No.221〜240
2004年3月12日
No.221 キリンチューハイ 氷結 バレンシア スパークリング
キリン氷結・プレミアムフルーツシリーズから、第3弾。
氷結オレンジが散々だったので、今度こそは、と思う。
色がついているのかと思いきや、液色はほぼ透明。香りは、なんと粉末ジュースのような匂い。
薄っぺらくて、ただ甘そうな感じで、ナチュラルさがなくて。
味も香りの印象のまま。実に人工的。フルーティさが全然ない。反面、アルコール感はちゃんとあり、
甘いわりに後味が意外とすっきりしているので、飲みやすい。
原材料名は、オレンジ果汁、ウォッカ、糖類、酸味料、香料。アルコール分5%、果汁5%。
やっぱりキリンのオレンジ味はダメだってことがわかった。従来の氷結オレンジ
よりはマシだけれども、なんでこうお子様テイストになっちゃうんだろう・・。
あらためてオレンジはむずかしいということがわかったが、
同じオレンジの中でも、一番いいのは、メルシャン本搾りチューハイかな。
それにしてもこの缶、光を反射しまくりで、画素数の少ないweb用カメラでは撮影しにくいぞ。
2004年3月15日
No.222 果汁チューハイ 旬果搾り レモン(リニューアル製品)/ アサヒ
旬果搾りが変わった(2月25日発売)。
アサヒビールが引き継いでから"フルーティチューハイ"のキャッチフレーズで売っていたが、
今度のはよく見ると"果汁チューハイ"となっている。缶のデザインも比べてみて初めて気づく程度のマイナーチェンジ。
ところが、中身は大きく違う。なんと果汁が以前の8%から15%へほぼ倍増。アルコール分は7%から5%へ下がった。
旭化成(東洋醸造)時代の本格指向が、昨今はもう受けないとの判断なのだろうか。よりフルーティに、より軽やかにという方向転換。
香りは一瞬おとなしめに感じる。ある意味白ワインにも似ている。しかし、よく嗅ぐと、必要以上に香料で強調していない分、レモンらしい香りになっている。
口に含んだ瞬間、思わず顔をゆがめてしまうくらいに酸っぱい。レモネードを作るときに、レモンを多く入れすぎたようなひりひり感。
よくここまで酸を強くしたなと思う。この英断は、これが真剣に大衆受けすると思ったのか、それともひたすらインパクトの強い個性的なものを
作ろうとしたのか。おそらく後者ではないだろうか。その代わりアルコール感はほとんどなく、強いレモンスカッシュを飲んだ感じ。
ずいぶん方向性を変えたものだ。ひっそりと大胆なことをやってのけた。このチャレンジは評価できる。
原材料名は、アルコール、レモン果汁、糖類、香料、酸味料となっている。ちなみに旧製品(アサヒビールが引き継いだ直後の製品:右上写真)
のほうは、アルコール、レモンライムスピリッツ、レモン果汁、糖類、香料である。
2004年3月17日
No.223 本生 オフタイム / アサヒ
本日発売の発泡酒。
当サイトの常連客のみなさまなら、おそらく86%くらいの確率で、今日この商品がアップされることを予想されたことでせう。
本生(赤)、アクアブルー(青)に続いての緑色。実にわかりやすいというか、順当(次に何か出すとしたら、多分黄色系だな)。
冷やしすぎたグラスでもかなり泡が立ったので、パワーは十分。香りはほとんどない。従って、発泡酒臭い感じもしない。
味はひとことで言って、スカスカ。サントリーに触発されたがための、健康系か?と思う。
苦味40%オフだそうで、それがゆえのオフタイムなんだろう。味とか飲み応えなんて皆無。
ただ、変な臭みはなく、後味も炭酸水のようにスッキリな点はいい。
それにしても、なぜ今これなのだろう。サントリーダイエットや、
キリン淡麗グリーンラベルから決定的に遅れを取っている。
ヒット商品(本生)の後光で売れるのなら苦労はしないし、それならそもそも淡麗グリーンラベルには勝てないだろう。
とってもタイミングを逸している、と思った。というか、アクアブルーを上回る意義があるのだろうか?と素朴に思う。
原材料は、麦芽、ホップ、大麦、大麦エキス、コーン・スターチ。麦芽使用率25%未満。アルコール分4.5%。
しかし、オフタイムっていうけど、考えてみればそもそも酒はオフタイムに飲むもので、日本ではオンタイムに酒飲むビジネスマンはまずいない。
