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2015年01月


2015年1月1日
 2015年、私の抱負


 あけましておめでとうございます。 突如訪れた真冬の寒さとともに、こちら温暖な関西でも元日から雪が舞っていました。

 1年経つのは早いですね、というのが定番の挨拶になっていますが、 年をとるたびにどんどん時間の流れが早く感じるというのは、誰しもが経験していることでしょう。

 人は、平穏で幸せな毎日をくりかえしていると、時の流れを早く感じるようです。

 私自身、これまでの人生を振り返ってみると、あまり自分を幸福だと感じたことが なかった子供時代には、時間の流れがとても遅く、楽しい毎日を送っていた大学時代の 時間の流れは早く、サラリーマンとなってからの時間の流れはとても遅く感じたものです。 結婚し、後に会社勤めを辞め、(独立開業して)自由の身となってからの人生は、 恐ろしく早く感じています(独立までに色々とあったが、あえてここでは語りません)。

 時間の流れを遅くするには、何か辛いことを抱えるか、あるいは常に何か新しいことに チャレンジし続ければいい、ということを、TVで誰かが語っていました。 その通りだと思います。 辛い毎日は誰しもイヤなので、チャレンジングな毎日を送る人生を選びたいもの。 今の自分自身、何かに挑戦しているかと考えると、どうも現状維持に汲々としているように 感じてしまう。守りに入ってはいけないと思いながら、リスクは避けているのが実状です。

 今年は仕事のスケジュールの関係で、年末年始の休みはほとんど取れません。 大晦日も元日も、PCに向かって仕事をしていました。べつに仕事量が増えたわけではなく、 スケジュール上、今年はそうしないと間に合わないからです。

 独立開業している人は自由でうらやましい、とよく言われますが、 盆も正月も関係なく、1年365日、常に仕事のことだけを考えて生きてゆける人でないと、 この自由は確保できません。自由業という名の不自由業ですと、私はよく言っています。

 でも、私の性格上、人から指図を受けないという立場は、何物にも代え難い宝物のようなものであり、 その自由を手にしたことで、とてつもなく時間の流れが早くなりました。

 この時間の流れを遅くするには、自分で何か足かせをはめるしかないのか。 そう思ったとき、ぼーっとする休みをつくらない、という方法を思いついたのです。

 というわけで、おせちを食べ、TVを見た後に仕事をし、お酒を飲んでこのサイトに 書込みをしてからまた仕事をする、という元日を過ごしました。

 キリの良い2015年は、意識改革の年にしたい。実は、一人息子がついに家を出て行く 年になりそう(受験に失敗しなければ)で、家族の生活がガラリと変わる予定でもあります。 TVのついたリビングで、夜中まで私がPCに向かって仕事をしているすぐ横で、息子が勉強をしているという、 人から「変わってますね」と言われる我が家ですが、この光景もあと数ヶ月で終わり。 自分に新たな課題を与えて、ストイックな人生に転換してゆきたいと考えています。

 新年から自分のことばかりつらつらと書いてしまいましたが、 今はまだ若い人もあっという間に年を重ね、このままでいいのか?と考えるときが必ず来ます。 その参考になるかどうかはわかりませんが、2015年を迎えて私が 今思っていることを率直に述べてみました。

 当サイトは変わらず継続しますので、本年もどうぞご贔屓に、よろしくお願いいたします。

K氏の葡萄酒的日常 WEBマスター 敬白

2015年1月17日
 あれから20年


 1995年1月17日の阪神淡路大震災からちょうど20年。

 直接大きな被害を受けたわけではない私が何かを述べるのは、ためらわれる気持ちもあるのだけれど、 関西に住む人間として、伝えておきたいことがある。

 今日、たまたま仕事があって訪れた神戸の街は、追悼行事が行われていた以外は非常に落ち着き、 いつもどおりの都会の賑わいを見せていた。

 20年経ったこの街で、こんな穏やかな日常が訪れているのは奇蹟ともいえるし、 人々の血の出るような努力によって成し遂げられた必然ともいえる。

 大切な家族や仲間を失った人たちの傷が癒されることは、ない。たぶん、一生ない。 そう思うと、笑ってこの街を歩いている自分がとても罪深い人間のように思えてくる。

 自然災害が起こってしまうことを、人間が止めることはできない。 しかし、被害を最小限に食い止めることはできる。 不幸にして被害を受けてしまった人を支えることも私たちにはできる。 同じ痛みを共有することはできなくても、寄り添うことはできる。

 東北の皆さんに伝えたい。人は必ず人を見ているということ。 恥ずかしくて普段は言い出せないけれど、何か自分にできることはないかと、 多くの人が考えていることを。

 もう震災は終わったかのような、すべてが収束したかのような、 心ない政治家などの発言を聞いていると、はらわたが煮えくり返る。 でも、そんな人ばかりじゃないことを知って欲しい。いや、わかっていますよね。 だからこそ、地元の努力を冒涜するような発言にも、東北の皆さんは黙って耐えている のですね。

 被災はまだ終わっていない。ずっと終わることはない。 でもせめて、街の外観をきれいにし、生活を少しでも取り戻すことはできる。

 20年経った神戸の街が、悲しいくらいにその現実を見せている。

 心に悲しみを抱えていても、元気なふりをして生きていくしかない。 そんなパワーが、今の神戸を動かしているように、思えてならない。



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