日本酒の小部屋

No.241−260


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2022年10月9日
No.241: 生原酒 本醸造 BEAMS JAPAN デザインボトル / 日本盛
 なまげんしゅ ほんじょうぞう びーむす・じゃぱんでざいんぼとる / にほんさかり
日本盛 生原酒 本醸造 BEAMS JAPAN デザイン review
日本盛 生原酒 本醸造 BEAMS JAPAN デザイン
 入手したのはもう数ヶ月前になるが、ようやく飲む。
 調べてみると、今年(2022年)2月25日から期間・数量限定で発売された 日本盛 生原酒 本醸造「BEAMS JAPAN」デザインボトル。

 外観は透明でまったく曇りがない。
 香りは、甘くふくよか。かなりのボリューム感。
 味はべたつくような甘さで、たっぷりとコクがある。 生原酒だから当然と言えば当然だが、分厚い豊かな甘さが続き、やや単調。
 アルコール分:19度以上20度未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。 精米歩合70%。
 「火入れ(加熱処理)」を一切行わず、品質保持性の高いアルミ缶に詰めた、コクとうまみ豊かな味わいの生原酒です。 生原酒ならではの鮮度感あふれる美味しさを、手軽にお楽しみください。
 本品は、日本盛 と BEAMS JAPAN とのコラボにより2021年12月からスタートした 「にほんしゅき」プロジェクトの第2弾商品だそうで、第1弾商品は BEAMS JAPAN 3店舗(新宿、渋谷、京都) で売られ、大好評だったとのこと。
 プロジェクトタイトル「にほんしゅき」については、サイトで次のように説明されている。
 日本文化や日本酒を想起する語感をもつ造語です。 “日本酒好き”“日本酒は酒器で楽しめる”“日本酒は四季で楽しめる“等という意味と音をかけています。 やわらかい印象を与える「ひらがな」にすることで、多くの方にとって日本酒が身近で親しみやすい存在であることを表現しました。
 とてもかわいらしい缶なので、ふだん日本酒とは縁遠いと思われる若い女性にも好評な商品であろうと思う。
製造者:日本盛(株)
2022年12月21日
No.242: 白雪 上撰 ブルーカップ / 小西酒造
 しらゆき じょうせん ぶるーかっぷ / こにししゅぞう
白雪 上撰 ブルーカップ review
 白雪・上撰「ブルーカップ」。
 自分で購入したものではなく、当サイトのご協力者・森康哲さん (森康哲のブログ 運営者)から かなり以前に戴いていたもの。

 外観はほぼ透明だが、微かに黄色みがかっているようにも見える。
 香りはやや甘く、少しクリスピーで、結構深みもある。
 味は口に含んだ瞬間に柔らかな甘味を感じるものの、基本はすっきり。 酸は穏やか。 飲み込むと適度にキレが良く、さらっとした後味。 普通酒だが品がいい。
 アルコール分:15度以上16度未満。原材料:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール。
 普及クラスの普通酒で、コクや味わい深さはもちろんないのだが、そこそこ品がいい。
製造者:小西酒造(株)
2022年12月27日
No.243: 義左衛門 純米吟醸 / 若戎酒造
 ぎざえもん じゅんまいぎんじょう / わかえびすしゅぞう
義左衛門 純米吟醸 review
 三重県伊賀市の 若戎酒造 による 義左衛門 純米吟醸。
 現地で買ったわけではなく、入手したのは大阪。伊賀は関西圏でもあるので、 わりとこういった製品が流通している。

