利酒日記 kikizakenikki

2010年1月


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2010年1月1日 CHAMPAGNE
G.H. MUMM CORDON ROUGE BRUT / CHAMPAGNE
G.H. マム コルドン・ルージュ ブリュット / シャンパーニュ
VINTAGE: N.V.
G.H.Mumm Cordon Rouge Brut FRANCE
フランス
地方: CHAMPAGNE
シャンパーニュ
地区:
 
AOC: CHAMPAGNE
シャンパーニュ
生産者: G.H.MUMM 輸入者: ペルノ・リカール・ジャパン(株)
review
 新年の最初は、やはり泡もの。
 年末に買っておいたシャンパーニュのハーフを開ける。

 グラスに注いでいるときの泡には、非常に力がある。もちろんその後も、きめ細かい気泡が グラスの中で長く続く。液色は濃いめのゴールド。
 イースト香がしっかりとあるが、やはり熟成感のようなものはなく、軽やかな印象。
 口の中でハーブのアロマ、蜜の甘味が広がり、じんわりとしたアミノ酸的な旨みがある。 酸は非常にシャープ。

 シャンパーニュのスタンダードクラスとしては、ごく普通の値段だけに、あまり期待していなかったが、 思いのほかしっかりとした飲みごたえで、うれしくなった。新年の最初にふさわしい1本であった。
評定: A 価格 ハーフ2,490円(フルボトル換算4,980円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2010年1月3日 ROUGE
CHÂTEAU FONRÉAUD [CRU BOURGEOIS SUPERIEUR] / LISTRAC-MEDOC
シャトー・フォンレオー [クリュ・ブルジョワ・スペリュール] / リストラック・メドック
VINTAGE: 2006
Ch.Fonreaud 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: LISTRAC-MEDOC
リストラック・メドック
生産者: CH. FONREAUD 輸入者: (株)成城石井
review
 ブルジョワ級の Cru Bourgeois Superieur に 格付けされている1本。しかしながら価格は、ハーフで1,000円台前半と、 お手頃。

 外観は暗めのガーネット色で、やや褐色系が強い。
 香りは黒果実、梅、乾いた木材などを感じ、高貴な印象。
 味は酸のアタックが鋭く、タンニンも力強くかなり粉っぽい。 エキス分がやや希薄な感じもあって、スリムな体型。甘味も弱い。 ただ、土っぽい余韻があり、なかなか高級な雰囲気をまとっている。

 お手頃価格にしては、なかなか見所がある。
評定: B 価格 ハーフ1,390円(フルボトル換算2,780円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2010年1月8日 BLANC
CHÂTEAU LA VÉRRIỀRE / BORDEAUX BLANC
シャトー・ラ・ヴェリエール / ボルドー・ブラン
VINTAGE: 2008
Ch.La Verriere Blanc 08 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOC: BORDEAUX
ボルドー
生産者: CH. LA VERRIERE 輸入者: (株)成城石井
review
 成城石井さんで、1000円台売れ筋No.1みたいに大々的に宣伝して売られていたもの。

 外観はごく淡いレモン色。
 青りんごのような清々しい香りが強く、その点は実にソーヴィニヨンらしい。 その他、マスカットやメロンのようなムスク香や、バニラ、 パッションフルーツのようなトロピカル香もみつけることができる。なかなか複雑。
 味はレモン的酸が強く、ミネラル感は十分。スッキリと軽快な飲み口で、 適度なジューシー感。もちろん、かなりの細身でボリューム不足は否めないが、 価格を考えれば当然。

 安ワインとしては、大満足の内容。さすがである。
評定: A+ 価格 1,590円(本体価格1,515円+消費税75円) 購入店: 成城石井梅田店(大阪市北区)
2010年1月11日 BLANC
JACOB'S CREEK CHARDONNAY
ジェイコブズ・クリーク シャルドネ
VINTAGE: 2008
Jacob's Creek Chardonnay 08 AUSTRALIA
オーストラリア
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者: JACOB'S CREEK (ORLANDO WINES) 輸入者: ペルノ・リカール・ジャパン(株)
review
 近所のスーパーなどでも普通によく売られているジェイコブズ・クリーク。 気軽に入手できる有名銘柄だ。

 外観はしっかりしたレモンイエロー。
 香りはグレープフルーツ的苦さを伴う柑橘香、パインの甘さ、 はちみつのほか、アクリルのような化学物質的な匂い。
 味もやはりパインの甘味と、グレープフルーツの苦味や酸味が感じられる。 ホットなアルコール感があって、骨格がしっかりしている。

