利酒日記 kikizakenikki

2009年8月


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2009年8月8日 ROUGE
CASILLERO DEL DIABLO CABERNET SAUVIGNON / CONCHA Y TORO
カッシェロ・デル・ディアブロ カベルネ・ソーヴィニヨン / コンチャ・イ・トロ
VINTAGE: 2007
Casillero del Diablo Cabernet Sauvignon 07 CHILE
チリ
地方: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区:
 
DO: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
生産者: CONCHA Y TORO 輸入者: メルシャン(株)
review
 いまや旨安チリワインとして完全に定着した感のあるカッシェロ・デル・ディアブロのシリーズ。 お手軽なため、これまで私もたくさん飲んでいる。最近は、普通にスーパーで売られている。

 色は極めて濃い青紫。 薬草(甘苦系スパイス)、黒果実、チョコ、枯れ草などの香りが感じられ、相当に濃い印象。
 味は酸が立っているが、強いタンニンの粉っぽさと、 チョコレートのような滑らかな口当たり。薬草の味わいが広がるとともに、 高アルコールによると思われるハッカのようなスーッとした後味。

 パワフルで、酸のテンションも高いのだが、 繊細さには欠ける。開けっぴろげで奔放なキャラクター。まさにラテン系である。
 VTによる違いもあるのだろうが、以前はもう少し繊細さがあったような気もする。ちょっと残念。 いや、最近のチリカベは、こういった底抜けに明るくパワフルなものがヨシとされている傾向が強いように思う。 チリらしいキャラクターというものが確立された結果なのかもしれないが、 やはり高グレードのものには、繊細な滋味のようなものが欲しい。
 グレート・ヴィンテージと書かれたシールも貼られているので期待したが、 それほどでもなかった。
評定: B 価格 1,529円(本体価格1,457円+消費税72円) 購入店: KOHYO江坂店(大阪府吹田市)
2009年8月21日 ROUGE
CHATEAU LYNCH-MOUSSAS [GRAND CRU CLASSE] / PAUILLAC
シャトー・ランシュ・ムーサ [グラン・クリュ・クラッセ(メドック地区特級第5級)] / ポイヤック
VINTAGE: 2005
Ch.Lynch-Moussas 05 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: PAUILLAC
ポイヤック
生産者: CH. LYNCH-MOUSSAS 輸入者: エノテカ(株)
review
 購入したのが昨年の10月。2005年の格付けものにして、 入手しやすい価格。見つけた途端に飛びついていた。
 5,000円でどこが安いの? と思う人もいるに違いないが、一般的に恐ろしい値段のついている05年の 格付けものが、この値段でみつかること自体がびっくりだったのだ。
 約10ヶ月間セラーに寝かせていたわけだが、 ホントはもっと置いておこうかと思っていた。 飲み頃はまだ先ではないか?と考えていたのだが、 夏になり、最近あまりwineを仕入れていないこともあって、 手持ちが少なくなってきたため、思わず開けてしまったのだ。

 色は深紅と言っていい、典型的なボルドーカラー。
 黒果実、皮革、土などの香りに、薬草っぽさが少し加わる。 スパイシーさは今ひとつで、おとなしい印象だ(注:香りが開いてないからか? と思い、時間が経ってから激しくスワリングしても、そう変わらなかった)。
 味はタンニンが非常に力強く、若々しい。やはり良いヴィンテージだけのことはある。 丸っこい酸。皮革、あるいは動物的ニュアンスとともに 果実のおとなしい酸味が広がる。 パワーが未開花で、端的に若いと感じる。
 時間を置くと、ようやく少し開いてくれた感じで、後味にチョコレートの甘い余韻が出てきた。 だが、その甘味がやや冗長な感じもした。

 若いから粗暴なのだろうか? いや、そもそも端正さにやや欠けるキャラクターなのではないか。 若干飲み疲れる点はマイナスと感じた。 やはり値段は正直といったところか。でも、買い損では決してなかった。
評定: B 価格 5,000円(本体価格4,762円+消費税238円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市中央区)
2009年8月25日 BLANC
LOS VASCOS CHARDONNAY / DOMAINE BARON DE ROTHSCHILD (LAFITTE)
ロス・ヴァスコス シャルドネ / ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト(ラフィット)
VINTAGE: 2008
Los Vascos Chardonnay 08 CHILE
チリ
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者: VINA LOSVASCOS 輸入者: サントリー(株)
review
 これまで本当によく飲んできたロス・ヴァスコス。一昔前のチリワインブームが去った今でも、 ちゃんと日本で生き残っているのは、やはり値段の割りに安定感のある内容だからではないだろうか。
 最新08ヴィンテージを購入したので、レビューしたい。

 色は淡いイエローグリーン。
 まずオイルのような香りがある。だが、リースリングなどで良く形容される「ジッポオイル」 のようなマシン系のオイル香まではいかず、どこかオイルっぽいという程度である。
 レモンやグレープフルーツのような尖った柑橘香が強く、 味はオイリーで、レモン的な鋭い酸がアクセントになっている。 ただ、飲み進めると、甘味に伸びがあるのと、アミノ酸系の旨みが確かにあり、 味わい深い。
 いつもながら思うのは、非常にコストパフォーマンスの高い、 贅沢感のある日常酒だということ。
評定: A 価格 1,470円(本体価格1,400円+消費税70円) 購入店: カクヤス江坂店(大阪府吹田市)
2009年8月31日 ROUGE
ASSEMBLAGE ROUGE RESERVE / VIN DE PAYS DES COTES DE GASCOGNE
アッサンブラージュ・ルージュ・レゼルヴ / ヴァン・ド・ペイ・デ・コート・ド・ガスコーニュ
VINTAGE: 2007
Assemblage Reserve 07 FRANCE
フランス
地方: SUD-OUEST
南西地方
地区:
 
VDP: COTES DE GASCOGNE
コート・ド・ガスコーニュ
生産者: FAMILLE FEZAS 輸入者: (株)成城石井
review
 スーパー成城石井が独自開発した「アッサンブラージュ」シリーズ。 このシリーズには、通常品の「アッサンブラージュ」と、上級の「アッサンブラージュ・レゼルヴ」がある。
 今日は、上級品である「アッサンブラージュ・レゼルヴ」の赤を開ける。

 グラスに注いだ色は、深いガーネットだが、やや赤みが強いように思える。
 香りは、インク、黒果実。豊かなアルコール臭がある。
 味はどこか柑橘のようなニュアンスを帯びた酸と、鉛筆の芯(黒鉛)。甘味も強い。 タンニン分もしっかりと強いが、口当たりは滑らかである。 バランスは悪くない。深い余韻が魅惑的。

 この価格帯としては、なかなか申し分ない内容。安心して手に取ることのできる日常酒だ。
 ただ、今回はセール価格で、普段は2,000円以上するらしい。それを前提とした評価である。
評定: A 価格 1,990円(本体価格1,896円+消費税94円) 購入店: 成城石井梅田店(大阪市北区)

本日までで・・・今月合計4本、今年合計55本/当日記累計1186本
今月のワイン投資額・・・9,989円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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