利酒日記 kikizakenikki

2004年5月


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2004年5月2日  ROUGE 
AMIRAL DE BEYCHEVELLE 1998 / SAINT-JULIEN
アミラル・ド・ベイシュヴェル / サン・ジュリアン
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、ST-JULIEN村、AC:ST-JULIEN

Amiral de Beychevelle 98  気分を変えて、軽い話題を。

 4月は、きな臭いニュースが多く、当日記を振り返ってみても、私は怒ってばかりいた。 ちょっと反省して、今日は雰囲気を変えよう。
 興味のない方には申し訳ないが、野球の話題である。
 最近の日本プロ野球で、興味をそそる話題は、なんと言っても、巨人の阿部慎之助捕手だろう。 阪神ファンである私は、他球団の選手にはほとんど興味はないが、最近の阿部選手の活躍ぶりには、注目している。
 史上最多タイの月間16本塁打を記録した4月に続き、昨日1日には、劇的なサヨナラ本塁打を放った。 ヒーローインタビューでの「最高です」の叫びが印象的で、素直に応援したい気持ちになった。
 文字通り、今、彼の野球人生で最高の時を過ごしているのだろう。これからも、ぜひ頑張って欲しい。
 でも、阪神戦ではあまり打たないでネ。オネガイシマス。

 今日登場するのは、ちょっと前にネットでe-shopping wineから購入したもの。 お買い得品だからgetしたのだが、普段気軽に飲むのには若干贅沢な気もする。しかし、そう言っていると開ける機会がないので、 何もない今日、ただGWという理由で開けてみた。
 まず、グラスに注いだ瞬間、口をついて出た言葉が、「くっ、黒い!」だった。予想していたよりも、パワーがありそうだ。
 土、タバコ、エスプレッソなどのシャープな香りがまずあり、グラスを回すと、イオウのような匂いも出てくる。 決して華やかではないが、無骨で、凝縮感のある男性的なアロマ。時間が経てば、きっともっと開いてくるだろう。
 口に含んだ瞬間にまず感じるのは、枯草のような落ち着きだが、適度に甘味を内包しており、タンニンも力強く、 かつ、酸も生きている。
 いぶし銀の演技をみせる名脇役のようなワイン。ホントにイイ味醸し出してる。
 入手価格\2,719(本体価格2,590円+消費税129円)。この値段にして、この底力はすばらしい。
 実は、兄貴分であるCh.ベイシュヴェルも入手している。近いうちに開ける予定。
<評定:A>

2004年5月3日  BLANC 
CROZES-HERMITAGE "LES MEYSONNIERS" 2002 / M.CHAPOUTIER
クローズ・エルミタージュ "レ・メイゾニエ" / シャプティエ
COTES DU RHONE地方、CROZES-HERMITAGE地区、AC:CROZES-HERMITAGE

Chapoutier Crozes-Hermitage 02  憲法記念日だが、その手の話はやめておく。庶民生活の話をしよう。

 デパ地下を覗くと、あいかわらずの賑わいの中で、結構高い商品が売れていることに気づく。
 豪華な総菜など、いわゆる中食と呼ばれるカテゴリーの伸びが顕著で、自宅でちょっとリッチな食事をしよう、 という人たちが増えているようだ。
 こんな様子を見ると、確かに景気は順調に回復しているようである。しかし、普通の庶民の多くが、 普段の夕食のために、デパ地下で数千円も総菜を買い込んでいるとは考えにくい。
 確かに雇用状況も改善に向かっているみたいだが、相変わらず苦しい生活を強いられている人びとは少なくない。 そういう人たちの声がだんだんと軽視され、抹殺される。そんな時代を迎えつつあるような気がしてならない。
 そうやって、貧富の差は拡大し、政治にも富裕層の声だけが繁栄され、その他の声は切り捨てられる。 今の日本の政治家は、そういう国を目指しているのだと、つくづく思う。
 少なからぬ人びとが大好きな「自己責任」とか「実力主義」という言葉は、本来あるべきフェアな人間関係とはほど遠い、 単なる弱者いじめの口実として、この国では使われているような気が、私にはする。 皆さんはどうお考えですか?