2004年3月18日
No.224 サントリーチューハイ ダブル搾り レモンダブル 地中海産&カリフォルニア産
まったくサントリーのやることときたら、同じような企画でぶつけてきたと思いきや、実に巧妙だ。
どちらの企画が先かわからないが、Wというのは、あきらかにタカラのW・MIXとぶつかっている。
それに、アサヒ旬果搾りをも連想させる「搾り」の文字。普段飲んでない人なら、どの製品がどのメーカーなのか、
よくわからず混同するだろう。だいたい「地中海産&カリフォルニア産」というのは、タカラと一緒だ。
さて、中身である。
いかにも柑橘らしく、甘く、かつ苦そうな香り。味も、甘味と苦味がぶつかり合って、インパクトが強い。
後味も苦い。アルコール感もちゃんとある。
イメージよりもずっとしっかりした飲み応え。タカラのスキッシュW・MIXほど洗練されていないし、
アサヒ旬果搾りほどフルーティじゃない。一番お酒らしいと言えるかもしれない。
テレビCMでは田村正和が起用されているが、スタイリッシュで、かつ、本格派というイメージが、
商品特性とうまく合っていると思う。
原材料は、レモン、ウオツカ、レモンリキュール、糖類、香料、酸味料。果汁5%(地中海産4%、カリフォルニア産1%)、アルコール分7%。
原材料名に、"ウォッカ"ではなく"ウオツカ"と書かれていることに注意。缶にそう書いてある。
ところで缶に被さっているレモン型の帽子は、これまでの経験だと、中におつまみのようなものが入っているか、
おまけのマスコットなんかが入っているのか?と思いきや、商品説明の小さな紙が入っていた(右上写真)。
結局これは小物入れということらしい。
2004年3月19日
No.225 サントリーチューハイ ダブル搾り グレープフルーツダブル ホワイト&ルビー
昨日のレモンダブルに続き、今度はグレープフルーツダブル。ホワイト&ルビーという、これも
タカラスキッシュとまったく同じ。イメージカラーがグリーンというのも同じ
(グレープフルーツのパッケージが緑色というのは、事実上、各社共通のルールになっているようだ)。
香りはグリーンな感じが強く、グレープフルーツというよりは、ライムのような第一印象。でも、適度に甘味も感じさせる。
味わいもグリーンな感じが強く、甘ったるくはなく、かなりシャープ。アルコール感もしっかりある。キレはよいが、
飲み込んだ後にも、グリーンな苦味が残る。
原材料は、グレープフルーツ、ウオツカ、グレープフルーツリキュール、糖類、酸味料、香料。
果汁7%(ホワイトグレープフルーツ4%、ルビーグレープフルーツ3%)アルコール分7%。
レモンと同じく、原材料名に、"ウォッカ"ではなく"ウオツカ"と書かれている。
なにしろライムのような緑っぽさに特徴があるのだが、この個性が災いして、好みは分かれるであろう。
ただし、この苦味と相まってしっかりとしたアルコール感があるのは、評価できるが。
製品のクオリティとしては、タカラスキッシュの方が数段上手であると思う。
しかし、こちらは洗練されてはいないものの、飲み応えのあるものを求めている人には、決して悪くはない。
2004年3月20日
No.226 麦100%生搾り / サッポロ
サッポロより新発売の発泡酒。
「この生搾りの麦芽、ホップ、大麦は、すべて協働契約栽培です」という。
缶にも書かれているが、同社では、2006年までにすべての麦芽とホップを協働契約栽培にする方針らしい。
原材料に最大限気を配っているという姿勢を示したいのであろう。食品メーカーとして好ましいことではある。
さて、中身の方だが、液色は薄いものの、香りには発泡酒臭さはあまりなく、
副原料をたくさん使ったビールのようである。口に含んで最初に感じるのは、圧倒的な苦味。
発泡酒特有の変な甘味は感じない。
確かに重みやコクはないのだが、それでもしびれるほどの苦味がすべてを包み込んでいる感じで、
飲み込んだ後に口中に残るのも苦味。サッポロ特有の麦っぽいフレーバーもちゃんとある。
地味ながらとてもよい製品だと思う。もちろんビールと同一の土俵で論じることはできないが、
これまで発売されたすべての発泡酒の中で、最高点を与えたい。
サッポロの地道な努力と技術力が結実したと言ってもいい。以前にも、ファインラガーとか、