 さすがにオーストラリアらしい濃厚さがありながら、 酸もしっかりとしていて、バランスは悪くない。 日常酒として申し分なし。
評定: C+ 価格 ハーフ698円(フルボトル換算1,396円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)
2010年1月14日 BLANC
CHÂTEAU SAINTE-MARIE / ENTRE-DEUX-MERS
シャトー・サント・マリー / アントゥル・ドゥー・メール
VINTAGE: 2007
Ch.Sainte Marie 07 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: ENTRE-DEUX-MERS
アントゥル・ドゥー・メール
AOC: ENTRE-DEUX-MERS
アントゥル・ドゥー・メール
生産者: CH. SAINTE-MARIE (GILLES ET STEPHANE DUPUCH) 輸入者: (株)成城石井
review
 和食にも合わせやすいスッキリ系の白を。手頃な値段でありつつ、 がっかりしないものを。そういう観点で選ぶと、このクラスになる。

 外観はしっかりとしたレモンイエロー。
 ビニールのような無機的な香り+ベビーパウダー。 あまり強くない果実香は、グレープフルーツやカリンなど。
 味もまずグレープフルーツの酸、苦味が強く感じられる。 湿った芝生のような青臭さが若干。少し劣化しているのか?とも思ったが、 時間が経って温度が上がっても臭みが増すわけではないので、この湿ったグリーンの感じは、 元々の個性かと思われる。
 甘味は弱く、スッキリとしたレモンのような味。ボディは極めて細いが、 実にこのAOCらしい、草原の風のようなワイン。
評定: C- 価格 1,990円(本体価格1,896円+消費税94円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2010年1月15日 BLANC
MÂCON-VILLAGES "CHAMEROY" / LOUIS LATOUR
マコン・ヴィラージュ "シャムロワ" / ルイ・ラトゥール
VINTAGE: 2007
Ch.Sainte Marie 07 FRANCE
フランス
地方: BOUGOGNE
ブルゴーニュ
地区: MACONNAIS
マコネー
AOC: MACON-VILLAGES
マコン・ヴィラージュ
生産者: LOUIS LATOUR 輸入者: アサヒビール(株)
review
 気づけば白が4本続いている。別に意図したわけではないが。

 外観はしっかりとしたレモン色。味わいの濃さがうかがえる。
 レモンのような柑橘香と、ミネラルと、白い花の香りが若干。
 口当たりは、酸のアタックが強く、想像以上にシャープ。 適度な塩気(ミネラル感)。スッキリとし、ふくらみはあまりない。 飲み込んだ後の余韻に、アーモンド的ナッツ風味がわずかにある。

 このAOCから想像される味わいよりは、だいぶ引き締まっていて、テンションが高い。 マコンといえば、もっと伸び伸びだらだらした感じが想像されるが、 このワインは、きっちりとブルゴーニュを感じさせてくれる。これが2000円なのだから、 お買い得。
 このテンションを残しつつ、もうちょっと厚みがあったら申し分ないが、 そこまで望むのは酷か。
評定: B 価格 1,980円(本体価格1,886円+消費税94円) 購入店: 千里大丸プラザ(大阪府豊中市)
2010年1月17日 ROUGE
CHÂTEAU BEAUMONT [CRU BOURGEOIS SUPÉRIEUR] / HAUT-MEDOC
シャトー・ボーモン [クリュ・ブルジョワ・スペリュール] / オー・メドック
VINTAGE: 2006
Ch.Beaumont 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: HAUT-MEDOC
オー・メドック
生産者: CH. BEAUMONT 輸入者: (株)成城石井
review
 先日飲んだ Chateau Fonreaud と同じブルジョワ級の Cru Bourgeois Superieur に 格付けされている1本。しかしながら価格は、ハーフで1,000円強。

 外観は黒みが強く、静脈血のような色。
 香りは土、枯れ草、漢方薬。どっしりというほど重みはないものの、とても落ち着いた香り。
 味はまずコーヒーの苦味に、しょうゆの酸、バニラの甘味。 タンニンが強く、粉っぽい。まだまだ若いせいか。

 手頃な値段なのに、なかなかの実力。日常酒のレベルは超えている。
評定: A 価格 ハーフ1,290円(フルボトル換算2,580円) 購入店: 成城石井梅田店(大阪市北区)
2010年1月21日 ROUGE
HILL TEMPRANILLO / GARVEY
ヒル テンプラニーヨ / ガルヴェイ
VINTAGE: N.V.
Hill Tempranillo SPAIN
スペイン
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者: GARVEY 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 缶入りワインといえば、当日記では以前にオーストラリアの BAROKES を飲んでいる。 これも非常にパッケージが似ているのだが、スペインワインである。

 グラスに注いだ外観は、深いすみれ色。青みが強い。
 まず皮革のような香りがあって、その後、黒果実やコールタール。
 口に含むと、酸のアタックが強く、タンニンもパワフル。 なめし革や、いわゆる動物臭が次第に広がる。甘ったるさはなく、バランスは悪くない。