 今日のワインは、あまり脚光を浴びることのないローヌの白。日常酒にはふさわしいかもしれない。
 まず、色だけ見れば日本酒かと思うほど極めて淡い。 レモンのような柑橘香+干し草+ビニール。グラスを回すとかすかにナッツの香りもある。 この印象からは、ブルゴーニュを想像させる。
 酸が丸いので、辛うじてローヌらしいが、甘味は強くなく、後味もさらっとしている。 ボリューム感がないので、すいすい飲み進められる。
 なんともつかみ所のないワイン。決してまずくはないし、締めるところはちゃんと締めてくれているけど、 決め手がない。まあ、デイリーワインとして不足はないけれども。
 入手価格\1,785(本体価格1,700円+消費税85円)。阪神百貨店にて。
 値段に比べ、ちょっと物足りないかな。1,200円くらいが妥当だと思う。
<評定:D>

2004年5月5日  BLANC 
CHARDONNAY 2002 VALLE CENTRAL / BARON PHILIPPE DE ROTHSCHILD
シャルドネ ヴァレ・セントラル / バロン・フィリップ・ド・ロートシルト
チリ、MAIPO

Baron Philippe Chardonnay 02  こどもの日なので、その話題を。

 都会で生活していると、こいのぼりをほとんど見ない。特に我が家のまわりはマンションばかりで戸建てが少ないので、なおさらだ。
 だいたい我が家も男の子だというのに、五月人形すら飾らない。そういうイベントが、ウチのカレンダーにはない、というのが正しい。 本当は、イベントとして盛り上がれば、結構楽しいのかもしれないけどね。昔みたいに、新聞紙でカブトを折ったり。
 そう言えば、柏餅も食べない。好きじゃないからね。今日食べたのは、ケーキとクッキーでした。 ヨックモックのやつ (我が家から徒歩3分のところに、ヨックモック大阪店があるのだ)。
 ところで、大型連休の最終日だが、私にはあまり関係がない。休み自体が関係ないというより、 いつから休みに入ったとか、今日が最終日だとかいうことがである。
 私も昔はサラリーマンだったが、 独立して一番良かったと思うことは、休日の終わりが全然、憂鬱でないことだ。明日から仕事といっても、 別に何時に起きてもいいし、しんどかったらサボってもいい。反対に、連休中も結構仕事してたけどね。 でもそういう自由さが、私にとっては何よりの幸せなのです。もう、絶対に、勤め人には戻れないと思うよ。

 さて、今日のワインは、あのバロン・フィリップ(ムートン)がチリで作るシャルドネ。
 色はごく淡いイエローグリーン。グレープフルーツに、若干クリームの甘い香りが加わる。 南米のシャルドネらしくないシャープな香り。
 口に含むと、最初に「結構酸っぱいな」と思う。甘味もあるが、それ以上に柑橘のような鋭い味わいが心地よく、 後味もスッキリ。
 あえてボリューム感を抑えて、チリらしくない仕上げ。バロン・フィリップの名を冠するからには、 あくまでも欧州的というか、フランス的というか、気品を大事にして、決してぼけた味にはしないぞ、 といったこだわりのようなものが見え隠れする。それはそれで、いいと思う。
 しかし、それは小細工であるというよりも、チリのシャルドネをここまで繊細に、かつフルーティに、 ソーヴィニヨンではないかと思わせるまでに作り上げたのは、真面目で確かな醸造技術なのだと思う(と、わかったような口を利いてみたりして)。
 入手価格\1,050(本体価格1,000円+消費税50円)。大阪、阪神百貨店にて。
 GW特価なので、普段は1,500〜1,600円程度で売っているものらしい。その通常価格を前提にしても、ほぼ値段に見合っている。
<評定:C>

2004年5月8日  ROUGE
BOURGOGNE "NUMERO 1" 1997 / DOMINIQUE LAURENT
ブルゴーニュ "ニュメロ・アン" / ドミニク・ローラン
BOURGOGNE地方、AC:BOURGOGNE

