利酒日記 kikizakenikki

2009年11月


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2009年11月1日 BLANC
BOURGOGNE "CUVÉE LATOUR" / LOUIS LATOUR
ブルゴーニュ "キュヴェ・ラトゥール" / ルイ・ラトゥール
VINTAGE: 2005
Bourgogne Cuvee Latour 05 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区:
 
AOC: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
生産者: LOUIS LATOUR 輸入者: マキシアム・ジャパン(株)
review
 ディスカウント店で、特別奉仕として普段よりも安く売られていたもの。 もしかして、品質に少しハテナの部分があっての投げ売りか?とも思ったが、 この金額だから、外れてもまあいいか。当たればもうけものと考え、入手した。

 外観は淡いレモン色。ACブルゴーニュにしては、しっかりとしている。 05年ヴィンテージで、ある程度熟成が進んでいるということもあるのだろう。
 まるでシャブリのようなフリンティな香り(俗に言う、火打ち石のような香り)と、 レモンのような柑橘香があって、かなりシャープ。
 口当たりも、鋭い酸が印象的。そのあと、オイリーなタッチを伴う、柔らかな甘味がある。 但し、オレンジのように酸と甘味が拮抗している。 ミネラル分も豊かで、塩辛くすらある。

 飲み込んだ後の余韻には、牡蠣エキスのような旨味があって、とても ACブルとは思えない充実度。たとえばシャブリ1級でも、これよりもっとシャバシャバしたものもある。 そのくらいの厚みと、複雑度。
 まさに、ちょうどよい飲み頃に達していたようだ。いい買い物だった。 今月は幸先が良いぞ。

 と、ここまで書いて、過去の記録を見てみたら、なんとこの 同じワインの同VTを既に飲んでいた。 昨年の1月のことだから、もう2年近くも前のことだが、 なんとその時のテイスティングコメントは、今日とはかなり違っていた。 評価はくしくも同じAAだったのだが、もっとシャープで若々しいキャラだったようだ。

 同じワインに、それがまた違った表情を見せる頃に出会ったとは、ホントに良い経験をした。
評定: AA 価格 1,780円(本体価格1,696円+消費税84円) 購入店: カクヤス江坂店(大阪府吹田市)
2009年11月3日 BLANC
山梨県甲府市玉諸地区 笛吹川流域の地ワイン "2009年新酒" / メルシャン
やまなしけんこうふしたまもろちく ふえふきがわりゅういきのぢわいん "2009ねんしんしゅ" / めるしゃん
VINTAGE: 2009
MERCIAN 笛吹川流域の地ワイン 09 JAPAN
日本
地方: 山梨県
山梨県
地区: 甲府市玉諸地区
甲府市玉諸地区
AOC:
 
生産者: メルシャン(株) 輸入者:
review
 スーパーで偶然みつけた、メルシャン「日本の地ワイン」シリーズ、2009年新酒。
 11月はいわばヌーヴォー月であるからして、非常にタイムリーな商品だ。

 外観は極めて淡い麦わら。清酒程度であり、黄色みは薄い。
 香りは白い花やバナナ。バイツェン(小麦麦芽を使用した上面発酵ビール)のような印象がある。 フルーティで、蜜やクリームのような甘いニュアンスをまとっており、まるでフルーツポンチみたい。
 口当たりは非常に柔らかく、はちみつやバナナの甘さを感じる。酸度は低い。苦味もあまり感じない。
 クリアで、スッと入っていく感じだが、単調さも否めない。