 外観はやや黄色みがある。濃醇な味が想像される。
 香りは見た目の印象通り、たっぷりと甘く深い。桃のようなフルーティさがある。
 味は口に含んだ瞬間に濃く甘いふくらみを感じるとともに、若干の苦味も。 香りに感じた桃のような甘さと、吟醸香からくるメロンのような青い風味もある。 さらに酸も豊かなので、甘味が強いのにもかかわらず、 飲み込んだ後にスッと切れる後仕舞いの良さ。
 アルコール分:15度。精米歩合60%。原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)。
 豊かな酸がポイントで、そのお陰でべたつく感じは一切なく、 フルーティさが楽しめる。
製造者:若戎酒造(株)
2022年12月28日
No.244: 菊水 ふなぐち 一番しぼり
 きくすい ふなぐち いちばんしぼり
菊水 ふなぐち 一番しぼり review
菊水 ふなぐち 一番しぼり
 多くのスーパーやコンビニなどでもおなじみ。新潟県の菊水酒造がつくる 「菊水 ふなぐち」のパッケージがいつの間にか新しくなっていたので、入手。 といっても、買ったのはもう数ヶ月前のことである。

 外観はやや黄色で、かすかに曇りが見られる。濃醇な味が想像される。
 香りは、あんずか桃のような甘酸っぱさがあり、深く芳醇。
 味も濃く、甘い。重めでフルーティな甘酸っぱさが特徴だが、 清酒らしいクリスピーさもあって、ただ冗長なだけの味わいではない。 シロップ漬けのあんずを食べたような風味と後味。
 アルコール分:19度。新潟県産米100%使用。 原材料名:米、米こうじ、醸造アルコール。精米歩合:70%。

 [菊水ふなぐちの特長]
1.おいしさキープ!アルミ缶
 日本酒の大敵である紫外線をシャットアウトします。
2.コクのある濃厚な旨み
 フルーティーな華やかな香り、ほとばしる旨さが織りなす豊かな風味です。
3.味わいの変化が楽しめる生原酒
 貯蔵期間によって味わいの変化もお楽しみいただけます。
4.新潟県産米100%使用
 農産物検査法基準の等外米・規格外米は一切使用しておりません。
 以前は「ふなぐち 菊水 一番しぼり」と呼称されており、パッケージにもそう書かれていたが、 この現行品を見ると、「菊水 ふなぐち 一番しぼり」と改称されたようである。 単に順番が変わっただけだが、社名の菊水が最初に来て、商品名のふなぐちが真ん中に大きく書かれているので、 こちらのほうが良いと思う。ただ、菊水は社名であって同社がつくる清酒のブランド名でもあるから、 以前は菊水の名を真ん中に据えていたのだろう。
製造者:菊水酒造(株)
2023年1月1日
No.245: 松竹梅 大吟醸 <純金箔入>
 しょうちくばい だいぎんじょう <じゅんきんぱくいり>
松竹梅 大吟醸 純金箔入 review
 お正月なので、金箔入り清酒。
 松竹梅 大吟醸「純金箔入」。

 外観は無色透明で、曇りなし。金箔がかなり入っている。
 香りは、メロンのような青臭い吟醸香が強く、すっきりとして、パンチやふくよかさはない。
 味は香りの印象どおり、キリッとした口当たり。すっきりと飲みやすく、 口の中でもグリーンな吟醸香が広がる。 キレもある。
 アルコール分:15度。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール/金箔。
 ボトルもお洒落で、華やかさを演出している。
製造者:宝酒造(株)
2023年1月9日
No.246: 청하(清河) ChungHa / ロッテ七星飲料
 チョンハ
ロッテ七星飲料 清河 review
 韓国清酒(KOREAN SAKE)「청하」(清河)。 ロッテ七星飲料(LOTTE CHILSUNG BEVERAGE)による製品だ。
 当サイトのご協力者 森康哲さん から寄贈頂き、飲むに至ったものである。