Dominique Laurent Bourgogne Numero 1 97  エンタの神様(日テレ系・土曜夜10時)が好きだ。

 今売り出し中の若手芸人が続々登場するのだが、私が好きなのは、毒舌系。 特に、毒舌3女王(と私が勝手に呼んでいる)の、だいたひかる、青木さやか、友近が出てくると、見入ってしまう。
 毒舌といえば長井秀和だが、私も無意識に「まちがいない」を使っていることがある。 以前この日記では、こんなふうにだいたひかるのパロディーもやった。
 最近注目してるのが、"さすらいのギター侍"波田陽区(はたようく)。 ネタをそのままここに書くわけにはいかないけど、 マネをするならば、たとえばこんな感じ(あの独特の歌がないと面白くないんだけど、知ってる人は歌ってね)。

 ♪わたしナ・オ・ト。元大臣の、ナ・オ・ト。民主党の、代表を、まじめにまじめにやってますっ。
 わたしのおかげで票が伸び、与党の驚異となりました・・って、言うじゃない・・♪
 ・・だけど、アンタの奥さんの言い訳は、白々しいですからっ! 残念!
 カン違い未納兄弟斬り!!


 知ってる人しか笑えない話題でごめん。

 さて、今日登場するのはドミニク・ローランのACブルゴーニュ。
 色は少し濁った感じのルビー。甘酸っぱく、ゴムの感じを伴うが、もわっとくるアルコール感にむせかえるようでもある。
 まるでクランベリーにレモンを混ぜたかのような収斂性のある酸が、確かにブルゴーニュを飲んでますという気に 否が応でもさせてくれるから、ある意味うれしい。タンニン分は、唇の裏側にちょっと残る感じ。 パワフルな中にも美しさが感じられて、不満はない。
 入手価格\2,940(本体価格2,800円+消費税140円)。大阪・阪神百貨店にて。
 安ワインというのにはためらわれる。しかもACブルゴーニュでこの値段だから、失敗したらいやだなという思いもあった。 が、まあなんとか期待は裏切られなかった。
<評定:C>

2004年5月9日  BLANC  
COLLIO (D.O.C.) PINOT GRIGIO 2002 / ATTEMS (FRESCOBALDI)
コッリオ ピノ・グリージョ / アテムス(フレスコバルディ)
イタリア、FRIULI-VENEZIA-GIULIA州

Attems Collio Pinot Grigio 02  役者が一枚も二枚も上手だな。

 福田官房長官が、素早く辞任した。あっぱれ、というほかない。
 あっぱれというのは、潔いとか、評価に値するという意味ではない。 さすがに生粋の政治家である。これ以上はないというタイミングを心得ている。
 これで彼はむしろカブを上げ、将来大きな収穫があるに違いない。そういうずる賢い嗅覚が働いたのは見事である。
 反対に、窮地に追い込まれた民主党の菅代表は、やはり器が違いすぎたとしか言いようがない。 ここで、遅ればせながら辞任したとしても、もう二度と浮かばれないかもしれない。だから、 彼に政治家としてのずる賢さがあるのなら、このまま居直るという戦略をとるべきだろう(もちろん、多くの国民は、 そんな行動を評価はしないだろうけどね)。どうせ素直に辞任したって、民主党への不信は払拭されないし、 今年の選挙はとてもじゃないが、勝てない。まあ、そこに気づいてるから、必死になってTVに出てるんだろうけどね。
 これからの数日間、民主党の動静に注目したい。

 閑話休題。
 時々利用しているENOTECAのchiceという月替わりのセット。 12種類のワインが用意されている中から、 よりどり12本で15,000円(税込15,750円)ということで、私は当然のことながら、12種全部を1本ずつオーダーした。今日は、その1本目。
 実は昨年9月にも、同じヴィンテージのものが登場しているイタリア・フリウリの ピノ・グリージョ。
 暗めの麦わら色。柑橘やハーブのほか、パインのように甘く、トロピカルな香りがある。 グラスを回すとグリーンな感じが強くなる。まるで新緑を思わせる。
 酸が強く、ケミカルな感じも強く、口に含んで空気と混ぜると、ビニールチューブのような風味が広がる。 しかし、桃のような甘味もあって、優美。
 単体での通常価格は\1,995(本体価格1,900円+消費税95円)。ピノ・グリージョでここまでの複雑さを表現したのは 素晴らしいと思うけれど、値段を考えると、まあまあってとこかな。
<評定:C−>

