利酒日記 kikizakenikki

2019年12月


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2019年12月1日 BLANC
WILD PUDA CHARDONNAY / ESPIRITU DE CHILE
ワイルド・プーダ シャルドネ / エスピリトゥ・デ・チリ
VINTAGE: 2018
Wild Puda Chardonnay 18 CHILE
チリ
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者: ESPIRITU DE CHILE 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 近所のスーパーで簡単に入手できる チリ wild puda シャルドネ。

 外観はごく淡いレモンイエロー。
 香りは、パインのようなトロピカルな甘さが中心。少しアクリルのような化学的な匂いがする。 べたっと平板な印象。
 味は香りに感じたアクリルあるいはビニールみたいな感じがあり、パインの甘酸っぱさが強い。 奥行きがなく、単調。軽い苦味を伴う。

 この価格帯では当然のことだが、繊細さや複雑さはなく、 気軽に飲めるわかりやすいワイン。日常の食事に気負わず楽しみたい。
評定: C- 価格 638円(本体価格580円+消費税58円) 購入店: ダイエー(スーパー)
2019年12月2日 ROUGE
BEAUJOLAIS NOUVEAU 2019 / LABOURÉ-ROI
ボージョレ・ヌーヴォー 2019 / ラブレ・ロワ
VINTAGE: 2019
Laboure Roi Beaujolais Nouveau 19 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOP: BEAUJOLAIS
ボージョレ
生産者: LABOURE ROI 輸入者: サッポロビール(株)
review
 今年買った新酒は、これが最後である。
 大手 ラブレ・ロワ のレギュラークラスのヌーヴォー。ハーフボトルを購入。
 ボトルの首部分に、Aoyama Flower Market の文字がある。調べてみると、 生花店・青山フラワーマーケット監修のオリジナルラベルで、今年でもう3年目だそうである。 ボージョレ・ヌーヴォーは、しばしば赤い花束みたいな香りがするので、ぴったりである。

 グラスに注いだ外観は、ごく淡い赤紫。エッジはほんのりピンク色。かなり透過性があり、若々しい。
 香りは、今年飲んだ中では最も華やか。赤いベリー香と、ラベルのイメージどおり花束みたいな甘く華やかな香りがある。 ベリー香は生というよりはいちごジャムみたいに凝縮感がある。さらにホワイトチョコレートのような匂いも。
 味は香りほど浮ついておらず、ぴちぴちとしたベリー系の甘酸っぱさを、しっかりしたタンニンが支える。 華やかであることは間違いないが、ボディ感がちゃんとある。

 とても新酒らしく、ワインとしての飲みごたえもある。たいへんお買い得な1本であった。
 ところで、今年のボージョレ・ヌーヴォーの売れ行きは、私の見る限り非常に悪いように感じた。 初日に買った百貨店は、今日買おうという意図を持って来店する人が多いため、かなりの盛況であったが、 食品スーパーなどでは、たとえばイオンのP.B.商品など、最安値品は出ているものの、 高価格帯は何日間も非常に動きが悪い状態であった。昨年まで概ね3千円台後半以降くらいのものが、 今年は2千円台半ばで売られているのにも拘わらずである。
 こんな売れ行きだと、食品スーパーやコンビニでは、年末以降、あるいは年明け以降、 売れ残り品を値下げ販売することが期待される。そうしたらまた買ってみようかと思っている。
評定: AA 価格 ハーフ1,430円(本体価格1,300円+消費税130円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2019年12月10日 BLANC
ALPACA PREMIUM CHARDONNAY / VALLE CENTRAL
アルパカ・プレミアム シャルドネ / ヴァレ・セントラル
VINTAGE: 2017
Alpaca Premium Chardonay 17 CHILE
チリ
地方: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区:
 
DO: VALLE CENTRAL
ヴァレ・セントラル
生産者: SANTA HELENA 輸入者: アサヒビール(株)
review
 Alpaca(アルパカ)は、チリ大手 SANTA HELENA が造り、アサヒビールが輸入する製品で、 食品スーパーなどでよく見かけるデイリーワイン。そのプレミアム版というのが以前から出ているのだが、 未経験だったため、買ってみた。

 外観は濃いレモンイエロー。レギュラークラスのアルパカよりは、だいぶ濃い印象。
 香りはかなりオイリーで濃厚なニュアンスを帯びている。やや丸みのある柑橘や、 白い花の香りも感じる。
 濃密なイメージのまま口に含んでみると、意外にも酸が立ち、スリムでシャープな味であることに少し驚く。 レモンのような尖りがあるが、ただすっきりしているだけでなく、香りに感じた花のニュアンスも広がる。 伸びやかなコクと深みがあるが、ミネラル感は弱いように思う。