 外観はやや黄色で曇りなし。
 香りを嗅ぐと、確かに清酒っぽいのだが、一方で、ウォッカを混ぜたような、 あるいはピュアアルコールで割ったような、アルコール臭がする。 純粋な清酒ではない。
 味は軽快な甘酸っぱさで、非常に飲みやすい。 べたつくような甘さはなく、フルーティ。冷酒を薄めた感じすらある。 飲み込んだ後にも、軽快な甘酸っぱさと若干の苦味が残り、 とても高アルコール(13%)とは思えない。
 アルコール分:13%。原材料名:米、醸造アルコール、糖類、酵母/酸化防止剤(クエン酸)、pH調整剤、酵素。
 原産国名:韓国。輸入者及び引取先:ウリスル・ジャパン株式会社 東京都江戸川区南小岩6-28-14 杉本ビル4階。
 混ぜ物が入っているので、厳密に言うと清酒ではく、清酒ベースのR.T.D.というべきなのかもしれないが、 特に香りづけなどをしているわけではないので、このページに収録することとした。
 それにしても、ゴクゴク飲んでしまいそうな軽快さなのに、アルコール13%。 一気飲みしてしまいそうで、危険だ。それとも軽く感じるのは、私が強い酒に慣れているからか?
製造者:ロッテ七星飲料
2023年4月15日
No.247: 上撰松竹梅 豪快 辛口
 じょうせんしょうちくばい ごうかい からくち
松竹梅 豪快 辛口 review
 清酒松竹梅の「豪快」辛口。徳利型の180mlびんに入っている。
 私自身はこれが売られているのを見たことがなく、当サイトのご協力者 森康哲さん から寄贈頂き、飲むに至ったものである。

 外観は無色透明で、曇りなし。
 香りは、少し甘いがそれほどふくよかさはない。 吟醸香などは感じられない。
 口当たりは香りの印象通りさらっとし、甘さは弱く、あっさりしている。 軽い苦味が感じられ、キレがある。
 アルコール分:15度。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール。
 蔵付き半兵衛酵母で仕込んだ燗が冴える辛口です。
 名前は「豪快」だが、味はそんなに豪快ではない。むしろ大人しいくらい。 さらっとして飲み飽きない。
製造者:宝酒造(株)
2023年5月19日
No.248: 松竹梅 豪快生酒 辛口
 しょうちくばい ごうかいなまざけ からくち
松竹梅 豪快 生酒 review
 清酒松竹梅の「豪快」生酒。180mlびん入り。
 私自身で購入したものではなく、当サイトのご協力者 森康哲さん から寄贈頂いたものである。

 外観は無色透明で、曇りなし。
 香りは、生酒らしく甘い。しかし、瓶には辛口と書いてあるため、味の想像がしづらい。
 味わってみると、香りの印象ほど甘さがべたつくことはない。 香りを嗅いだ段階では、砂糖水のような甘さのようだったが、実際の口当たりはサラッとしている。 もちろん、じんわりと甘みはあり、パンチは弱い。適度なキレ。 良くも悪くも無難な味わいである。
 原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール。日本酒度+2、酸度1.2、アルコール分13.0度以上14.0度未満。
 フレッシュで芳醇な香り。キレのある辛口と旨みの調和した味わい。
 "キレのある辛口と旨みの調和"といえば聞こえが良いが、キレも旨みもそこそこであり、 小さくまとまっているのは否めない。もちろん、日常の飲用としては応用範囲が広く、飲み疲れもしない。 いかにも大手さんが大量に売る商品らしい。
製造者:宝酒造(株)
2023年11月13日
No.249: 白鶴 サケカップ 阪神タイガースラベル 51中野拓夢選手 / 白鶴酒造
 はくつる さけかっぷ はんしんたいがーすらべる 51なかのたくむせんしゅ / はくつるしゅぞう
白鶴 サケカップ 阪神タイガースラベル 中野選手 review
 白鶴 サケカップ「阪神タイガースラベル」。 初めて見かけたのはだいぶ前なのだが、調べてみると3月10日の発売だったよう。
 阪神タイガースの人気選手をフィーチャーした商品で、6種類ある。 中味は皆同じだが、貼られているラベルにそれぞれの選手の写真がプリントされている。
 ラインナップは、2梅野隆太郎、3大山悠輔、5近本光司、8佐藤輝明、17青柳晃洋、51中野拓夢 の6選手であるが、 私がタイガースの選手の中でも特に好きな1人である 中野拓夢選手を選んだ。