2004年5月12日  BLANC  
BEAUJOLAIS BLANC 2002 / CLAUDE BERGER
ボージョレ・ブラン / クロード・ベルジェ
BOURGOGNE地方、BEAUJOLAIS地区、AC:BEAUJOLAIS

Claude Berget Beaujolais Blanc 02  本日の話題・その1

 公明党の神崎代表、冬柴幹事長、北側政調会長の党三役が、そろって年金未納・未加入期間があったことを発表した。 もう呆れて物も言えない。
 そもそも国会議員の金銭感覚から言って、国民年金などにはハナから興味がないというのが、正直なところだろう。 だが、年金制度そのものを議論する立場として、ルールを守っていないということが、許されるはずもない。 これは、金の問題ではない。「2年分しか追納できないのはおかしい。もっとさかのぼって払えるようにすべきだ」 などという意見もあったが、そんな問題じゃないんだ。未納分の全部を払おうが、それ以上に払おうが、 それで未納・未加入という事実が消えるわけではない。過去が許されるわけではない。
 この際、年金未納・未加入があった議員は、党の役職を辞する程度のことではなく、 全員、議員を辞めてはどうか。そのくらい重たいことなのだ。

 本日の話題・その2

「雅子妃の外交官としてのキャリアや、それに基づいて人格を否定するような動きがあったことも事実」という皇太子の発言が、 波紋を呼んだ。
 皇室が宮内庁を批判するような発言は異例だとのことで、これを受けて宮内庁も緊急会見を開いた。
 よほどの圧力があったんだろうな、と推測するが、私が最も感じたのは、皇太子という人は、 男としてなんとカッコいいんだろう、ということだ。
 異例の発言をしてまで、妻を守ろうとする態度。もちろん雅子妃を残して欧州訪問に臨む不安があるにせよ、 こんな態度、世の亭主連中(私も含めて)も少しは見習うべきではないかな。

 さて、12本15,750円セットの2種目は、めずらしいボージョレの白。
 色は実に淡く、あっさりした感じに見えるが、香りは華やか。白い花の香り+丸い柑橘香。
 セパージュはわからないが、ローヌか南仏の白のような厚みがあり、それでいて酸も結構ある。 後味はスッキリ。ただ、全体的にぼやっとしており、いかにも安ワインだな、という1本。
 単体での通常価格は\1,785(本体価格1,700円+消費税85円)。 これが1,000円ワインなら少しも不足はないが、この値段では、もう少し骨のようなものが欲しい。
<評定:D>

2004年5月13日  ROUGE 
CABERNET SAUVIGNON 2001 VALLE CENTRAL / BARON PHILIPPE DE ROTHSCHILD
カベルネ・ソーヴィニヨン ヴァレ・セントラル / バロン・フィリップ・ド・ロートシルト
チリ、MAIPO

Baron Philippe Cabernet 01  それでもあの国が健全であると思う理由。

 米国防総省が、駐留米軍によるイラク人虐待問題に関し、刑務所で撮影された写真やビデオを上下両院議員に公開した。
 これを見たある議員は「(虐待が)上層部に知られずに起きたとは信じられない」と語ったという。つまり、組織的に関与していた可能性がある との指摘である。
 国際社会での独善的な行動が目につく国ではあるが、真実を積極的に開示したり、それに対する自由な発言を許す風土があるところに、 米国の健全性をみる。もし、これが日本だったら、事実が暴かれないままうやむやになったり、 政府の方針に異を唱えるような行動は、徹底的に排斥されるだろう。昨今の風潮を見ていると、そう思わざるを得ない。
 ふつうの国民の間に、異端を許さないような空気が広く蔓延している日本の病みようは、深刻である。 何かというとすぐ、バカの一つ覚えみたいに「国益」という単語を持ち出す人が多いことにも辟易する。
 自由な思想、自由な発言が守られることこそが、国民の利益なのだ。特定の思想に統一しようする試みには、 私は絶対に反対である。
 で、こういう発言をすると、きっと「あいつはジコチュー」なんて意見が出てくるんだろうな。 今この国には、どうしようもなく、バカが蔓延している。