 入手価格は驚きの198円。なぜこんなに安いのか。安くていいのか。 しっかりと本格的な味わい。みつけたら即、買うべし。
評定: AA 価格 250ml入り198円(フルボトル換算594円) 購入店: スピード(ディスカウント)
2010年1月22日 BLANC
LAS CASAS DEL TOQUI CHARDONNAY RESERVADO / CACHAPOAL VALLEY
ラス・カサス・デル・トキ シャルドネ レゼルヴァード / カチャポアル・ヴァレー
VINTAGE: 2007
Las Casas del Toqui Chardonnay Reservado 07 CHILE
チリ
地方: RAPEL VALLEY
ラペル・ヴァレー
地区: CACHAPOAL VALLEY
カチャポアル・ヴァレー
DO: CACHAPOAL VALLEY
カチャポアル・ヴァレー
生産者: LAS CASAS DEL TOQUI S.A. 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 チリワインは結構飲んでいるが、この造り手は初めてである。 DSでみつけた手軽な値段のシャルドネ。

 色はしっかりしたイエローグリーン。
 香りはパインや黄色い花の華やかな印象+マシンオイル。
 口当たりはキュンとした酸のアタックが鋭い。甘味を伴ってオレンジ的。 ピチピチとした印象で、陽気かつ伸びやかな味わい。余韻にも柑橘フレーバー。

 この値段でこの内容ならば、お買い得である。普段の食事に合わせるのに良いが、 やや重たい系ではあるので、繊細すぎる料理だと負けてしまうだろう。
評定: A 価格 1,280円(本体価格1,219円+消費税61円) 購入店: スピード(ディスカウント)
2010年1月29日 ROUGE
III B & AUROMON / VIN DE PAYS D'OC
トワベー・エ・オウモン / ヴァン・ド・ペイ・ドック
VINTAGE: 2008
Trois B & Auromon 08 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VDP: OC
オック
生産者: JEAN CLAUDE MAS 輸入者: (株)モトックス
review
 その昔、当サイトを紹介していただいたこともあるリアルワインガイド最新号 (2010年冬号/通算28号)で、旨安ワインの見事トップに輝いているのが、これ。 III B & Auromon の 08VTだ。 (・・ちなみに当サイトを取り上げてくださったのは2004年冬号/通算4号なので、もう6年も前のことになる)
 その実力を自分の舌で確かめるべく、購入してみた。

 外観は極めて深いガーネット色。ボルドーをも彷彿とさせる。若いので、エッジまで均一。
 香りはインクや甘苦い薬草のニュアンスがあり、深い。
 口に含むと圧倒的に力強いタンニンが舌先に踊り、粉っぽい。だが、 味わいは強い甘味だけでなく、酸も鋭く、ベリー系でもあり、どこか柑橘的でもある。 それとともに、ほんのりと樽のバニラも感じられる。
 飲み込んだ後の余韻には、薬草と、カカオやコーヒーの苦みも。

 パワフルだが、パワフルなだけでないワイン。 南仏らしさをうまく主張しながら、濃くなり過ぎないバランスを保っている。
 だがしかし、ちょっと優等生的で面白味に欠けるのも事実。 まあ、私の評価の傾向として、V.d.P は思い切り奔放な味わいか、 疑似ボルドーといいたくなるくらいにキレイさを追及しているか、 どちらかハッキリしてくれるワインを高く評価するくせがある。 そのどちらでもないから、"つまらない"と思ってしまったが、 お買い得か否かという点でいえば、確かにお買い得。

 ところで、「リアルワインガイド」を検索すると、結構、過去の記事に対する批判的な書き込みなどが出てきて面白い (面白いというのは失礼か)。まあ、同誌は書き方が挑発的で、反体制的なところがあるから、 中身がどうという以前に、ただそういう姿勢が嫌いだという方々が多くいるのは、容易に想像される。
 批判する人たちの気持ちもわからないではないが、 「たかが雑誌に対して、そこまで攻撃しなくても・・」と思う。記事全部に賛同できる雑誌なんて、 そもそもあり得ないわけだし。
 面白おかしく読めて、日常生活にちょっと役立つ情報があれば、雑誌は十分である。 私は、自慢じゃないが、いや自慢だが、同誌は創刊号からただの一冊も欠かさず、毎号購入している。 買っただけであまり真剣に読まないこともあるけど、表紙の江口センセイのイラストを眺めるだけでも 十分価値がある(あ、これって、中身をけなしてることになるかな)。
評定: A- 価格 2,000円(本体価格1,905円+消費税95円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)

本日までで・・・今月合計10本、今年合計10本/当日記累計1230本
今月のワイン投資額・・・14,906円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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