No.541〜560
2005年9月7日
No.541 ザ・フルーツスパークリング レモンスパークリング / サッポロ
本日7日が発売日のザ・フルーツスパークリング。「果汁そのもの発酵のお酒」というのが看板。
3種あるが、最初に紹介するのは、レモン。
色は透明に近いが、かすかに黄色みがかっている。白ワインでもこんなに淡いのは少ないし、日本酒よりも薄い感じだ。
フルートグラスに注ぐと、スパークリングワインのように、細かな泡がいつまでも続いて、美しい。
香りは、少し内にこもった感じのレモン香だが、
それに加えて、ワイン用語でいうところの「フリンティ」な感じがある。
つまり、火薬のような、金属同士をこすり合わせて熱を発した時の匂いというか、もっと比喩的には、
鉄工所で溶接している側で嗅ぐ匂いみたいな、炸裂する香りがある。発酵由来の香りなんだろうか。
味は、酸の鋭いインパクトが強く、シャープな飲み口。やはり火薬のような味わいが口に広がるが、
レモンフレーバーとしては、結構ナチュラルな部類に属すると思う。
単純に酸っぱいので、レモンの酸が苦手な人には、少々辛いかもしれない。
アルコール分5.5%未満。香料・炭酸ガス含有。「お酒に果汁を混ぜるのではなく、果汁そのものを発酵させてつくった新しいタイプの
フルーツスパークリングです。」
また、「おいしさの秘密」として、次のような説明が。
1.「果実そのもの発酵」由来の自然な口当たりとスッキリとした後味を実現しました。
2.中身が空気にふれることをふせぐ「フレッシュキープ製法」により、
つくりたての味わいをそのまま封じ込めました。
この商品、以前に「シングルメイド」という名で、
関西で試験発売されたものと中身はまったく同じであろう。全国発売になったということは、
試験販売でそれなりに好感触を得たということなのだろう。シングルメイドという名前は、
果実だけで造った酒だということを強調したい意図があったのだろうが、よく分からない名前であった。
今回の名前のほうがわかりやすく、正解だと思う。
2005年9月8日
No.542 麦香る時間(むぎかおるとき)/ アサヒ
アサヒのプレミアム発泡酒。昨日7日、全国のローソン(酒類取扱店)限定で発売となった。
缶のデザインのイメージから、濃色タイプではないかと思っていたが、淡色であった。
泡立ちがとてもよく、きめ細かい。普通の発泡酒の泡は、妙にチリチリして、
すぐに陥没したりして、短時間で消え去るのだが、この泡はビールとまったく変わりなく、パワフル。
香りを嗅いで、またびっくりする。香りは甘く、フルーティで、清々しさもある。
発泡酒の臭みはまったくなく、実に芳しい香りだ。
味は、キュッと酸の効いたアタックが印象的だが、苦味も結構ある。いかにも"麦"らしいモルトの甘味が心地よい。
力強さはないが、甘い余韻が好印象。
アルコール分約5.5%。原材料:麦芽・ホップ・大麦・発芽玄米・スターチ。
麦芽使用率25%以上50%未満。発芽玄米の使用が、味にどう影響を与えているのかは、わからない。
缶に、以下の説明文がある。
● 麦芽使用率を約2倍としました。(当社本生比)
● フルーティな芳香を持ちながら、しっかりとしたコク・苦味の調和した発泡酒です。
● アサヒ787号酵母(愛称:リッチ酵母)を使用。
● 発芽玄米を製造工程で使用(130mg/100ml)。
麦芽使用率を高めることによって、ビールに近いリッチな味わいを目指した商品だが、
その分、税率も高い。だから、価格も高く設定せざるを得ない(ローソンでの販売価格\175)。
しかし、ビールに比べれば安いわけで、この値段でこの内容を造り上げたのは、称賛に値する。
これまで私が発泡酒の最高峰と認めていたのは、アサヒ本生ゴールドだが、この製品にも
本生ゴールドと同じ「アサヒ787号酵母」が採用されている。本生ゴールドは、かなりビールに近い製品だが、
味わいが分厚すぎて、従来の発泡酒ファンの中には、敬遠する声も少なくなかった。