 外観はやや黄色みがかっているが、曇りはない。
 香りは丸くふくよか。麹香もしっかり感じられ、パンチがある。
 味は甘味が滑らかで、香りの印象通り丸みのある味わい。 わずかな苦味。適度なキレ。バランスは良い。
 アルコール分:13%以上14%未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類/酸味料。
 中野選手は、身体は小さいが足が速く、守備は抜群で、打撃も巧みでパンチ力もある。 小さいのに非常に頼りになる選手だ。先日の日本シリーズでも素晴らしい活躍を見せてくれた。 夢を拓く(ひらく)と書いて 拓夢(たくむ)という名前もカッコいい。
 実は当初購入したのはこの1本だけだったのだが、日本一になったお祝いに、もう1本別の選手を買ってしまった。 それはまた後日。
製造者:白鶴酒造(株)
2023年11月27日
No.250: 白鶴 サケカップ 阪神タイガースラベル 17青柳晃洋選手 / 白鶴酒造
 はくつる さけかっぷ はんしんたいがーすらべる 17あおやぎこうようせんしゅ / はくつるしゅぞう
白鶴 サケカップ 阪神タイガースラベル 青柳選手 review
 白鶴 サケカップ「阪神タイガースラベル」。 今年(2023年)3月10日に発売されたものである。
 先日、中野拓夢選手ラベル を購入し、それ以外はもう買わないつもりでいたのだが、 タイガース日本一記念にもう1本だけ買おうということになり、これをゲット。
 日本シリーズ最終戦(第7戦)で先発して好投し、見事チームを勝利に導いた青柳晃洋投手である。

 なお、中味については、既掲載の 中野選手 の記事を参照されたい。
 アルコール分:13%以上14%未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類/酸味料。
 青柳投手は、2021年、2022年と13勝を上げる活躍でタイガースのエースと言われ、今年も開幕投手を務めた。 しかし、シーズン中に調子を落として2軍落ちも経験。復活が期待された中での今季最終試合で、見事なピッチングを見せ、 チームを日本一へ導いてくれた。
製造者:白鶴酒造(株)
2023年12月7日
No.251: 夢みるまえのひつじ / 大関
 ゆめみるまえのひつじ / おおぜき
大関 夢みるまえのひつじ review
 大関のワンカップ純米にごり酒。「夢みるまえのひつじ」という商品名である。 その名前にふさわしく、かわいらしいパッケージとなっている。

 外観は白色絵の具の溶き水のような濃いホワイトで、ねっとり感がある。
 香りは甘く深いが、やさしい酸も感じさせる。
 口に含むと、まず粉っぽい味だが、丸い甘さがあり、なおかつ軽い酸味も感じる。 なめらかなのど越しで、適度なふくらみがある。
 アルコール分:11度以上12度未満。精米歩合:78%。 原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)。
 純米酒なので醸造アルコールの添加はない。カジュアルでありながら、 適度な飲みごたえもあり、寒い季節にぴったり。
 大関のサイト情報によると、日本酒度-33、酸度1.4 とのこと。
 今日はごま風味出汁で食べる豚しゃぶに合わせてみたが、ぴったりであった。
製造者:大関(株)
2023年12月12日
No.252: 生原酒 大吟醸 mont-bell デザインボトル / 日本盛
 なまげんしゅ だいぎんじょう もんべるでざいんぼとる / にほんさかり
日本盛 大吟醸 mont-bellデザイン review
 日本盛 生原酒 ボトル缶シリーズの大吟醸「モンベルデザインボトル」。 アウトドアブランド・モンベル(mont-bell)とのコラボ商品である。
 たまたまコンビニで遭遇したものだったが、 当サイトで 3年ほど前に取り上げているので、2度目である。 但し、若干デザインが変わっていたため取り上げるものである。
 中身は変わっていないと思うが、簡単にレビュー。