 今日登場は、12本セットの1本なのだが、実は同じワインをちょっと前に入手していて、現在手許に2本ある。 とりあえず1本開けよう、ということで。
 深紫とでもいうべき色。カシスに墨汁を落としたような匂い。力強くて、スカッとしていて、陽気。
 やや甘く、その後ろにミントのような清々しさがあり、酸もそこそこ強い。 しかし、香りの印象ほどダイナミックではなく、おとなしめにまとまっている。タンニンも柔らかい。
 単体での通常価格は\1,575(本体価格1,500円+消費税75円)。シャルドネも悪くなかったけど、 こっちも悪くない。
<評定:C>

2004年5月15日  BLANC 
MONTES SAUVIGNON BLANC RESERVE 2003 / MONTES S.A.
モンテス ソーヴィニヨン・ブラン リザーヴ / モンテス
チリ、DO:CASABLANCA VALLEY

Montes Sauvignon Blanc 03  今日は、時事ネタは省略して、いきなり本題へ。

 12本税込15,750円セットの3本目は、過去にも何度か登場しているチリ・モンテスのソーヴィニヨン。
 色はほとんどないと言ってよいほど薄い。ソーヴィニヨンなので、これはまあ順当。 香りは、グレープフルーツ的な柑橘香のほか、ムスクの妖艶さもあり、厚みを感じる。
 ぴちぴちと飛び跳ねるような甘酸っぱさが実にフレッシュで、好印象。メロンのようなジューシーな甘さが広がる。 いつもながら、非常にコストパフォーマンスの高いワインだと、つくづく感心。
 なんと、もう03ヴィンテージである。月日の経つのは早い、と実感。
 単体での通常価格は\1,470(本体価格1,400円+消費税70円)。明らかに高級ワインとは一線を画すが、 この値段としては申し分ない。新鮮さを大いに楽しめるワイン。
<評定:A>

2004年5月17日  BLANC 
CHATEAU LA VALLEES 2001 / BORDEAUX
シャトー・ラ・ヴァレ / ボルドー
BORDEAUX地方、AC:BORDEAUX

Ch.la Vallees 01  政治は駆け引きと言うけれど・・。

 民主党の小沢代表代行が、突如18日の代表選への不出馬を決めた。理由は、年金払ってなかったから!  もう、国民として、コメントするのもバカバカしい。
 誠実な対応というよりは、同じ未納問題を抱える小泉首相に対して、 辞職を迫るための手練手管ではないかと見る筋も多い。ということは、 一旦代表就任という形を見せておいて、それから未納をカミングアウトして(既にわかっていたけど) その後辞退するという、いわば党ぐるみのシナリオだったのではないか、と疑いたくなる。
 いや、もう一歩進んで考えるならば、小沢氏はこの状況で代表を引き受ける気など最初から無かったのかもしれない。 それで、自らの未納問題を隠しつつ、まず党内に代表受諾の意志を見せ・・・という党内へのパフォーマンスだったのではないか。 そうすることにより、あたかも自民党の福田元官房長官と同様の立場に党内で立つことができる。 そうやって有利な位置をキープしつつ、年金問題のほとぼりが冷めた頃に、 満を持して代表に躍り出るか、あるいはその時、党が求心力を失って崩壊寸前の状況ならば、 一気にぶち壊し、党を出て、自分のシンパだけで新党を作ることもできる。
 政治は駆け引きというが、そういうの、私は好きになれない。党が政権を取るためにとか、 自分が党内で優位に立つためにとか、そんな駆け引きをするような政治家には、票を入れたくないと思う。

 さて、12本15,750円セットの4本目は、数少ない白のうち、ACボルドー。
 色は濃いめの麦わら。少々くすんでいる。
 緑の葉に土がかぶったような匂い。つまり、ハーブの感じに、少々ほこりっぽさ、あるいは古ぼけた感じをプラス。
 レモンのような酸が鋭く切れ込む。甘味はほとんど感じない。飲み込んだ後にも緑の葉っぱの味がする。
 単体での通常価格は、\1,575(本体価格1,500円+消費税75円)。 この味は、ボルドー以外ではあり得ない(AC BORDEAUXか、さもなくばENTRE DEUX MERS)という意味において、 ピュアなワイン。しかし、一本気すぎて、遊びがないところが、もの足りない。
<評定:D>