この製品は、重みはほどほどに、芳しい飲み口を実現し、しかも発泡酒にありがちな雑穀臭をかなり抑え込むことに
成功している。この技術はお見事と言うほかない。
私は常々、ビールと発泡酒の区別は簡単につく、と豪語してきたが、ここまでくると、もう判別は難しい。
そのくらいの出来映え。
素直に脱帽です。
2005年9月9日
No.543 タカラCANチューハイ ダブルミックス ざくろ&りんご <季節限定>
今月6日に登場したWMIXの季節限定品は、おそらく缶チューハイ史上初めてではないかと思われる「ざくろ」フレーバー。
色は薄い赤というか、濃いめのピンクというか。毒々しいイチゴキャンディみたいな色。
香りは、どれがざくろの香りなのかわからないけれど、何だかイチゴとにんじんを合わせたような感じだ。
にんじんっぽく感じるのは、おそらくりんごの繊維質のせいなのかもしれない。
味も、すり下ろしたりんごみたいに、生臭い感じがある。酸が結構きき、甘味は抑え込まれている。この甘酸っぱさが、ざくろっぽいと言える。
すっきりした味のバランスに仕上がっているのは、WMIXならでは。
果汁5%、アルコール分5%。原材料:ざくろ果汁、りんご果汁、スピリッツ、高果糖液糖、酸味料、香料、野菜色素、
紅花色素。
ざくろなんて、普段そう食べるもんじゃない。私も、口にしたことがないわけじゃないが、いつ食べたのかすら覚えていない。
だから、これがどれだけナチュラルな味なのか、判断することができない。
季節限定品としては面白いが、爆発的に売れるような商品でもないと思う。
2005年9月10日
No.544 カロリ。黒酢りんご / サントリー
今月6日に発売された新しいタイプのカロリ。まさに健康系チューハイというにふさわしい「黒酢りんご」。
缶は小さく、250ml入りだ。
色はほんのり黄色。黒酢が入っているからだろう。香りも、黒酢と思われるツンと立った酸が特徴。
もちろんリンゴ香もちゃんとする。
味は、カロリにしては結構濃密な感じで、リンゴの甘味と酢酸のツンとした感じが競演。
炭酸がきいているので、後味はスッキリ。ただ、カロリに共通の人工甘味料の不自然な甘味が、
どうしても最後に残る。
果汁5%、アルコール分4%。原材料名:りんご、黒酢、ウオツカ、糖類、酸味料、香料、
甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、炭酸ガス含有。カロリー50%オフ、糖質80%オフ。
「青森産ふじりんご使用」。
チューハイの新機軸として、試みは面白いが、毎日必ず1本飲むような固定ファンが果たしてどれだけ付いてくれるか。
限定生産品ではないようだが、結局、一時のあだ花に終わってしまいそうな気がする。
2005年9月11日
No.545 リフレッシング / キリン
私としたことが、メジャーどころの製品を取りこぼしていた。
8月2日に全国のファミリーマート(酒類取扱店)限定で発売されたキリンの発泡酒だ。
普段ファミマを利用していないので、気づかなかった。メーカー各社のサイトをチェックしているつもりだったのに、
キリンのサイトに載っているこの製品に先日初めて気づき、普段行かないファミマの酒販店に行って買ってきた。
外観は発泡酒らしく薄い色。泡立ちはよいが、当然あまり持続はしない。
香りは軽やかで清々しい。小麦を使ったビールに似ている。ただ、密度は感じず、若干発泡酒臭さもある。
味は、キュッとした酸味が特徴。しかし、そのインパクトだけがすべてで、その後に続くものがない。
芯がなく、ふわっと味が消えてゆく。飲み干した後にも、口中に酸が残る。
アルコール分5%。原材料:麦芽・ホップ・大麦・米・コーン・スターチ・糖類。
缶に書かれた製品説明は、
「白ワインを思わせる清々しい香り。乳酸発酵が生んだ心地よい酸味。きりっとした後味の爽やかな発泡酒です」。
乳酸といって思い出すのは同じキリンの「やわらか」だが、こちらのほうが爽快感が強く、
洗練されていると思う。
2005年9月12日