樽生仕立とか、のみごたえとか、
それなりに評価できる製品をリリースしているが、いずれもマーケティングに失敗している。
この会社に一番必要なのは、売るテクニックかもしれない。
なお、「麦100%」なのに、なぜビールではなく発泡酒なのか?と疑問に思う人もあるかもしれないが、
これは麦芽使用率が25%未満ということだから雑酒・発泡酒の分類に入る。原材料名にある「大麦」というのは、
どういう状態で使用しているのかわからないが、うまく味が作れている。あっぱれである。
おいしくはないが、まずくないように出来たというか・・。
でも今ドラフトワンが売れてるみたいだから、やっぱり陰に隠れちゃうのかな。
淡麗ファンにも本生ファンにもマグナムドライファンにも、一度試して、比べて頂きたいと思う。
2004年3月21日
No.227 サントリーチューハイ ダブル搾り オレンジダブル ネーブル&バレンシアオレンジ
レモン、グレフルに続き、3種目はオレンジ。
私の印象では、オレンジテイストは、各社とも満足のゆくものがないだけに、この製品にもあまり期待しないで臨んだ。
香りはゼリー菓子のように薄ら甘く、深みがない。果汁らしくもない。液色はほんのりオレンジに着色されており、
ジュースっぽいわざとらしさは、逆に好感が持てる。
味にもコクがなく、酸も強くなく、パワー不足。でも、甘味が適度に抑えられているので、スッキリとした飲み口。
人工的な味であることを承知で飲めば、それなりにおいしい。まとめ方としては、悪くない。
原材料名は、オレンジ、ウオツカ(これも表示はウォッカではなく、"ウオツカ")、オレンジリキュール、糖類、
酸味料、香料、ベニバナ黄色素、野菜色素。果汁7%(ネーブルオレンジ果汁3%、バレンシアオレンジ果汁4%)、アルコール分5%。
本物らしさとか、飲み応えとかを追求せず、ひたすらすっきり感と、ある程度のアルコール感を実現しているところは、
コンセプトの潔さを感じる。ネーブル&バレンシアオレンジというのも、言われればなるほどそんな感じはよく出ている。
まあ及第点をあげてもいいかな。
2004年3月22日
No.228 果汁チューハイ 旬果搾り ライチ / アサヒ
「果汁チューハイ・旬果搾り」としてリニューアルした時に、新たに加わったフレーバーである。
ライチ缶チューハイというのは、私の知る限り初めてである(他にもあるよ、という情報がありましたら、お教えください)。
飲む前から味が想像できてしまう感じだが、実際どうなんだろう。
まず香りは甘くやさしい、ライチそのもの。ただ、初めてなので良く感じてしまうというところはあるかもしれない。
味は結構、甘味が強い。さすがにこのシリーズは、豊かな果実感を売りにしているようだから、これもそういう意味では順当と言える。
ほとんどアルコールという感じがなく、ジュースでも最近はここまで甘いものは少ないのではないかと思う。
原材料名は、アルコール、ライチ果汁、糖類、酸味料、香料。
果汁10%、アルコール分5%。ライチ果汁が1割って、いったい何個搾ったら35ml(=350ml×10%)になるんだろう。ちょっと想像つかない。
珍しさも手伝って、ある程度の固定ファンがつきそうな気がする。
2004年3月27日
No.229 麦焼酎水割 それから / サントリー
今日は、いつものビール、発泡酒、缶チューハイから離れ、珍しく缶入り焼酎を取り上げる。
こういうものも一応カバーしておくことが、当サイトの務めではないかと思うから。
サントリーお得意のイメージ戦略で売っている焼酎の水割缶入り。コンビニでget。
当たり前ではあるが、しっかりと焼酎の香りがする。意外と真面目な造りが伺える。
想像していたよりも飲み応えがあり、ずっしりとしたアルコール感が広がる。華やかさとか味わいには乏しいけれど、
手軽に飲める缶入りとしては、これで十分だろう。
でも、これをいつ、どういった環境で飲むのが一番ふさわしいのかは、よくわからない。
食事と一緒にという感じでもないし、風呂上がりにというのでもない。ましてや、晴れた日の昼間に飲むようなものでもない。
強いて言えば、ビールを飲み飽きて、もう少し何か欲しいと思う夜更けに、ひとりちびちびやるくらいかな。