 これで約千円なのだから、文句の付けようがない。デイリーワインとしては、申し分なし。
評定: A 価格 979円(本体価格890円+消費税89円) 購入店: 関西スーパー(スーパー)
2019年12月11日 ROUGE
L'AUDACIEUEX COTEAUX BOURGUIGNONS
ロー・ダシュー コトー・ブルギニヨン
VINTAGE: 2018
L'audacieuex Coteaux Bourguignons 18 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区:
 
AOP: COTEAUX BOUGUIGNONS
コトー・ブルギニヨン
生産者: CHATEAU DU BOIS DE LA SALLE 輸入者: 東京ヨーロッパ貿易(株)
review
 2011年に生まれた Coteaux Bouguignons(コトー・ブルギニヨン)というブルゴーニュの新A.O.P。 手頃な値段だったので、買ってみた。

 グラスに注いだ外観は、深いルビー色。エッジはほんのりオレンジ色。
 香りは、赤い果実を中心に、皮革や土ぼこり、古いタンスのような木材の匂いも感じる。 さらにオレンジ的な柑橘っぽい尖りも。
 味は香りの印象ほど尖っておらず、丸い甘味がほんのりとあり、ボディに適度な厚みがある。 タンニンは柔らかなので、タッチがやさしい。ジューシーな果実っぽい旨みが広がる。

 Coteaux Bourguignons は初めて飲んだが、なかなかどうして、侮れないと感じた。
評定: A 価格 1,309円(本体価格1,190円+消費税119円) 購入店: 成城石井新大阪店(大阪市淀川区)
2019年12月19日 ROUGE
ÉLÉGANCE DE BRISSON MERLOT / BORDEAUX
エレガンス・ド・ブリソン メルロー / ボルドー
VINTAGE: 2018
Elegance de Brisson Merlot 18 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOP: BORDEAUX
ボルドー
生産者: MAISON GALHAUD 輸入者: (株)オーバーシーズ
review
 カルディーコーヒーファームでみつけた千円未満の格安ボルドー。 かわいらしいエチケット(ラベル)も気になり購入。

 グラスに注いだ外観は、やや枯れた感じのガーネット色。エッジはほんのりオレンジ色。 若いのに、熟成が進んでいるかのような見た目。
 香りを嗅いでみると、やはり若いと実感。赤果実のようなピチピチ感が少しある。 皮革や土のニュアンスがあるところはメルローらしい。
 味は、煮た黒豆みたいな甘さと、少しプルーンみたいな黒っぽいベリーの風味。 但し、その果実感は弱く、コクも乏しい。

 値段を考えれば、こんなものだろう。はっきりメルローらしさがあっただけでも良し。
評定: C 価格 987円(本体価格898円+消費税89円) 購入店: カルディーコーヒーファーム江坂店(大阪府吹田市)
2019年12月20日 ROSE SPARKLING 
FREIXENET CORDON ROSADO SEMI SECO / CAVA
フレシネ コルドン・ロサード セミ・セコ / カヴァ
VINTAGE: N.V.
Fraixenet Cordon Rosado SPAIN
スペイン
地方:
 
地区:
 
DO: CAVA
カヴァ
生産者: FREIXENET 輸入者: サントリーワインインターナショナル(株)
review
 カヴァではおそらく日本国内で一番流通していると思われる Freixenet(フレシネ)ブランド。 そのロゼである。
 セミセコ、つまり日本語にすると、中辛口といったところか。

 グラスに注いだ外観は、くすんだ感じの濃いピンクで、ややオレンジがかっている。 細かく美しい気泡が断続的に立ち昇る。
 香りは、イチゴのような甘酸っぱさに、少しトマトのニュアンスが混じる。さらに石油系の匂いがある。 残念ながら酵母臭はほとんど感じない。
 味はほんのり甘く、適度にシャープ。いちごキャンディからかなり甘みを取り去った感じ。 カラッと飲みやすく、逆に言うと、旨みや深みはあまり感じない。

 カヴァなので、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵でつくられているので、もっと酵母の旨みというか、 じんわり広がる感じが欲しいが、ややあっさりしすぎの感は否めない。まあ、この値段なので、そこまで望んではいけない。
評定: C- 価格 1,207円(本体価格1,098円+消費税109円) 購入店: ダイエー(スーパー)
2019年12月21日 BLANC
VINO EN CASA CHARDONNAY / CHILE
ヴィノ・エン・カーサ シャルドネ / チリ
VINTAGE: N.V.
Vino en Casa Chardonnay CHILE
チリ
地方:
 
地区:
 
DO:
 
ボトリング: マンズワイン(株) 販売者: (株)成城石井
review
 スーパー成城石井で扱われているオリジナルチリワイン VINO EN CASA。 直訳すると「家のワイン」といった意味だ。
 1か月ほど前、赤のカベルネを飲み、値段のわりになかなかのクオリティだったので、 白も試してみることに。セパージュはシャルドネ単一である。