 まさに出来たての甲州種とはこんな感じという、特徴的なワイン。 フレッシュさが魅力。

 栽培管理責任者:弦間浩一、醸造責任者:生駒元、収穫開始日:2009年9月6日、 品種:甲州、味わい:やや辛口 などの表記がある。
評定: B 価格 500ml入り1,080円(750ml換算1,620円) 購入店: グルメシティ(スーパー)
2009年11月8日 ROUGE
dA (DOMAINE ASTRUC) CABERNET SAUVIGNON / VIN DE PAYS D'OC
ドメーヌ・アストリュック カベルネ・ソーヴィニヨン / ヴァン・ド・ペイ・ドック
VINTAGE: 2007
dA CABERNET SAUVIGNON 07 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VdP: OC
オック
生産者: DOMAINE ASTRUC 輸入者: (株)スマイル
review
 Real Wine Guide 最新号(No.27:2009年秋号)の表紙にもなっているdAを入手。 意識して買ったわけではなく、たまたま安売りしていたので。 同誌で「旨安賞」をとっているのは格上のRESERVE 07だが、 これは格下品。

 外観は黒と言ってもいいくらいに濃いが、青みも強い。
 香りは、インク、黒果実のほか、メロンのような甘いニュアンスも。 この甘さは、ミルクチョコレートみたいでもある。
 口に含むと、力強いタンニンが印象的で、粉っぽくすら感じる。 とてもパワフル。酸味は弱いが、甘味も強くはない。
 品の良さがあって、ただ奔放なだけの南仏ワインではない。 このクラスにしては、かなり複雑みもあり、驚くべき高C/Pである。 この値段でこれ以上望むことなど、無理であろう。

 裏ラベルに香りの説明がある。
 moccha, cassis, notes de sous-bois.

 私はいつも、飲みながら香りや味をメモっていくのだが、 モカ(moccha)とカシス(cassis)については、 上記で見てもらうとわかるように、感じ取ることができた。 しかし、下土(sous-bois:スー・ボワ)については、感じ取っていない。
 この裏ラベル表記を見た後、再度香りを注意深く嗅いでみたら、 確かにホコリっぽい感じというか、枯れ草の落ちている地面を少し掘ってみたような感じはある。
 鼻と舌はもちろんのこと、まだまだ表現の的確さに欠けるところがあると、反省。

 なお、"astruc" は "アストラック" と英語的読み方をするのが一般的みたいだが、 当日記では仏語的読み方にこだわって、"アストリュック" と表記した。
評定: AA 価格 880円(本体価格838円+消費税42円) 購入店: カクヤス江坂店(大阪府吹田市)
2009年11月15日 ROUGE
CHÂTEAU DE BEAUREGARD-DUCOURT / BORDEAUX
シャトー・ド・ボールガール・デュクール / ボルドー
VINTAGE: 2006
Ch.de Beauregard-Ducourt 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOC: BORDEAUX
ボルドー
生産者: CH. DE BEAUREGARD-DUCOURT 輸入者: (株)成城石井
review
 手軽なボルドーだが、売場で相当にプッシュされていたので、買ってみることにした。

 外観は典型的なボルドーカラー(ガーネット色)なのだが、よくよく見ると、 エッジはやや褐色に近いか。まだ若いのに。
 黒果実、黒豆、木の皮の香りのほか、若干皮革のニュアンスもある。
 やさしいアタック。タンニンはなめらかで、非常にまろやかな飲み心地。 悪く言うとパワー不足で、体型的には痩せ型。酸が丸く、尖ったところがない。

 もちろん、値段が値段だから、多くを期待はできない。 この程度で十分である。
 優秀な廉価版ボルドーに共通して言えることだが、 上質なワインから芯の部分というか、コクや重みを取り去った上澄みみたいな味わい。
評定: B 価格 1,290円(本体価格1,229円+消費税61円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2009年11月18日 ROUGE
山梨県韮崎市穂坂地区 茅ヶ岳周域の地ワイン "2009年新酒" / メルシャン
やまなしけんにらさきしほさかちく かやがたけしゅういきのぢわいん "2009ねんしんしゅ" / めるしゃん
VINTAGE: 2009
MERCIAN 茅ヶ岳周域の地ワイン 09 JAPAN
日本
地方: 山梨県
山梨県
地区: 韮崎市穂坂地区
韮崎市穂坂地区
AOC:
 