 外観は透明で曇りなし。
 香りは甘くふくよか。大吟醸ということで、青臭い吟醸香が確かにあるものの、それほど強くない。
 味は香りの印象通り甘味が強く、少しべたつく感じ。 但し、キレは悪くない。
 アルコール分:18度以上19度未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。精米歩合50%。
 このボトル缶シリーズは、アウトドアでも楽しめるようにとのコンセプトがあるようで、 mont-bell とのコラボはまさに打ってつけ。大吟醸は青臭さがあり燗には向かないので、"冷や"で飲みたい。
 ところで、"冷や酒"という言葉を誤解している人が多いので説明しておくと、 常温で飲むものを「ひや」と言う。つまり燗を付けず、冷却もしない状態で飲むことを言う。 冷やして飲むのは「冷酒」(れいしゅ)である。
製造者:日本盛(株)
2023年12月24日
No.253: 金陵 超辛口 / 西野金陵
 きんりょう ちょうからくち / にしのきんりょう
西野金陵 超辛口 review
 香川県の西野金陵による「金陵 超辛口」。200ml入りカップ。
 商品名の通り、日本酒度+15という超辛口清酒だ。

 外観は透明で曇りなし。
 香りはキリッとシャープ。甘いニュアンスはほぼない。 麹香もあまりせず、パンチがなくクリア。
 味は香りの印象通り透明感あふれ、すっきりした口当たり。 甘味がなく、軽すぎるくらいの味わいだから、味気ないと言われてしまうかもしれない。 そのくらい辛口で、キレは抜群。
 アルコール分:15度以上16度未満。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール。 製造者:西野金陵株式会社 香川県仲多度郡琴平町623番地。
 サイト情報によると、精米歩合は70%。味の特徴として、 「キレ味スッキリ、うまさに迫力。キリリとした飲み口、硬派で爽やかな味わい。冷やして冴える超ドライタイプのお酒です。」 とある。
 甘くてべたつく感じの日本酒が苦手という人には、お勧めできる。 一方、しっかり飲みごたえがあるのが好きという人は、やめておいたほうが良い。
製造者:西野金陵(株)
2024年1月7日
No.254: 千歳鶴 にごり酒 百宝
 ちとせつる にごりざけ ひゃくほう
千歳鶴 にごり酒 百宝 review
 千歳鶴 という銘柄の酒を造っている 北海道札幌の 日本清酒 による「にごり酒 百宝」。

 外観は純白よりはややグレーっぽく、いわば灰白色に近い。
 香りは、酸がツンと香り立つ。甘さや粉っぽさは弱い。
 口当たりは甘酸っぱく、芳醇。その酸もキリッとした印象を受けるものの、甘味もしっかりとし、深い旨味がある。 適度なキレがあり、甘かったはずの味わいが、余韻はスリムに感じる。
 アルコール分:13%。原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類/酸味料。
 蔵元のサイト情報によると、原料は北海道産米で、精米歩合70%。日本酒度-18。酸度1.2。 また、味わいについて、"とろけるような飲み口で、豊かな香りと奥深い旨みが楽しめるように仕上げた「にごり酒」です。"とある。
 確かに、とろけるような飲み口という点では、安い濁り酒にありがちな、粉っぽさをあまり感じず、 滑らかな舌触りであった。それでいて、まとわりつくくどさもないから、上質な旨味が感じられた。
製造者:日本清酒(株)
2024年1月8日
No.255: 黄桜 かっぱ缶 純米吟醸 / 黄桜
 きざくら かっぱかん じゅんまいぎんじょう / きざくら
黄桜 かっぱ缶 純米吟醸 review
 黄桜「純米吟醸」の180ml入り小缶。
 とても華やかというか艶やかなデザインが目を引く商品である。

