選挙の師走が来た。

　少数政党が乱立していることを、否定的に発言する人が多いが、 無党派の私としては、悪いこととは思わない。むしろ、多様な意見を吸い上げることができるのだから、 良いことだと思っている。

　ただ、選挙では票が割れるので、結果的に既成政党に有利に働く側面はある。 だから、連携という話になる。

　いわゆる第三極が、さらに３極に割れるような状況になり、 第三極の筆頭格と見られる集団が、第二極を目指すなどと勢いづいている。

　しかし、当初は「脱原発」を声高に主張していたのに、 新造多党と合流したとたん、その主張を変え、「2030年までにフェードアウト」 と言い換えた。

　そして、合流後の親玉が記者会見で意向を問われ、「核を手放すのは困る。 公約は書き換えさせる」と言い放った。

　結局、野合であることを露呈した格好だ。

　こんな団体に票を伸ばされてはたまったものではない。 元々私は、威勢のいい言葉を振りかざす人間が大嫌い。

　沈滞した世の中の状況に乗じて、排外的な勇ましい言葉を繰り出す政治家には、 私は投票しない。

　12月30日付でアップするが、もう日付は31日に変わっている。ということで、 今年最後のコラム。

　最後にひとこと言っておきたくて。

　最近、やたらと「力」を誇示する政治家が多くて、閉口する。

　「決める政治」「実行力」「毅然とした態度」「強いリーダーシップ」 　・・これらは、私が最も忌み嫌う言葉たちである。

　政治は議論であり、試行錯誤であり、協調点をみつけることである。

　誰か一人が独裁的に事を進めるのは、政治ではない。 そんなリーダーを選んでしまった国は、不幸である。暗澹たる気持ち、最悪の気持ちで新年を迎える。

　私はこれからまたしばらく、政治にまったく期待しないし、 危ない世の中にならないように、監視してゆきたい。またどんどん吠えてゆきたい。