焼酎のボトルとグラスと水と氷を用意するのは面倒だけど、これなら楽だ。その程度の位置づけだろうな。
アルコール分10%。焼酎甲類乙類混和。「本格麦焼酎<それから>に天然水を絶妙なバランスで加え、
最も美味しい水割りに仕上げました。」という。
焼酎に詳しくない私としては、的確に評する言葉を持たないが、多分、これを猛烈に飲みたいという瞬間は、訪れないと思う。
2004年3月31日
No.230 スカイモルト / コカコーラ
このコーナーに、コカコーラ社の製品が登場するようになるとは、思わなかった。
飲酒運転の厳罰化と歩調を合わせて、最近、低アルコール飲料市場が活気づいている。
これまでは酒造メーカーの製品ばかりだったが、清涼飲料メーカーが参入するのは自然の流れであろう。
分類上「炭酸飲料」だからね。アルコール分は、0.1%未満。
こういう製品を試すときには、既成概念のようなものはすべて捨てて臨まなくてはならない。
ビールではないのだし、畑違いの会社が作ったのだから。
まず、液色はかなりしっかりしているものの、泡が立たない。かなり勢いよく高い位置からグラスに注いだのに、
ほとんど盛り上がらない。まあ、それはよしとしよう。
香りは、一般的なビールテイスト飲料によくある、一晩常温に置いておいたビールみたいな、ちょっと変質して糖を感じさせるような匂い。
それが結構強くて、レモンティみたいな匂いになっている。これはこれで面白い。
口に運ぶと、更に紅茶っぽい味わいが広がる。あるいは、薄ーい麦茶を炭酸で割ると、こんな感じじゃないだろうか。
ニュータイプの甘くないジュースだと思えば、不味くない。結構爽やかだから、夏の炎天下で飲んでも健康的だ。
ビールの代替品という観点で見ない方がいい。
2004年3月31日
No.231 芋焼酎水割 それから / サントリー
今夜は、風呂上がりに、まず上記ビールテイスト飲料を飲んだのだが、やはりアルコールが飲みたくなって、
これを開けた。
先日の「麦焼酎水割 それから」の姉妹品である。缶のデザインは、若干色が違うだけで、あとは同じ
(麦の缶の白色が、クリーム色になっている)。
香りは、やはりこちらのほうがストロング。だが、麦のほうもそれなりにしっかりしていたので、
大きな差は感じない。特に芋焼酎が苦手という人は、特有の香りがダメなのかもしれないが、これはそんなにえげつない香りではない。
口中にほんのり甘味が広がる。アルコール分も麦のほうと同じ10%に設定されているが、適度であると思う。
飲み込んだ後にも、ふんわり焼酎の風味が残り、結構いい感じ。丸っこい味わい。
原材料:さつまいも、米こうじ。本格焼酎。「黒麹芋焼酎<それから>に天然水を絶妙なバランスで加え、
最も美味しい水割りに仕上げました。」という。
もっと個性的な芋を望む人には、物足りないかもしれない。が、万人受けというものを一応考えるならば、
この程度が無難なのではないだろうか。
個人的には、「麦それから」よりも「芋それから」のほうが魅力的に感じた。
2004年4月3日
No.232 博多の華 焼酎水割・麦
最近目を向けている缶入り焼酎水割。
福岡県の福徳長酒類というところから出ている
「博多の華」の天然水割り。いくつか種類があるのだが、これは麦焼酎の水割り。原材料:麦、麦こうじ。
香りはスマートで濁りがなく、洗練されている。口当たりも軽やかで、嫌みがない。ほんのり甘味が広がり、
あっさりしているものの、麦焼酎の味わいはちゃんとある。
スッキリしていて飲み飽きない。アルコール度数は10%あるけれども、味わいは軽い。
サントリー「それから」と比べると、明らかにこちらのほうが数段上手。ストロングなものを好む人には、サントリーのほうが
よいかもしれないが、客観的な完成度という面では、こちらに軍配が上がる。
はっきりいって缶入り焼酎なんて、そんなに違いがあるのか・・と思っていたが、こうやって比べてみると、
明らかな違いがある。
実は、この商品は、読者の方から教えていただいたもの。これまでも身近で入手できたはずだが、目に止まっていなかった。
やはり、何でも先入観を捨てて試してみなければならない。良いものを見落とす危険がある。
2004年4月6日
No.233 熟撰 / アサヒ
