいに素直なアップル・フレーバー。
これ以上はないというくらいに飲みやすく、これまた若い女性に受けがよさそう。
アルコール度数5%、果汁2.9%。このやさしいりんごの味わいは、確かに秋らしい。
"爽やかな口あたりの紅玉りんご果汁と味わい深いシードルを使用した、秋の香りあふれるチューハイです"だって。
まあ、そんな感じかな。紅玉りんご果汁2.2%、シードル0.9%使用とのこと。
なんだかんだとケチをつけたが、結局納得させられてしまった。そこがまたサントリーらしい。
でもはっきり言って、昨冬のキリン氷結アップル・ヌーボーのほうが、数段おしゃれだったよ。
それを抑え込もう、今年は先手を打った、ということなら、やり方がいやらしすぎるぞ。
2003年8月21日
No.157 スーパーチューハイ 秋 Aki-nashi [和梨&白ワイン] / サントリー
昨日の「紅」と同じく、こちらも秋限定商品。その名も「秋」。ただし、アルファベットでは、Aki-nashiとなっており、
どっちが正しい商品名なんだろうと思ったが、サントリーのHPによると、「秋」でいいようである。
今年の春から始まったこの季節ものシリーズは、どうやら消費者から「飲みたいチューハイ」のアイディアを募った結果らしい。
それならイメージ先行な感じも頷ける。
さて、肝心の中身だが、これが結構イケる。缶を開けた瞬間、実にみずみずしい梨の香りが立ち、
有無を言わせぬ秋攻撃。口当たりはやわらかく、甘味がやや強めながら、くどさはない。
これ、かなり女の子に受けると思うよ。ぜんぜんお酒を飲んでいる実感がしないしね。
アルコール度数5%、果汁1.1%。なお、白ワイン0.4%使用。
"みずみずしい香りの「幸水」「豊水」等の和梨果汁と味わい深い白ワインを使用した、
実りの秋を実感できるチューハイです"という説明文あり。その通りの出来映えだと思う。
ところで、冬にも「冬」って限定品を出すんだろうか。例えば、ホワイトソーダ(乳酸飲料)&ペパーミントなんてどうだろう。
名前は「雪 Yuki」でもいいかな。あるいは、カンパリ&オレンジで「灯 Tomoshibi」とかね。どうせなら唐辛子から抽出したカプサイシンなんかも
入れといてくれると、体が温まっていいかも。
2003年8月22日
No.158 味わい秋生 2003 / サントリー
アルコール分約6.5%が目を引く。"秋ならではの贅沢な味わい"というコピーも期待を抱かせる。
ここ数年この時季の限定品として出されている発泡酒である。それなりにしっかりして好感の持てる作りだったと記憶するが、
今年はどうだろう。
泡はあまり力がなく、持続しない。香りは、最近にしてはむしろめずらしいが、発泡酒らしい穀物臭が少しする。
口に含むと、さらに発泡酒らしい甘味が広がる。アルコール度数が高いから、余計に甘く感じるのだとは思うが、
コクがないのにただ甘く、それでいて変な苦味や渋味がひっかかる。
この投げやりとも言える乱暴な味こそ、この製品の真骨頂である。
昨年まではもっと充実感を感じていたが、それはおそらくこの製品の質が落ちたのではなく、
私の味覚が変わったのでもなく、発泡酒全般のクオリティが目に見えて向上したからだろう。
つまり相対的に陳腐化したということだ。
今年はこれでまだなんとかイメージで売るとしても、来年はもうツライのではないか。
もし続けるなら、抜本的な刷新が必要だと思う。今年だって、多分、昨年より販売数落ちると思うよ。
2003年8月23日
No.159 秋味 / キリン
秋味というビールが登場してから、何年になるだろうか。毎年飲んでいるが、存在感は少しも色あせることはない。
それどころか、発泡酒が幅をきかせている近年は、とりわけ貴重な存在となっている。
ふと気づくと、当サイトではまだ一度も取りあげていなかった。それで、今年は早速。
まず泡には非常に力があり、持続する。香りにはあまり重さを感じさせるものはなく、爽やかで清々しい。
一方、味わいはとても重く、口に含んだ瞬間から、ずっしりとくる。とにかく苦味がキツい。
キツいと言うと否定的に響くが、そのくらい強調したくなるほどの苦味だ。しかもそれは作られたような不自然なものではなく、
中身がぎっしり詰まっている。アルコール度数も6%と高い。
後キレは、当然悪い。だが、それが何だというのか。最後まで重たーい味わいだからこそ、一貫性があるというもの。
無骨で、垢抜けない。この渋い余韻を楽しみたい。
しみじみ、あー、ビールだなあ、と思う。薄っぺらくて臭い発泡酒なんて飲んでられるか!と叫びたくなる充実の1本。
2003年8月30日
No.160 タカラCANチューハイ レモン 頑張れ!阪神タイガース缶
中身は、普通のタカラCANチューハイ。味の特徴は、こちらをご覧いただきたい。
ではなぜ取り上げたのかといえば、言うまでもなく、こんなデザインの商品が出てるよという紹介だ。
近くのコンビニでgetした。最近、関西では、Tigersマークが付いていると、それだけでよく売れるようだ。
ビール、牛乳、コーヒー、栄養ドリンク、レトルトカレーや、杏仁豆腐にまで虎の絵がついているのを発見した。
他チームのファン及び野球に興味のない方にはどうでもいいことだろうが、このフィーバーぶりはすごい。
私が阪神ファンだと言うと、関西出身でもないのになぜ?と言われる。大阪に来てからですか?とか、
今年強いからでしょう?などとも聞かれるが、とんでもない。
田淵選手(現バッティングコーチ)が現役だった頃からのファンだから、もう30年以上である。子供の頃、
巨人ファンの父親に連れられて後楽園球場(現東京ドーム)に行くときにも、縦縞を着て行ったほどだ。
今思うと、サラリーマン時代に転勤で大阪にやってきたのも、そしてそのまま定着してしまったのも、
Tigersのお導きだったのか。そう考える昨今である。
今日も快勝してマジック12! 2位との差15ゲーム! スミマセン、常軌を逸したコメントで。