 外観は、ごく淡いレモン色。
 香りは、やや尖りのある赤いりんご香と、少し洋梨のような香りも混じる。
 味はまず柔らかな甘味を感じるが、ボリューム感はあまりない。香りに感じたりんごの風味はあるが、 酸は丸く穏やか。後味には梨っぽい苦味がある。

 高C/Pだった赤に比べ、こちらは少し残念。ただべたっと濃いだけのシャルドネに比べれば、 爽やかさが活きているとも言えるが、繊細さに欠けるところもあるので、やや間延びした印象があった。
評定: C- 価格 ハーフボトル649円(本体価格590円+消費税59円) 購入店: 成城石井三番街店(大阪市北区)
2019年12月28日 ROUGE
CHÂTEAU FLORIE AUDE / BORDEAUX
シャトー・フロリ・オード / ボルドー
VINTAGE: 2016
Ch. Florie Aude 16 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOP: BORDEAUX
ボルドー
生産者: CH. FLORIE AUDE 輸入者: 東京ヨーロッパ貿易(株)
review
 安ボルドーだが、なかなか高級感のある面構え。

 外観は、やや青みの強いすみれ色。エッジはピンク色でまだ若そうだが、足は長い。
 香りを嗅いでみると、土臭いキノコのようなニュアンスがあって、落ち着いている。 さらに墨汁や黒果実など。
 味は最初のタッチこそ滑らかながら、タンニンがしっかりしていて、深みがある。 そのタンニン分も若干こなれてシルキーな舌触りとなり、黒っぽい果実味とともに実にボルドーらしい気品を感じる。 但し、ボディの厚みは今ひとつ。そこに限界を感じるものの、このクラスでこの気品はなかなかのもの。

 ヒレステーキに合わせたが、少しワインが負けてしまっている印象もあった。お供としてはハンバーグくらいが適当だろうか。
評定: B 価格 1,419円(本体価格1,290円+消費税129円) 購入店: 成城石井三番街店(大阪市北区)
2019年12月29日 ROUGE
CITRAN / BORDEAUX SUPERIEUR
シトラン / ボルドー・スペリュール
VINTAGE: 2016
Citran 16 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区:
 
AOP: BORDEAUX SUPERIEUR
ボルドー・スペリュール
生産者: CH. CITRAN 輸入者: (株)日本アクセス
review
 コンビニのファミリーマートで限定商品として売られていたもの。
 メドックのブルジョワ級Ch.シトランが手がけるカジュアルワインで、 AOPはボルドー・スペリュール(ファーストラベルのCh.シトランはオー・メドック)。
 コンビニで売っているワインとしては、非常に高級感のあるボトルだ。

 外観はやや枯れた感じのガーネット色で、エッジはややオレンジ色。 熟成し始めている感じ。
 香りは、黒果実にキノコのような土っぽさが加わり、適度などっしり感があるが、 それほど熟成している感じはない。
 口に含むと、最初のタッチはなめらかだが、タンニンはまだ固さを残している。 バニラ的な甘さが少しだけあるものの、赤果実みたいな可憐な酸とジューシーさも感じる。

 やはり血筋の良さを感じさせる内容だが、当然のことながら、力強さはない。 価格を考えれば上出来ではあるが。
評定: B 価格 1,480円(本体価格1,346円+消費税134円) 購入店: ファミリーマート(コンビニ)
2019年12月30日 ROUGE
MAISON CASTEL CABERNET SAUVIGNON / PAYS D'OC
メゾン・カステル カベルネ・ソーヴィニヨン / ペイ・ドック
VINTAGE: 2016
Maison Castel Cabernet Sauvignon 16 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
IGP: PAYS D'OC
ペイ・ドック
生産者: MAISON CASTLE 輸入者: サントリーワインインターナショナル(株)
review
 今年2月に同一ヴィンテージを飲んでいたのに、また買ってしまった。デイリーワインだから、まあ、いいのだけれど。
 ラングドックの Maison Castel カベルネ・ソーヴィニヨン。

 外観は濃い青紫色。エッジはピンク色。
 香りはインクやペンキみたいな匂いの奥に、養命酒みたいな漢方っぽい匂いがある。 落ち着いた土のニュアンスもある。
 味は酸に尖りがあるが、甘味も深い。タンニンはさらっとしたタッチで、こなれている。 こぢんまりと味がまとまっている印象。

 前回飲んだ時と比べ、だいぶ印象が違った。荒々しさがあまりなく、今回はだいぶ大人しい。 元々力のないワインが、時を経てさらにパワーを失ったか。べたっと濃すぎず、飲みやすいから日常使いとしてはOK。
評定: B 価格 932円(本体価格846円+消費税84円) 購入店: ダイエー(スーパー)

本日までで・・・今月合計10本/今年合計60本/当日記累計1899本
今月のワイン投資額・・・11,030円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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