No.546 ザ・フルーツスパークリング グレープフルーツスパークリング / サッポロ
レモンを発売日の7日に紹介したザ・フルーツスパークリングの2種目は、グレフル。果実そのもの発酵というのが売りで、
余計なものが入っていない(除、香料)。
まず色はホントに淡いレモンイエロー。やや濃いめのスパークリングワインのような色だ。
香りは「うん、確かにグレフルだね」という苦い雰囲気がある。酸っぱそうではあまりなく、
甘そうでもなく、インパクトには欠ける。
味は、グリーンな感じが強い。ライムが入っているのかと思うほどだ。香りの印象どおり酸は穏やか、
甘味も弱い。炭酸のシュワッとした感じと、この味がよくマッチしている。
均整の取れた"ナイスバディ"な味わいだ。
アルコール分5.5%。香料、炭酸ガス含有。「お酒に果汁を混ぜるのではなく、果汁そのものを発酵させてつくった新しいタイプの
フルーツスパークリングです。」
レモンよりもこっちの方がだいぶ穏やかなので、酸っぱすぎるのが苦手な人には、こっちをお勧めする。
2005年9月13日
No.547 ザ・フルーツスパークリング アップルスパークリング / サッポロ
レモン、グレープフルーツと紹介したザ・フルーツスパークリングの最後の1種は、アップル。
色はシャンパンよりは濃く、まさにシードル(=発泡性りんご酒。サイダーの語源)色。
キリッとしたリンゴ香はいかにもおいしそうで好感が持てるが、明らかに香料だとわかる。
口当たりは適度にシャープで、甘さの設定も絶妙。後に変な甘味が残らないスッキリした後味で、渇きをいやすのにも最適。
ただ、それがむしろあだとなって、味わい深さは今ひとつ。
アルコール分5.5%。香料、炭酸ガス含有。「お酒に果汁を混ぜるのではなく、果汁そのものを発酵させてつくった新しいタイプの
フルーツスパークリングです。」
3つのフレーバーはそれこそ三者三様で、このアップルが一番穏やか。レモンは酸が際立っていて、中庸なのがグレフル。
いずれも変な甘味がないので、食事にも合いそうだ。特にこのアップルは、パスタやピザはもちろん、
煮物など(筑前煮とか)にも合いそうな気がする。
ところで、最近また新製品がよく出るので、取り上げるべき製品が目白押し。
新製品以外にも取り上げたいものがたくさんあって、順番待ちしているような状態。
私の部屋の酒類専用冷蔵庫はビール、発泡酒、缶チューハイその他で常に満杯。減ったと思うとまた新製品がきて、
入りきらない缶が、何十本も部屋に常温で放置されている。キッチンの冷蔵庫にも数多くのチューハイなんかが入っていて、
これいったいいつ飲むのっ!と怒られる始末・・。一日に3種類くらいずつ開ければ早いだろうが、そんな荒行は体によくない。
ということで、サイトの連続更新記録は、果てしなく続くのだ。
2005年9月14日
No.548 スティング / メルシャン
昨日発売のグレープフルーツ発酵酒をベースにしたお酒。メルシャンが開発した新製法というから、期待は大きい。
まず、洗練されたパッケージデザインが目を引く。深緑をベースにし、重厚な印象。
缶の形状は上の方(胸のあたり)が一番太く、下に行くほど尻すぼみな形になっていて、ぽってりした印象を受ける。
この形状と、一見地味な色合いとの相乗効果で、売場ではかなり目立つ。
さて、肝心の中身だが、グラスに注いだ色は濁った薄黄色で、まさにグレープフルーツ。
そして、グラスに鼻を近づけると、香りの複雑さに驚く。
重厚で地味めのグレープフルーツ香のほか、ある程度熟成した白ワインのような香りが感じられる。
味のほうはやはり苦味が中心で、甘味は適度。酸も思ったほど鋭くなく、じんわりした味わいが楽しめる。
悪く言えば、グレープフルーツの実の部分を食べ終わった後の白い内皮部分をかじったような苦味だが、
それがなんとも言えずナチュラルで、大人の味わいに仕上がっているのだ。
後味にも、樽熟成した辛口白ワインに似た余韻がある。ほとんど甘味が残らないので、次の一口をまた誘う。