2004年5月18日  ROUGE 
NORTON BARBERA 2003 / BODEGA NORTON
ノートン バルベラ / ボデガ・ノートン
アルゼンチン、MENDOZA

Norton Barbera 03  景気回復と言うけれど。

 2004年1〜3月期の実質GDP成長率が前期比1.4%増となり、これにより2003年度の実質GDP成長率は3.2%になったと発表された (ただ、名目成長率は年率0.7%であり、未だデフレ状況であることがわかる)。
 本当に景気は回復しているのだろうか。庶民にはその実感はない、というのが、正直なところだろう。 二極化という言葉の通り、本当に元気なのは、ごく一部なのではないか。
 最近、TVや雑誌などでは、いわゆる「成功者」を取り上げ、賛美する番組や記事が多い。 高額所得者のリッチな日常生活を紹介し、一般人の羨望をあおる。 「頑張った自分へのささやかなご褒美」といって、趣味などに高額なお金をつぎ込む姿が紹介される。
 ちょっと待て、と思う。頑張っているのは、庶民も同じだ。年収3億の人が、年収300万の人の100倍も頑張ったわけではない。 収入の少ない人だって、精一杯頑張っているのに、その自分にご褒美をあげたくても、あげられないのだ。
 昨今の世の風潮は、一部のお金持ちばかりが持ち上げられ、その他大勢が無視されている。おかしいと思う。
 庶民は少ない収入の中から頑張って年金を払っているのに、一方で、この国の首相は、 「学生時代の年金未納のことを言われても、そんなこと覚えてるわけはない」と居直っている。 未納は首相だけでなく、公明党の代表も、民主党の元代表も、社民党の元党首も、東京都知事も・・・。
 こんな馬鹿げた状況を、見逃すわけにはいかない、と私は思う。

 今日のワインは、12本15,750円セットの5本目。アルゼンチンのバルベラ。
 色は濃く、青みが強いが、透明感もある。 絵の具やインクのような匂いが強く、この印象からは、イタリアを想起させる。イタリアに多い品種だからね。
 味わいは、酸味が豊かで、重みはない。タンニン分も軽やかで、ひっかかりがない。
 単体での通常価格は\1,575(本体価格1,500円+消費税75円)。 南米にしてはシャープなので面白いが、面白い以上の感動はない。
<評定:D>

2004年5月21日  BLANC 
MONTYES ALPHA CHARDONNAY 2002 / MONTES S.A.
モンテス・アルファ シャルドネ / モンテス
チリ、DO:CASABLANCA VALLEY

Montes Alpha Chardonnay 02  正直なところ、餅は餅屋に任せたい、と思う。

 裁判員制度を創設する法律が、国会で成立した。2009年度から実施される見通しという。
 開かれた司法を目指すという目的だが、はたしてどれだけの国民が制度を正しく理解し、司法の担い手となることができるであろうか。 大いに疑問である。
 裁判員候補者となると、正当な理由がない限り、任務を辞退することはできないらしい。つまり、これまで法律などとは無縁の生活を 送っていたあなたが、ある日突然、裁判所に出頭せよと言われ、正当な理由なくそれを拒むと、ペナルティが科されるのだ。
 殺人など重大な事件が対象になると言う。そんな場面で人を裁くなんて、とてもじゃないが、やりたくないと、私は思う。
 私には、「ならせてあげる、只で資格をあげる」と言われても絶対にやりたくない職業が3つある。 医療従事者(医師、看護師等)と、飛行機の乗務員(パイロット等)と、法曹(裁判官、検事、弁護士)である。 放送関係者ならやってみたいが・・。
 人の命や人生を左右する仕事なんて、私は精神的に耐えられそうもない。 人のお金を左右する仕事でも、重たく感じているのに。
 現在でも私は職業柄、法曹関係者と接する機会は少なくないが、 彼らの仕事ぶりを見ていると、とても私には真似できないと思う。仮に年収1億が保証されていると言われても嫌だ。 餅は餅屋に任せたい。
 だから、もし裁判員に任命されたらどうしよう、と、今から思う。刑法などを勉強して、事件を外側から考えるだけなら面白そうだが、 当事者になって白黒つけよと言われるとつらい。私と同じように考える人は多いのではないだろうか。 何より、逆恨みとかされたら嫌だしね。
 本当に必要な制度なんだろうか、というのが、率直な感想である。