当サイトでは、通常、私が自宅でじっくりテイスティングしたものだけを掲載することとしているのだが、
今回はちょっと異例。
この「熟撰」というビールは、基本的に酒販店では売っていない。料飲店でのみ味わえるというものだ
(例外的に販売している酒販店もあるらしいが、私はまだ見たことがない)。
一昨日、近所の地鶏料理店で夕食をとった際に初対面し、すかさず注文した。詳細にメモをとっていたわけでもないので、
記憶をたどって書いている。
泡はきめ細かく、ミントのようなアロマホップの香りが清々しく、軽やかながら奥行きもある。
味わいも軽快で、苦味は強くなく、じんわり丸い印象。苦いとか重いといった系統ではない。
実に日本的で、悪く言うとどっちつかずの仕上がり。でも、それゆえに、多くの人が美味しいと感じるのではないか。
麦芽、ホップのほか、米とスターチも使っている。あえて副原料を使ったのは、開発者のこだわりらしい。
ドイツのビール純粋令に照らせば、これはビールではないということになるが、日本では副原料も認められている。
むしろ日本の味を追求したこだわりであると評価したい。
副原料を使ったものを、十把一絡げに否定する論調もあるようだが、味覚にプラスになるのならば、肯定するべきだと私は思う。
それは、発泡酒でも同じこと。たとえ麦芽使用率が低くとも、品質の良いものが出来上がれば、それでいいではないか
(でも事実上それが不可能だから、私は発泡酒をこき下ろしている)。
当サイトにおいて発泡酒の評価は以前から低いが、それは形式論ではなく、あくまでも品質の冷静な評価によるのだ。
このビールは面白い商品なので、ぜひ一般の酒販店でも販売してほしいと思う。
ちなみに写真は携帯電話機で撮影したもの。つい先だってvodafone V601SHという、2メガピクセル(200万画素)CCDカメラ付き携帯に乗り換えた。
ほとんど普通のデジカメと遜色ないのだが、WEB用にはあえて画質を落としている。
2004年4月7日
No.234 旬果搾り ナチュリア レモン / アサヒ
旬果搾りに新シリーズ、ナチュリア(Naturia)登場。本日発売。まずは、レモンから。
ネーミングといい、Fruits Rich CHU-HIのキャッチコピーといい、缶のデザインといい、
自然志向であることがわかる。しかも無着色・無香料。
香りは当然のごとくほのか。とげとげしくなく、甘そうな感じすらある。
しかし、味は鋭い。レモンをかじったときの酸っぱさを5分の1くらいにした感じではあるが、
口中の水分が奪われてゆく感覚。飲み進むうちに、その酸っぱさがどんどん蓄積されてゆく感じ。
ごくっと飲みそこなって、むせてしまったら、喉がとても痛くなった。
名前の通りナチュラルさを求める人には、受け入れられるだろう。
無論、酸っぱいものが苦手な人には薦められない。また、アルコール感を求める人にとっては、相当に物足りないだろう。
アサヒビールが引き継いでからの旬果搾りは、どんどん酒らしくない方向に向かっている。
その主張自体はとてもアサヒらしいし、評価に値する。しかし、往年のハイリキのイメージがもうほとんど消し去られようとしているのは、
ある意味悲しい。そういった悲喜こもごもの製品。
「あらごし果汁が、自然な果実本来のおいしさをひきだしました」という。
果汁10%、アルコール分5%、微炭酸。原材料は、アルコール、レモンライムスピリッツ、レモン果汁、糖類。
製造者は、アサヒ協和酒類製造(株)となっている。
軽やか、自然派といったキーワードは、実に今日的。そこにうまく照準を合わせているのは、
冒険をしないで地味な定番に育てたいという思惑か。これまで缶チューハイでは失敗続きのアサヒだからこそ、
買収した老舗ブランドをうまく使って、それでいて独自色も盛り込みたいというところだろうか。
テレビCMも先ほど見たが、とってもまったりしていて、全然印象に残らない。
自然派だけに、自然消滅してしまわないことを祈ろう。私は、この徹底的にさりげないお洒落さは、結構好きだな。
こんな真似、絶対サントリーにはできないもんね(でも、キリンはしそう・・)。
2004年4月8日
No.235 旬果搾り ナチュリア グレープフルーツ / アサヒ
昨日に引き続き、ナチュリア(Naturia)の今度はグレープフルーツ。