アルコール分6%。原材料:グレープフルーツ発酵酒、ウオッカ、糖類、酸味料、香料、ナリンジン。
ほろ苦く、深い「アロマ・アメール製法」。
「ワインで培った技を活かした香り酵母発酵とグレープフルーツ苦味抽出技術を合わせたメルシャンオリジナルの新製法です」
との説明がある。
サッポロのザ・フルーツスパークリングもそうだが、最近、果実を発酵させたお酒が静かなブームなんだろうか。
以前には、サントリーのグレフルという商品もあったが、あのとてつもない甘さに比べると、
こちらはとても重厚で大人の飲み物に仕上がっている。
個人的には、とても気に入ってしまった。フルーティなのに甘くないお酒ってのは珍しい。
大人の飲み物をお探しの方には、ぜひお薦めする。
一方、カクテルとか飲み慣れてない人だと、苦っ!薬くさ!ってな感想かもしれない。
2005年9月15日 [1]
No.549 フォーション 香り紅茶酒 キャラメル&シナモン / アサヒ
昨日14日発売。このシリーズはこれまでアップルブランデー&ハーブ、
カシス&ローズと出ていて、いずれもFAUCHON TEAの魅力をとても上手に活かしている。
当然、この新製品にも期待がかかる。
色は薄めのアイスティ程度。香りは、まさにキャラメルティ。甘い香りのベースにしっかりした紅茶香がある。
味は、柑橘類を使っているわけではないのに、酸がうまくきいている。キャラメルの甘さは主に香りだけで、
味はまったく甘ったるくない。シナモンのスパイシーさもアクセントになり、紅茶のタンニン分とともに、シャープな後味を形成。
飲む前は、かなり甘いんだろうなと覚悟していたが、なかなかどうして、引き締まった味に仕上がっている。
FAUCHONならではの優美さが満載の不思議なお酒。
アルコール分4%。原材料:ウオッカ、紅茶、シナモンエキス、糖類、香料、ビタミンC、酸味料。
期待通りの内容。男性にはあまり好まれないかもしれないが、所詮万人に訴求するような製品ではないのだから、
これでいい。
2005年9月15日 [2]
No.550 軽井沢高原ビール ワイルドフォレスト / ヤッホー・ブルーイング
地ビールも楽しもう。
Beer AUTHORITYというネット酒店から地ビールセットを購入したのは先月。
開ける機会がなく来てしまったが、あまり放置しておくのも品質によくないので、頃合いを見て小出しにしてゆこう。
ということで、今日は「よなよなエール」でおなじみヤッホー・ブルーイングの軽井沢高原ビール。
グラスに注いでいるときから、かなり黄色いなあと思う色。泡は純白できめ細かく、かなり持続する。
土臭く重々しい香りだが、その上にクリームのような甘い香りが乗る。米飯のような感じも。
味は苦味がずしっときて、その苦味がゆっくり、じんわり口中に広がる。香りの甘さと対照的に、
味の方はとても重たい。第一印象と飲み終えた後の感想がだいぶ違う。だが、不思議に分裂した感じはない。
アルコール分約4.5%。原材料:麦芽・ホップ。
「ワイルドフォレストは、高原の爽やかな気候に合わせ、しっかりとした風味と香りを持たせた軽井沢で最も飲まれている
ローカルビールです」
「このビールの売上げの一部は「軽井沢ワイルドフォレスト」に寄付され、軽井沢原生の豊かな自然を保護・再生する
プロジェクトを支援しています」
この決して洗練されているとは言い難い素朴な味わいが妙に魅力的だ。
2005年9月16日
No.551 層雲峡ビール / 北海道麦酒醸造
名前からして北海道のビールだとすぐわかる製品。
香りは清々しく爽快。派手さはないが、甘く爽やかに香る。きめ細かい泡だが、泡保ちはそれほどでもない。
ピュアな飲み口だが、苦味が結構強い。ずっしりして、やや閉じたような印象がある。
大手メーカーでいうと、キリンの系統に近い味。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。製造者:北海道麦酒醸造株式会社(小樽市有幌町1番)。