生産者: メルシャン(株) 輸入者:
review
 先日、甲府産の白(甲州種)を飲んだ、メルシャン「日本の地ワイン」シリーズ、2009年新酒。
 セットで売られているのがこちら、マスカット・ベリーAでつくられた赤だ。

 外観は輝きのある美しいルビー色。
 品種は違うが、まるでボージョレ・ヌーヴォーみたいなバナナ香があり、 芋焼酎のような、ほっこりとした焼き芋の香りに近い香りまで感じられる。いずれにしても、若々しい印象だ。 土の香りも少しある。
 口に含むと、酸のアタックが強く、線が細い。ヤクルトみたいな酸(甘酸っぱさ)がある。 タンニンは極めて繊細で、なめらか。スリムな酒躯で、余韻は短め。

 栽培管理責任者:弦間浩一、醸造責任者:生駒元、収穫開始日:2009年9月17日、 品種:マスカット・ベリーA、味わい:やや辛口 などの表記がある。
評定: C+ 価格 500ml入り1,080円(750ml換算1,620円) 購入店: グルメシティ(スーパー)
2009年11月20日 ROUGE
BEAUJOLAIS NOUVEAU 2009 / LOU DUMONT
ボージョレ・ヌーヴォー 2009 / ルー・デュモン
VINTAGE: 2009
Lou Dumont Beaujolais Nouveau 09 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOC: BEAUJOLAIS
ボージョレ
生産者: LOU DUMONT 輸入者: (有)ヌーヴェル・セレクション
review
 解禁日から1日遅れてしまった。
 もちろん昨日入手していたのだが、昨夜は夫婦水入らずで外食し(子供が学校行事で合宿中のため)、 美味しい魚料理を食べつつ芋焼酎を飲んできたので、帰ってからwineを開けるほどのお腹の余裕がなかったのだ。
 さて、今年の1本目は、近年の私の定番となっているルー・デュモン。

 グラスに注いだ外観は、透明感があって美しい紫。新酒らしくかなり青みが強い。
 スミレのような紫の花の香りに、どこかしょうゆのような酸を感じさせる。 ヌーヴォーにありがちなバナナ香はなく、フルーツっぽいところはない。
 口に含むと、とにかくタンニンがエレガントで、絹のように極めてスムーズなのに驚く。 キリッと酸が立っているが、刺々しさはなく、可憐。
 芯が一本通っているのにデリカシーあふれる味わい。甘味はじんわりと、 紫の花の香りとともに、余韻として残る。

 昨日夕方、デパートのごった返すワイン売場に、人をかき分け入っていったとき、 「こんにちは」と店員さんに声をかけられ、「まだありますよ」と、このボトルを勧められた。
 確かに以前も、同じ売場で解禁日に同じルー・デュモンを求め、店員さんとしばし会話をしたことがある。 なんとそれを彼女は覚えていてくれたのだ。ちょうど1年前のことなのに!
 もちろん、即購入を決めたわけだが、家に帰って当日記の過去の記録を見返してみたら、 同じ売場で同じワインを買ったのは、昨年ではなく一昨年 のことであった! 二度びっくりである。 彼女こそ販売員の鑑である。
 もっとも、ワイン売場では、新酒解禁日は一年中でいちばん"素人さん"比率の高い日なので、 私のように蘊蓄を垂れて帰る客は印象深いのだろう。まあ、嫌われていなくて良かったというところである。