パッケージは、レモンが黄色を基調としたものに対し、こちらは緑色。
この配色は、今やチューハイ界では定着している。レモンと同様、パステル調でやさしいデザイン。
レモンの時にも感じたが、香りに尖りがなく、甘味を彷彿とさせる。
果汁だけでなく、スピリッツも使っているためだろう。もちろんグレープフルーツ特有の苦い感じもある。
そして、ひと口含んで、驚いた。
こんなにソフトなチューハイは初めてだ。果実感はしっかりとあり、甘味を中心として、なおかつ
決して甘ったるくない。まるで春のひだまりのように、ほんわかあったかい
(こういうふうに、ひらがなをおおく使って表現したくなるかんじ)。
缶のデザインと中身が、完全にシンクロしている。
ちょっと擬人化して言えば、立ち居振る舞いが美しい、存在自体が絵になる、
中身も裏切らない。
今、女性に缶チューハイを1本勧めるとしたら、間違いなく私はこれを選ぶ。
もちろん男性にも受け入れられる味わいだろう。アルコール感は極めて弱いけれども、
すごいバランス感覚の上に成り立っている洗練されたテイスト。レモンより感動的。
果汁はなんと30%。アルコール分5%。微炭酸。原材料は、アルコール、グレープフルーツスピリッツ、
グレープフルーツ果汁、糖類。無着色、無香料。
製造者は、アサヒ協和酒類製造(株)。協和発酵から買収した酒類部門を母体とするらしい。
缶チューハイの新製品に、ここまで魅了されたのは初めてと言えるかもしれない。
こういうスタイリッシュで美しい製品、私は好きです。
(昨日より、私の表現もソフトになっているのがおわかりかな)
2004年4月10日
No.236 新・モルツ(天王山・京都西山水系)/ サントリー
モルツが新しくなった。
キリンが一番搾りをリニューアルしてもあまり目立たないように、こちらも今のところあんまり目立っていない。
が、いちおう務めとしてリポートしよう。
まず、泡の立ち方や液色に取り立てて目立ったところはなく、何も変わっていない印象。
ミント的なホップの香りをかすかに感じる点も違いはないと思う(以前の製品を、はっきりと覚えているわけではないが、
過去の自分のコメントから推測するに、違いはない)。
妙な酸が前に出て来て、その下に強い苦味がある(この点、一番搾りに系統が似ている)ところも一緒。ただ、以前よりも
酸が強くなったような感じがある。人により、これをすっきり感と捉えるかどうかによって、好感度は変わってくるだろう。
何しろ、酸っぱさのまわりを苦味で取り囲んだような後味が口中に残るのだから。
前からそうだが、この味で麦芽100%というのが不思議。日本人はずっしり重いビールが苦手だという観念でもあるのだろうか。
無理して上滑りした味に仕立てたような感じもする。
と、幾分か否定的な表現をしてしまったが、私は決して嫌いなわけではない。
それに、なんと! 24本に1本当たる(ただしコンビニ限定)という、陶製タンブラーが当たってしまった!!
缶上部についた青いフタを開けたら応募はがきが入っていて、そこに「当たり」の文字が(右上写真)。
どうせ販促のためだとわかってはいても、24分の1=約4%で、最初に買った1本が当たりとは、
こいつぁ春から縁起がイイわい。早速投函しよう。
ちなみに、同時に行われている「トライ4水系キャンペーン」(地域ごとに発売されている赤城山、丹沢、天王山・京都西山、
南阿蘇・外輪山の水を使った4本すべてのセット。缶に応募シールが貼られている)は、残念ながらハズレだった。ま、当然か。
2004年4月11日
No.237 新・純生 / サントリー
純生がリニューアル。
これ、既に発売されていることはCMその他で知っていたけれど、
なぜか近所のスーパーやコンビニではまだ売られていなくて、今日まで取り上げることができなかった。
今日、少し離れたスーパーで見つけて、getした。
液色は薄いが、泡の立ち方や、香りの印象からは、ビールとほとんど区別がつかない。
以前の製品もそうだったが、発泡酒特有の匂いがしない。純生の優れたところである。
そして、期待して口に運ぶと、ああ、やっぱり、発泡酒だ。
ぼんやりした甘味があって、味わいというものがない。ただ、臭みは極力抑えられているのと、
かなり苦味が強いことから、飲み進んでも嫌な味が残らない。
