時事ネタコラムのページ [利酒日記別室]

2012年7月


2012年7月18日
 なぜ被害者が


 マスコミで報道されていることが、すべて事実だとしたらの話ではあるが・・。

 滋賀県大津市で昨年中学生が自殺した問題で、 その生徒が通っていた学校で、先日保護者集会が行われたと報じられた。

 そのニュースによれば、 自殺した生徒の父親が、集会で開口一番「お騒がせして申し訳ない」と詫びたという。

 暴行事件(いじめ、という言い方は、事実を曲げる曖昧な言葉であるからここでは使わない) が事実とすれば、なぜ被害者家族が謝らなければいけないのか。

 この国では、「世間をお騒がせする」ことが最も罪深いことらしい。

 まったく変な国である。

2012年7月20日
 率直さは良し


 今日の話題の前に、まず当ページでの私のスタンスを明確にしておかなければならない。

(1) 橋下徹大阪市長及び彼が代表を務める大阪維新の会の主張や政治スタンスについて、 私には同意できる点がほとんどなく、当ページでずっと批判を続けてきたこと。

(2) 妻帯者が不貞を働くことは許されないことであり、"浮気は男の甲斐性"などという ほざきには絶対に同意できないと考えていること。

(3) 仕事の良し悪しは仕事のみで判断されるべきであり、仕事とプライベートを混同して 人を批判してはならない。それは、政治家といえども同じであるから、 プライベートにおける不祥事などを理由に政治家を糾弾することは、はしたない行為であると考えていること。



 さて、ここまで書けば、今日ここで何を題材にしたいのかはおわかりであろう。

 週刊誌に過去の女性問題を書かれた橋下徹氏が、会見で記事がほぼ事実であることを認めていた。 「府知事になる前のことであり、僕も決して聖人君子みたいな生き方をしていたわけではありませんから・・」 といったような弁明であった。

 この会見を見て、なかなかやるじゃないか、と思った。

 もちろん、過去の武勇伝がということではない。事実は事実として率直に認めた、 その誠実さについてである。

 言葉を濁さずに、過去の事実として認めた態度は潔い。 過去にしたことは決して褒められることではないけれど、 今回の率直な態度にはちょっと感心した。

 ただ、ワイドショーなどでこの件についてコメントしていた男性たちの、 少しニヤつきながら、ほのぼのとしたエピソードを語るかのような態度は、どうかと思った。 まるで、「橋下さんも男だねえ」と言わんばかりの態度であり、 男なら浮気の一つや二つは許されるとさえ言いたげであった。 その態度には、私はむかついた。

 ネット上では、今ごろになって週刊誌に情報を売った、相手の女性を責める声が多いと聞く。 それは私も同感するところだが、単純な橋下シンパが、 「橋下さんを責めるな」との姿勢で相手の女性を批判しているとしたら、それまたお門違いである。 悪いことは悪いのだ。浮気は両者とも同罪である。

 今回のことで、橋下批判勢力(不肖私もその一人かもしれないが)が勢いづくとしたら、 これまたおかしな話である。不倫をしようが何をしようが(それ自体は責められることではあっても)、 政治姿勢とはまったくの無関係である。仕事は仕事で結果を出すのみ。

 こんなスキャンダルを利用して彼を批判しようという根性は、極めてさもしいと私は思う。 批判するなら、政策内容のおかしさを真っ向から突くべきだ。



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