缶は250ml入り。「大雪山の雪解け水で仕込んだ北海道の手造りビールです」
層雲峡の景色と思われる写真がプリントされているが、まるで家庭用のインクジェットプリンタで印刷したみたいな解像度の低さ。
この素人っぽさがなんとも地ビールらしい、と言ったら失礼だろうか。
実は入手してから時間が経っていたために、賞味期限を超過してしまった。気のせいか、やや劣化し始めている感じもなくはないが、
この状態でも十分納得のクオリティ。
2005年9月17日
No.552 CAN PAIR 瀬戸内はっさく / 中国醸造
昨日、仕事で広島県東部まで行ってきた。三原、尾道、福山と立ち寄ったのだが、
ちょっと時間が空いたので、コンビニとか、みやげ物店を覗いてみた。
そして、福山駅構内のみやげ物店でこれをみつけた。
色はほとんど無色透明。香りは、缶を開けたときから鋭い柑橘香が漂ってくる。
どうも何かに似ていると思ったら、タケダのプラッシー(お米やさんでしか買えないってヤツね。今はもうないのかな?
と思ってググってみたら、ありました)
みたいだ。
オレンジとレモンのちょうど中間のような感じ。
味の方も香りの印象と同じく、酸がキュッときいている。甘味は決して強くないのに、どこか浮ついてる感じがするのは、
甘味料のゆえか。しかし、酸度の強さが口の中を引き締め、後味も爽やか。
果汁4%、アルコール分4%。原材料:ウォッカ・はっさく果汁・糖類・酸味料・香料・甘味料(スクラロース)。
販売元:中国醸造株式会社(広島県廿日市市桜尾1-12-1)。
缶には次のような説明が。
広島・因島特産はっさく入り。
● 果汁がUPして、よりジューシーな美味しさに
● カロリーを25%カット(当社比)
キュートでジューシー。可憐な味のチューハイだ。
販売エリアが狭いのは残念。あと2種買っているので、順次紹介予定。
2005年9月18日
No.553 OH!LA!HO BEER(おらほビール)ケルシュ / 信州東御市振興公社
色は淡い黄色だが、ものすごく白濁している。乳酸のような甘酸っぱい香りだが、なぜか小麦粉を水で溶いたような匂いもある。
明るく純朴な第一印象。
味の方も当然酸味が特徴だが、それ以上に苦味が健闘しているようで、想像よりは重たい。
変な引っかかりとかはないので、後味はクリア。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。製造者:(株)信州東御市振興公社(長野県東御市和3875-2)。
「ドイツのケルン近辺で造られている上面発酵ビールです。さりげないホップの香味とまろやかな口当たりが人気の秘訣。
後味爽やかな淡色・酵母入りです。」との説明文あり。
これもまとめ買いした地ビールセットの中に入っていたものだが、実は賞味期限を少し過ぎている。
しかし、品質の劣化は感じられない。
2005年9月19日
No.554 CAN PAIR 瀬戸内れもん / 中国醸造
中国醸造のCAN PAIR 瀬戸内シリーズの2種目は、
「広島・瀬戸田特産レモン入り」。
色はほとんど無色透明。はっさくと同じく、こちらも缶を開けたとたんに爽やかな香りが立ちのぼる。
レモンにしては甘くジューシーな香りだ。
味も、酸がきいていながら甘味もたっぷりあるので、それほど酸っぱいという印象はない。
ただ、その甘味がなぜか黒糖みたいな後味の悪さを伴う。レモンの酸と甘味料が衝突した結果だとは思うが、
最初の香りの印象がよかっただけに、少し残念。
果汁5%、アルコール分4%。原材料:ウォッカ・れもん果汁・糖類・香料・酸味料・甘味料(スクラロース)。
販売元:中国醸造株式会社(広島県廿日市市桜尾1-12-1)。
缶に、次のような説明が。
● 果汁がUPして、よりジューシーな美味しさに
● カロリーを37%カット(当社比)
はっさくに比べると、かなり分裂気味の味になっている点が残念。
2005年9月20日
No.555 OH!LA!HO BEER(おらほビール)ゴールデンエール / 信州東御市振興公社