 今年は「50年に一度の出来映え」などと言われているけれども、そもそも100年に一度の金融危機を 経験した後では、インパクトは弱い(・・関係ないか)。
 出来の良い年というのは、おおにしてボディがしっかりし過ぎていて、 ともすると新酒の魅力に乏しい「しっかり赤ワイン」に仕上がっていることが多いものだが、 これだけエレガントさを保っているとは、やはりすごい。
評定: AA 価格 3,150円(本体価格3,000円+消費税150円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2009年11月23日 ROUGE
BEAUJOLAIS-VILLAGES NOUVEAU 2009 / MAXIM'S DE PARIS
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー 2009 / マキシム・ド・パリ
VINTAGE: 2009
Maxim's de Paris Beaujolais Villages Nouveau 09 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOC: BEAUJOLAIS
ボージョレ
生産者: JACQUES CHARLET 輸入者: (株)日食
review
 これは解禁日の翌日(20日)に入手したもの。
 今年のヌーヴォーの売れ行きはすさまじく、解禁3日後の昨日にデパートを覗いたら、 もう売場は別のワインに占拠されていた。
 50年に一度という宣伝効果ももちろん相当にあるのだろうが、 売場によってはたくさんの種類を試飲させていたりして、モノの売れない時代にあって売り手が相当に頑張っているという こともある。また、買い手の方もきちんと味を見て、納得して買っているのではないか。
 さて、今年のヌーヴォー2本目は、マキシム・ド・パリ。 以前は怒りたくなるくらいの価格をつけていたはずだが、今年は非常にしおらしい価格になっている。 これも経済環境(国内はデフレ+為替レートは円高)を反映してのことか。 以前だったらブランド名で金を取るようなものは買わなかったが、この値段ならいいかと思い入手。

 グラスに注いだ外観は、しっかりと深いすみれ色。青みが強く、かなり濃い。 さすがに良い年といった風情である。
 香りもスミレのような紫の花の香りが強く、そこにバナナ香が乗っかっている。 但し、よく語りぐさとなる"蒸しバナナ"ではなく、蒸していないバナナ香。 つまり、押しが弱く、少し生っぽい感じ。
 味わいは酸が立っている。しょう油のような酸味。 タンニン分もそこそこしっかりとして、厚みのあるボディ。

 今年の1本目に飲んだルー・デュモンに比べると、こちらのほうが野太く、 ややデリカシーに欠ける。
評定: A 価格 ハーフ1,780円(フルボトル換算3,560円) 購入店: アモールパントリー新大阪店(大阪市淀川区)
2009年11月25日 BLANC
LA CUVÉE MYTHIQUE BLANC / VINS DE PAYS D'OC
ラ・キュヴェ・ミティーク ブラン / ヴァン・ド・ペイ・ドック
VINTAGE: 2007
La Cuvee Mythique Blanc 07 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VDP: OC
オック
生産者: LES VIGNERONS DE LA MEDITERRANEE 輸入者: サッポロビール(株)
review
 頻繁に飲んでいるようで、そうでもなかったキュヴェ・ミティーク。 今日は白。当日記では3年前に04VTを掲載して以来である。

 グラスに注いだ外観は、深い黄金色。
 香りは洋梨のようなフルーツ香と、甘い蜜。少しだけ湿った芝生のような匂いもあり、 若干熱劣化しているのかとも思われる。
 味わいはとてもオイリーでボリューム感がある。りんごの蜜のような甘さと、 若干の苦味。味に伸びがあってふくらみがあり、余韻も長い。

 さすがに旨安ワインとして名高いキュヴェ・ミティークは、いつ飲んでも 安定している。香りを嗅いで一瞬「おやっ、少し劣化しているかな?」と思ったのだが、 心配には及ばなかった。
評定: A 価格 1,580円(本体価格1,505円+消費税75円) 購入店: ライフ(スーパー)
2009年11月26日 ROUGE
CHATEAU CALON SÉGUR [GRAND CRU CLASSÉ] / SAINT-ESTÉPHE
シャトー・カロン・セギュール [グラン・クリュ・クラッセ(メドック地区特級第3級)] / サン・テステフ
VINTAGE: 2006
Ch.Calon Segur 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: ST-ESTEPHE
サン・テステフ
生産者: CH. CALON SEGUR 輸入者: エノテカ(株)
review
 本日をもって、当サイトは2000日連続更新を達成した。