以前の製品よりも、かなり苦味が強くなったかな、と思う。
といっても、そんなにたくさん飲んだことがあるわけじゃないので、不確かだけれども。
まあ、良い方向に変わったことは確か。
こういうマイナーチェンジというのは、アピール度は大きくないけれども、
これまでのファンをつなぎとめることには役立つのかもしれない。
2004年4月12日
No.238 クアーズ・オリジナル
このページでは、新製品を積極的に取り上げているが、いわゆる定番品もできる限りカバーしてきたつもりだ。
ところが、時々もれていることがあり、これもその一つ。私自身は、もうとっくに取り上げているものと思い込んでいた。
泡にはほとんど力がなく、液色も極めて薄い。香りもほとんど感じない。実に淡泊な導入部。
味にも力はなく、苦味も弱い。それゆえに、爽快感は抜群。日本の発泡酒のような変な臭みはない。
ただ、後味にかすかに黒糖のような感じがある。これは、鮮度に問題があるのではないかと思うが。
もう何年も飲んでいなかったが、久しぶりに飲んでみて、記憶していたとおりの味わいだった。
ところで、ひとつ面白いことを発見した。
昔ながらの「クアーズ・オリジナル」で、輸入者もクアーズ・ジャパン(株)だが、原産国がなんと中国となっている。
アジアに流通するものは中国で作るということなのだろうか。
A TASTE BORN HIGH IN THE ROCKY MOUNTAINS(ロッキー山脈高地で生まれた味)という表記もむなしい感じ。
でも、味が同じだから、まあいいか。
2004年4月14日
No.239 タカラCANチューハイ スキッシュ ダブルミックス スペシャル グレープ[巨峰&マスカット]
テレビCMでは見るのに、実際に売っているのを見たことがない、そんな製品がある。
実はこれも、そのうちのひとつだった。
色々な酒屋や、コンビニや、スーパーなどに行くたびに探したけれど、ない。いったいどこに売ってるんだろう、
と思っていたら、なんと今日、職場近くのダイエーでみつけた。灯台もと暗し。
いくら私が個人商店のオヤジ(?)とはいえ、日中から酒を飲むことには抵抗があるため、真っ昼間に酒売場に近づくことはほとんどなかったのだが、
もしやと思って覗いてみたら、そこにありました!
その名も豪華な「スペシャル」。何がスペシャルかというと、「ダブル果汁と果実の実入り 着色料不使用」だという。
実入りということで、昔流行った"つぶつぶドリンク"を想像し、きっとぶどうの実が丸々ゴロンと入ってるんだろうと思った。
ところが、グラスに注ぐと、繊維のようなものが浮遊しているだけ。これが実なのか。
香りには深みがあり、まさしくぶどう。酒の匂いはしない。口に含んでも、まるっきりジュースのようで、
濃厚なグレープフレーバーが広がる。
ぶどうらしいタンニン分(渋み)が十分に感じられ、喉に引っかかる。口中全体にまとわりつく。
しかしながら、甘ったるくはないので、スキッシュの名に恥じない仕上がり。
アルコール分5%、果汁10%。原材料は、ぶどう(果汁・果肉)、スピリッツ、高果糖液糖、オリゴ糖、酸味料、香料。
探し求めた甲斐は、いちおうあった、かな。
2004年4月15日
No.240 タカラCANチューハイ スキッシュ ダブルミックス スペシャル アップル[ふじ&ゴールデンデリシャス]
もうひとつのスキッシュW MIXスペシャル。こちらも「ダブル果汁と果実の実入り 着色料不使用」。
実入りといっても、グリコ・ヨーグルトみたいに"角切りリンゴ"が入っているわけでもなく、ただ繊維がいっぱい浮遊しているだけ。
着色料不使用であることから、液色は透明というか、繊維のおかげで白っぽい。
ツンと立ち上る強いリンゴの香りは、少しわざとらしい感じもする。味は酸が強く、とてもキュート。
甘ったるい感じはない。
スキッシュシリーズに共通のすっきりした後味。だから、飲み飽きない。口の中に人工的な味が広がるのは、まあ仕方ない。
それでも、よくここまで濃厚な味と、クリアな後キレを共存させたものだ。
アルコール分5%、果汁13%。原材料は、りんご果汁、スピリッツ、高果糖液糖、酸味料、香料。
金と黒を基調としたパッケージといい、ゴージャス感が醸し出されてて、なかなかいい。