色は黄色みが強く、ものすごく白濁している。甘酸っぱいフルーツ香+スペアミント。
実に清々しくアロマホップが香る。
味は最初苦味のアタックが印象的だが、クリアでストレートな味わい。
まるで晴れ渡る夏の空を思わせる。なおかつそのあとじんわりとした旨みがある。とてもバランスがよい。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。製造者:(株)信州東御市振興公社(長野県東御市和3875-2)。
「淡色麦芽を使用した「黄金色」の上面発酵ビールです。穏やかなホップの香りに苦味を効かせました。
優しい麦芽の風味に、しっかりとした味わいを兼ね備えたビールです」との説明文あり。
これもケルシュと同様、賞味期限を少し過ぎている。しかし、品質の劣化は感じられない。
2005年9月21日
No.556 酵母ナンバー 318 / アサヒ
アサヒから本日発売になった酵母ナンバー・シリーズ。実はこれ、発売されるのを知ったのは、
先月、アサヒビール工場に見学に行ったときにチラシをもらったから。数量限定で、
酒販店を通じて予約販売するとのことだったので、早速私は、懇意にしている酒販店に予約をお願いした。
そして発売日の今日、めでたく1ケース届いたというわけ。
4種あるが、まずは「318酵母」から。
色は典型的なジャパニーズ・ピルスナーといえる淡いブロンド。泡はきめ細かいが、あまり持続はしない。
香りはクリーンでシャープで、スーパードライにそっくり。華やかさよりも、じんわり感が勝る。
口当たりはキリッと鋭く、苦味が結構強い。そのあとじんわりとした麦の旨み。
後キレがよく、爽快なアフター。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。
[栄養成分表示] エネルギー:41kcal、たんぱく質:0.3〜0.7g、脂質:0g、糖質2.8g、食物繊維0〜0.1g、
ナトリウム:0〜8mg。
缶に書かれたキャッチフレーズは、「深い味わいとキレの良さが両立したビールです」。
また、318酵母の特長として、
「コクとキレのジャストバランスを演出する酵母です」との説明がある。
オールモルトでありながら、実にストイックでスタイリッシュな味わい。実にアサヒらしい製品だと言える。
2005年9月22日
No.557 酵母ナンバー 111 / アサヒ
アサヒ酵母ナンバーの2種目は「111酵母」。318の缶は、シャープなシルバーだったが、こちらは赤。
中身も柔らかなものが想像される。
液色は318と同様、淡いブロンド。泡がきめ細かいのに、泡保ちがあまりよくない点も一緒。
香りは、想像していたより華やかさに欠ける。アロマホップが香り立つというよりは、甘くほのかに香る。
むしろモルト香のほうが勝っている。
口に入れたときのアタックが柔らかいが、苦味はそこそこある。じんわりとしたモルトの味わい。
ギスギスしたところはなく、女性的な丸みのあるビール。しかし、何を前面に出したいのか分からない、
どっちつかずの味だといえなくもない。アサヒお得意の爽快感は、今ひとつ。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。
[栄養成分表示] エネルギー:42kcal、たんぱく質:0.3〜0.7g、脂質:0g、糖質3.0g、食物繊維0〜0.1g、
ナトリウム:0〜8mg。
缶に書かれたキャッチフレーズは、「なめらかな味わいとアロマホップの軽快な香りが調和したビールです」。
また、111酵母の特長として、
「麦の香りを引き立たせ、なめらかな味わいを演出する酵母です」との説明がある。
1杯目よりも2杯目。喉の渇きをいやすよりも、くつろぎを求める時に飲みたいタイプ。
2005年9月23日
No.558 酵母ナンバー 920 / アサヒ
アサヒ酵母ナンバーの3種目は「920酵母」。こちらの缶の色はネイビー。
爽やかな中身が想像される。