 閑話休題。
 今日は、セットものから一時離れて、単品入手もの。白の在庫が少ないので買った、おなじみチリのモンテス・アルファ・シャルドネ。
 色は黄色というのが相応しいくらいに濃い。 香りは、遠くまで届くほど強く、華やかなトロピカル香。バターやクリームの濃厚さがあって、炒ったアーモンドのようなナッツ香も。 とにかくすべてがバーンと強い。
 重厚な甘味とともに酸も強く、後味はカスタードプリンのよう。これ、苦手な人は苦手なんだろうなと思う。
 なんとアルコール度数が14.5%である。すごいの一言。酒精強化ワインみたいじゃないか。
 正確な入手価格は忘れてしまったが、確か特価で1,600円台くらいだったと記憶する。 この作り手は、近年、繊細さよりもダイナミックさを強調する方向にシフトしている。必ずしも私はそれをいいとは思っていないのだが、 チリのプレミアムワインとして、こういう形もアリだと思う。
 ものすごい肉感的で、魅惑的だけれども、理知的な女性好みの人には敬遠されるだろうな、という、叶美香サンみたいなワインです (ちなみに私は叶姉妹ファンではありません)。

 今日はB評価としたが、以前に同じヴィンテージを取り上げたときの評価を見たら、「C−」としていた。 私の味覚もぶれやすいということか。それとも、慣らされてしまったということか・・。 自分の好みは極力排して評価しているはずなのに。
<評定:B>


2004年5月23日  ROUGE 
CELLAR SELECTION PINOT NOIR 2003 / SILENI
セラー・セレクション ピノ・ノワール / シレニ
ニュージーランド、HAWKE'S BAY

Sileni Pinot Noir 03  本当に彼ら自身が、幸せならばいいけれど。

 拉致被害者家族5人が「帰国」した。
 以前からこの一連の報道を聞いていて、少し違和感を感じていたことがある。それは 家族の「帰国」という言葉だ。
 こういう発言をすると、すぐにくだらないあげあし取りをするアタマの悪い輩がいるので、 念のため断言しておくが、拉致は国家犯罪であって許されるはずもなく、一日も早く全面解決されなくてはならない。 しかし、そのことと、来日する被害者の子供の心情とは、分けて考えなくてはならない。
 生まれ育った環境を離れて、知らない国に「行く」のはどんな心境だろう。言葉も文化もわからないのだ。 おそらく不安で仕方ないだろう。
 考えてみればいい。例えば日本で生まれ育ち、自分は日本人と信じて疑わないあなたが、 ある日突然、両親から「私たちも、そしてお前も実は中国人なのだよ。今すぐ帰らなくてはならない」と言われたような状況を。
 もし私が今二十歳前で、そんな事態になったら、こう思う。 「自分の国籍がどこであろうが、自分はこのまま住み慣れたここに留まる。ついて行くなんてまっぴらだ」
 どんなに酷い犯罪国家であろうとも、そこで自分がどんなに酷い境遇に置かれようとも、 その国で暮らし続けたいと思うかどうかは、本人の自由であるべきである。
 もちろん、客観的に見れば、日本で暮らした方が人間的で、豊かな暮らしができることは明らかである。 にもかかわらず、私が、「帰国」という言葉に白々しさを感じるのは、 それを好んで口にする人びとが、ひたすら"犯罪国家"を糾弾し、日本の優越性を主張したくて 鼻息を荒くしている姿に、あさましいものを感じてしまうからだ。
 最も大切にすべきは、国の体面なんかではなく、彼ら自身の幸福である。そこにいかなる思想もからめてはならない。