 外観は透明で曇りがない。
 香りはふっくらと甘い。かすかにメロンっぽい吟醸香が感じられるが、大人しすぎる。
 味わいはすっきりとスリムで、香りに感じた微かな青臭さがあるものの、非常にマイルド。 キレがあり、ほんのり甘やかな余韻。
 アルコール分:14度。原材料名:米(国産)、米麹(国産米)。精米歩合:60%。
 京都の名水「伏水」を使用し、厳選した米を精米歩合60%まで磨いて仕込んだ純米吟醸酒です。 吟醸の香りとお米の旨みが口の中でゆったりとふくらみます。黄桜のかっぱをデザインした懐かしいパッケージです。
 同社サイトによると、日本酒度0、酸度1.3、アミノ酸度1.4とのこと。
 最近の若い人は知らないと思うが、黄桜のCMと言えば「かっぱ」である。 パッケージの華やかさから、思わず手に取ってしまう往年のファンも多いことだろう。
 肝心の中身は、良い意味でも悪い意味でも、実に大手らしい。 つまり、誰が飲んでもそこそこ取っつきやすく、飲み飽きもしない。非常に間口の広い製品。 悪く言うと、格別なアピールポイントもない、記憶に残らない味わいだと思う。
製造者:黄桜(株)
2024年1月9日
No.256: 沢の鶴 上撰 サワフレンド 200 / 沢の鶴
 さわのつる じょうせん さわふれんど 200 / さわのつる
沢の鶴 上撰 サワフレンド review
 沢の鶴 上撰「サワフレンド」の200ml入りカップ。
 これまできっとどこかで出会っていたはずだが、入手することがないまま終売となってしまった商品で、 当サイトのご協力者 森康哲さん から寄贈頂いたものである。
 製造からかなり月日が経過していることを承知の上で、飲んでみたい。

 外観はやや黄色っぽく色づいている。
 香りはやや甘く、ふくよかなニュアンスをまとっているものの、基本的にはすっきり系。
 味わいもすっきりとスリムで、甘さは抑えめ。普通酒なので吟醸香などはなく、 力強さもなく、さらっとした飲み心地。 キレがあり、悪く言うと水っぽいが、日常酒として飲み疲れないキャラクターだと言える。
 危惧していた劣化は、まったく感じられなかった。
 アルコール分:14.5度。原材料名:米(日本産)、米麹(日本産米)、醸造アルコール。
 清酒としてのクオリティはお世辞にも高いわけではないが、そこがむしろ長所と言えるような製品。
 冷やで飲んでも、燗をしても、色々な食事の邪魔をせず、出しゃばらない。 庶民が日々嗜む酒として、貴重な存在だったはずだが、この分野には圧倒的ガリバーである ワンカップ大関 という存在もあるため、 競争に負けてしまったということなのだろう。
製造者:沢の鶴(株)
2024年1月21日
No.257: 久保田 千寿 / 朝日酒造
 くぼた せんじゅ / あさひしゅぞう
久保田 千寿 review
 朝日酒造(新潟県長岡市)の久保田「千寿」。720ml入りを購入した。
 なんとこの一大銘柄をまだ取り上げていなかった。私自身、飲んだことがないわけではないが、 自宅用に買ったのは初めてかもしれない。

 外観は透明で曇りはない。
 香りは甘く、ふくよか。メロンのような吟醸香と、さらにそれを支えるバナナみたいな甘さも。
 味は香りの印象よりもかなりスリムで、口に入れた瞬間スッキリと透明感があり、滑らかで雑味がない。 非常に繊細できれいな味わい。甘い余韻が残る。
 アルコール分:15度。原材料名:米、米麹、醸造アルコール。精米歩合:麹米50%/掛米55%。
 基本的に淡麗ですっきりとした飲み口だが、香りのふくよかさ、柔らかさは大きな魅力。
製造者:朝日酒造(株)
2024年1月22日
No.258: 菊正宗 しぼりたて純米キンカップ / 菊正宗酒造
 きくまさむね しぼりたてじゅんまいきんかっぷ / きくまさむねしゅぞう
菊正宗 しぼりたて純米キンカップ review
 菊正宗「しぼりたて純米キンカップ」。
 だいぶ前に入手してあったものだが、パッケージに「新 果実感UP!」との表記があるように、 昨年(2023年)9月にリニューアルしたようである。