 この佳き日に、いったい何を飲むべきか。 実は、つい最近まで何も考えていなかったというのが本当のところで、 数日前になってようやく思いついたのが、 トップページのバナーにも写真のあるピション・ラランドだった。 何か1本をと言われたら、真っ先に選ぶ私のお気に入り。
 だが、正直言って、ピション・ラランドは高い。 手頃なVTでも、当然1万円以上はする。 そんなものを、盆でも正月でもクリスマスでも家族の記念日でもない日に、買う気になれない。 実は我が家の小さなセラーには、98VTが1本眠っているが、それもまだ取っておきたい。
 何かないかと訪れたエノテカさんで、ちょうどハーフボトルのセールをやっていた。 カロン・セギュール06VTのハーフが、税別4,000円。これにした。トレードマークのハートが、 佳き日にふさわしいではないか。

 グラスに注いだ外観は、まだ縁まで色合いも均一なガーネット色。
 香りを嗅ぐと、腐葉土あるいはトリュフの深い香りと、 黒果実の香りが圧倒的なパワーを持って、迫ってくる。 ああ、メドックの偉大なワインとは、こういう香りだったなと、素直に感動。 口に含む前に、香りに溺れてしまいそうなほどだ。 グラスを回すと、墨汁やインクの香りが立ってくる。少しシャープな表情に変化する。
 味わいは、まだ蕾のような状態で(もちろん、抜栓してすぐなので、開いていない)、 堅いタンニンと、少し尖った酸が舌先に踊る。 だが、内に秘めた果実味は豊潤で、噛んでいるかのようなジューシーさ。 甘味が内向きに閉じているのは、もちろん若いからであろう。
 1日置けば、また表情は違ってくるのかもしれない。明日が楽しみだ。

 若いVTを買ってすぐ飲むという暴挙に出たわけだが、 その実力をまざまざと見せつけられた。よい買い物をした。
 下世話な表現で恐縮だが、16歳にいけないコトをした、高橋ジョージみたいな気分。
評定: A 価格 ハーフ4,200円(フルボトル換算8,400円) 購入店: エノテカ大阪店(大阪市北区)
2009年11月28日 ROUGE
BEAUJOLAIS-VILLAGES NOUVEAU 2009 / DOMAINE RUET
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー 2009 / ドメーヌ・リュエ
VINTAGE: 2009
Dom.Ruet Beaujolais Villages Nouveau 09 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOC: BEAUJOLAIS
ボージョレ
生産者: DOM. RUET 輸入者: (株)モトックス
review
 今年はもう本当にどこに行っても、ヌーヴォーの売れ残りはない。 こんなによく売れた年が、これまであっただろうか。
 というより、昨年まで毎年かなり余りまくっていたし、今は不景気ということもあって、 各社輸入量を相当に減らしたのではないかと思われる。 そんな中、50年に一度という宣伝も奏功して、 多くの消費者が買いに走った。そんなところではないだろうか。こんなに売れるなら、 もっと仕入れておけば良かった。そう思っている小売店は多いに違いない。
 さて、これは、解禁2日目に入手しておいたもの。ハーフである。

 グラスに注いだ外観は、濁りのある深いすみれ色。
 香りは、まるでピノノワールみたいな血の香りや、土のニュアンスがあって、重たい。 果実香は弱め。グラスを回すと、少し赤果実香が出てくる。
 口当たりは、酸が立っている。鉛筆の黒鉛みたいなフレーバーがある。タンニン分はしっかりと、 飲みごたえ十分。ややつくりが荒く、ワイルドな印象。

 今年のボージョレの特徴を思い切りデフォルメしたようなワイン。 しっかりとした飲みごたえがあって、なおかつ酸が強いから、ぼやけてはいない。 一方、新酒らしい蒸しバナナ香などは感じられない。
評定: B 価格 ハーフ1,600円(フルボトル換算3,200円) 購入店: アモールパントリー新大阪店(大阪市淀川区)

本日までで・・・今月合計10本、今年合計80本/当日記累計1211本
今月のワイン投資額・・・18,420円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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