これまでの2種と同様、外観は淡い黄金色。香りは軽く、甘い印象。
オールモルトであるにもかかわらず、なぜか発泡酒みたいな匂いも感じる。
アタックは柔らかく、口の中で軽い酸を感じるのが特徴。旨みといったものをそれほど感じず、
よく言えば軽やか。悪く言えば薄っぺらい。それでいてシャープさが際立っているわけでもない。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。
[栄養成分表示] エネルギー:40kcal、たんぱく質:0.3〜0.7g、脂質:0g、糖質2.7g、食物繊維0〜0.1g、
ナトリウム:0〜8mg。
缶に書かれたキャッチフレーズは、「上面発酵酵母らしいすっきりとした味わいのビールです」。
また、920酵母の特長として、
「華やかな香り、すっきりとした味わいを演出する酵母です」との説明がある。
アサヒで上面発酵といえば、その昔「Z」というビールがあった。今となっては詳しく思い出すことはできないが、
たしかこんな系統の味だったような気がする。いや、もっとシャープだったかな。
その後、「エール6」という製品も出たが、もっと豊潤で飲み応えのあるビールだった。
エールというと、どうしてももっとフルーティでフルボディなタイプを想像してしまうが、
こんな軽やかな仕上げ方もあるのかと思う。はっきり言って肩すかしを食らった感じもなくはないが、
これはこれでいいのだろう。
2005年9月24日
No.559 酵母ナンバー 787 / アサヒ
アサヒ酵母ナンバーの4種目は「787酵母」。こちらの缶の色はゴールド。
色は思ったほど濃くはないが、4本の中では一番だろうか。
甘くフルーティにホップが香る。4本の中では一番奥深く、濃密な印象である。
力強い苦味と、しっかりしたコク。それでもこってりしすぎず、キレも悪くはない。ミントのような爽快感を口中に残す。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。
[栄養成分表示] エネルギー:42kcal、たんぱく質:0.3〜0.7g、脂質:0g、糖質3.0g、食物繊維0〜0.1g、
ナトリウム:0〜8mg。
缶に書かれたキャッチフレーズは、「しっかりしたコクと芳醇な香りが調和した味わい深いビールです」。
また、787酵母の特長として、
「しっかりしたコクと、芳醇な香りを演出する酵母です」との説明がある。
787酵母といえば、発泡酒「本生ゴールド」に採用されたもの。発泡酒にあれだけの力強さを与える酵母だから、
オールモルトビールを造るとこれだけパワフルなものになるということか。
今回の「酵母ナンバー」プロジェクトは、今の消費者のニーズをすくい上げて、次の売れ筋商品を確立するねらいがあるようだが、
とても面白い試みだ。この787について言えば、
これまでのアサヒのスタイルとは少々異なるかもしれないが、新機軸としてこういうラインナップもぜひ欲しい。
2005年9月25日
No.560 奥州仙台 伊達政宗麦酒
宮城県の地ビール。
色は濃い黄色で、深い濁りがある。香りにあまり華やかなところはなく、じんわりとしたモルトの香りが
なんとも重々しい。
味も苦味が強く、渋みも強く、ずっしりとした飲み応え。それほど重いという感じはないのに、
派手さがないので、まるでいぶし銀の味わい。伊達政宗という名前にふさわしいのかなと思う。
アルコール分約5%。原材料:麦芽、ホップ。製造者:長沼環境開発株式会社(宮城県登米市迫町北方字兵粮116-1)。
スクリューキャップのボトル缶入りで面白いが、内容量は普通の缶と同じく350ml。
「麦酒工場のある兵粮山は天正年中、伊達政宗が佐沼城の一揆勢を攻略した際に
兵粮を貯蔵したところ。兵士を潤した歴史あるこの地でじっくり熟成された伊達政宗麦酒。
この仙台を代表する味をどうぞ、ごゆっくりご賞味ください」との説明文あり。
また、缶には伊達家の家紋が使われている。「伊達家より家紋使用許可済み」とのこと。