 外観はほぼ透明に近いが、わずかに黄色っぽく色づいている。
 香りはりんごのように甘い果実香。さらにメロンっぽい青臭い吟醸香があるが、さほど強くはない。
 味は香りの印象通り非常に甘いが、軽い酸も伴ってフルーティ。 べたつく感じはなく、滑らかな旨み。適度なキレと甘やかな余韻。
 原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)。精米歩合70%。アルコール分:14%以上15%未満。
 特許酵母の力が引き出す「ほとばしる果実感」と低温貯蔵による「フレッシュ感」が進化しました。 キリッと冷やせば、スッキリとした飲み口に、豊かな旨みと「華やかな香り」が広がります。
 上記説明の通り、確かに果実感とフレッシュ感がこの製品の特徴だが、 リニューアル前 から既に優秀な製品だったので、違いはそれほど感じなかった。
製造者:菊正宗酒造(株)
2024年2月5日
No.259: THE 福羅 純米大吟醸 / 福羅酒造
 ざ・ふくら じゅんまいだいぎんじょう / ふくらしゅぞう
THE 福羅 純米大吟醸 review
 これまで知らなかった鳥取県の福羅酒造のお酒だが、先日ドン.キホーテでたまたまみつけて、 しかも純米大吟醸が720ml入りで千円未満(税込877円)と格安だったため、試しに買ってみた。

 外観はやや黄色っぽい。
 香りは甘くやさしい。大吟醸ながら、吟醸香がそんなに強くはしない。だから、良い意味では青臭すぎない。
 味は軽やかな甘味と、少し立った酸味。 香りで感じたように、口に含んでも吟醸香はあまり広がらない。 きれいでキレのある味わいだが、コクやパンチは弱い。
 原材料名:米(国産)、米麹(国産米)。アルコール分:15%。精米歩合:50%。 製造者:福羅酒造株式会社 鳥取県東伯郡湯梨浜町中興寺190番地9。 製造所:鳥取県東伯郡湯梨浜町松崎276番地。
 正直に言うと、純米大吟醸と聞いて期待される香りや味わいには届いていないかな?と感じた。 しかし、このさらっとした飲み口は、一緒に食べるものの邪魔をしないので、 日常食中酒として有りだとは思う。
製造者:福羅酒造(株)
2024年2月11日
No.260: 菊水の辛口
 きくすいのからくち
菊水の辛口 review
 新潟県の菊水酒造による「菊水の辛口」。
 実は当サイトで、2009年に 小缶を取り上げている。 実に15年前であり、今回のものは720mlびん入りなので、久々取り上げることとした。

 外観はほぼ透明で、曇りなし。
 香りは、軽い酸を感じ、やさしくフルーティ。
 味は基本的に淡麗なのだが、ほの甘く、香りに感じたフルーティさがある。 適度なキレがあり、自己主張は弱い。
 アルコール分:15度。精米歩合:70%。原材料名:米、米こうじ、醸造アルコール。
 新潟清酒の定番ともいえる淡麗辛口酒。清流のようなキレの良い味わいは、 燗にしても冷やでもその特徴を失うことなく、飲み飽きずにお楽しみいただけます。
 菊水といえば、今や多くのコンビニなどで小缶入り ふなぐち一番搾り を売りまくっているのだが、 あの濃醇なキャラクターとは正反対である。
 まさに米どころ、酒どころの人が日々気楽に飲んで飲み飽きないような、さりげなく寄り添ってくれる酒。 香りが穏やかで、味わいに力がないところが、むしろ長所に思える。
製造者:菊水酒造(株)

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