時事ネタコラムのページ [利酒日記別室]

2013年11月



2013年11月21日
 ええじゃないか。


 ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日である今日夕方、デパートのワイン売場に行くと、 かなりの混雑。昨年よりも盛り上がっているようだった。

 アベノミクスなどという、中身のない流行語は嫌いだが、 そんな流行語に多くの人が釣られているのも事実のようで、 高額品を中心に消費が伸びているらしい。誠に喜ばしい限りである。

 統計によると、勤労者の所得は依然として減り続けているというのに、 なぜか潮目が変わったかのように一部の人たちがお金を使いだしている。 となると、こういったボージョレ・ヌーヴォーのようなお祭り騒ぎは盛り上がるわけだ。

 国策の円安で輸入品は軒並み値上げされ、ワインも例外ではない。 高くなったのに売れる。それだけお金が回るのだから、好ましい。

 病は気からと言うが、景気もまさに気から。

 給料なんか増えなくたって、将来なんか見えなくたって、 何の保証もなくたって、無分別にお金を使う人が一人でも増えれば、 結果として景気は良くなる。それで、ええじゃないか。


2013年11月30日
 安倍政権の崩壊が始まる

 許し難い発言だ。ついに馬脚を現した。

 自民党の石破茂幹事長が、自身のブログで、特定秘密保護法案に反対する市民のデモについて 「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」などと 述べた。

 具体的には、次のように記述している。

 今も議員会館の外では「特定機密保護法絶対阻止!」を叫ぶ大音量が鳴り響いています。 いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、 ただひたすら己の主張を絶叫し、 多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。
 主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、 支持の輪を広げるべきなのであって、 単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます。

 現在このようなデモが行われているのは、 与党が非民主的な手段で法案を強行採決しようとしていることに原因があるのであって、 そうでなければ行われるはずのないものである。 そこを棚に上げて、市民運動を批判することこそ、許し難い暴言である。

 石破氏が述べる「民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべき」 との言葉は、そっくりそのまま自民党に返すべきものである。 憲法違反の疑いのある悪法を数の力で通そうとする行為こそ、民主主義を破壊するものである。 「理解者を広げる」時間を国民に与えず、批判がこれ以上広がらないうちに決めてしまおうという 横暴は、独裁政治そのものである。どちらが非常識なのか、胸に手を当てて考えてみるべきだ。

 結局、国民の知る権利や、自由な発言の機会を認めたくないという姿勢が現政権の根幹にあることが、 図らずも石破氏の発言から透けて見えるのである。まさに馬脚を現したと言っていい。

 森まさ子担当相の答弁が二転三転しているのも、議論が尽くされないうちに法案を通してしまおうという 政権の姿勢がそのまま現れている。 「弁護士出身の彼女は個人的にはこの法案に賛同できないところもあるのではないか?」 といったことを指摘する識者もいるが、 ならば自身のポリシーに合わないことを、権力にしがみつくためだけに やっているのは、一層罪深い。 そうだとしたら大臣を、議員を辞めるべきではないのか。

 連立パートナーの公明党が力を貸していることも非常に不可解だ。 こんな法案に賛成するのなら、公明党はもう平和と民主主義の看板を下ろすべきである。 まだ遅くない。公明党は、元来のポリシーに従って、法案に反対すべきである。

 福島での(アリバイ作りの)公聴会で、意見陳述者全員が反対あるいは慎重意見だったのにも かかわらず、それを完全に無視し、今のままの内容で法案が強行採決されるならば、 安倍政権は戦後最悪の暴挙を行った政権として、歴史に汚名を残すだろう。

 暴走政権が崩壊に向かうのは、時間の問題である。



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