 さて、12本15,750円セットの6本目。ニュージーランドのピノ。
 美しいルビー色で、ブルゴーニュと見間違うほど。香りは結構引き締まっており、ゴムっぽい感じと、 赤いベリー香。
 酸が結構鋭いので、口に入れた瞬間驚いた。いちごのような可憐な甘酸っぱさは、 マコン・ルージュのようでもある。
 単体での通常価格は、\1,575(本体価格1,500円+消費税75円)。 カリフォルニアとか、チリなんかのものよりも、このピノは卓越していると思う。 もちろんこの値段にしては、だが。
<評定:B>


2004年5月25日  ROUGE 
CARLO ROSSI CABERNET SAUVIGNON RESERVE
カルロ・ロッシ カベルネ・ソーヴィニヨン リザーヴ
アメリカ、CALIFORNIA州

Carlot Rossi Cabernet Reserve  実に、わかりやすい。

 拉致被害者家族会が、訪朝した首相の姿勢を批判したことに対して、抗議のメールが相次いでいるという。 実にわかりやすい反応だと思った。
 政府の方針に異を唱える人間は許せない。昨今は、そういう価値観が蔓延し、 その手の意見がすぐにわき上がる。なんと短絡思考の人が増えたのかと思う。
 まさか、拉致に合ったのも「自己責任」なんて言うのだろうか。 最も大切なのは、拉致被害者側の心情なのであり、彼らのためになる方策を取れない限り、 政府は批判されても仕方ない。
 ただ、私個人的には、今回の首相の行動は、致し方ない部分もあったのかなと思う。 「あなたにはプライドはないのか」と家族が首相に詰め寄る場面があったが、プライドとかそういうのは、関係ないからね。 まあ、そういう言葉でしか苛立ちを表現できなかったのだとは思うが。
 首相の行動は国の体面をつぶした、なんておっしゃる御仁もいる。もっと毅然とした態度で臨むべきだというのである。 TVを見ていたら「彼国を追いつめたら戦争になるぞ」という元政治家の意見に対し、 「やってやろうじゃないか」とのたまった現役政治家がいた (ちなみにこのセンセイ、すべての発言が首尾一貫していて、戦争したくてしかたない本心がミエミエ。 ある意味、気持ちがいい)。
 憎しみの連鎖が新たな不幸しか生まないことは、最近のイラク問題にいたる遙か昔から、 人類は、嫌というほど味わってきたはずなのに、いまだにこんな発言をするヒトが政治家をやっているなんて、絶句するしかない。 そして、それを支持する国民が少なくないという、荒廃しきったこの国の現状。
 嘆くしかないのか?と思いながらも、私は何度でも、この国の狂った現状を指摘し続けたいと考えている。

 さて、今日のワインは私がチョイスしたものではなく、妻が買ってきたもの。
 スペアリブの赤ワイン煮込みなるものを作るのに、どんな安ワインがいいのか?とアドバイスを求められたのに対し、 1,000円未満で買うなら、とにかく表ラベルに日本語の書いてないものを買いなさいと返答した。 それで、これを買ってきたらしい。なんでも特売で598円だとか。
 正しい激安ワインであることを示す、ノン・ヴィンテージ。でも、RESERVEだって。 カベルネと書いてあるが、無論カベルネ単一ではないはず。
 色はやや青みがかって濃く、いかにもカリフォルニア。インクのようなツンとした香りが立つ。 粉っぽい口当たりで、甘味が厚く、そのわりにタンニンはおだやか。
 ぐいぐい押してくるのに奥行がないところは、由緒正しい安カベルネ。でも、この値段にしては、結構いけてるじゃないか。 チリあたりの1,000円クラスでも、この程度のものはよくあるし。
 思っていたよりひどくはなかった、という感想。
 ちなみに料理に使ったほんのわずかな残りを飲み、ボトルはめでたく空。エチケット(ラベル)が汚れているのが、 料理に使った痕跡。
<評定:B>


2004年5月27日  BLANC 
MACON-VILLAGES 2002 / VERGET
マコン・ヴィラージュ / ヴェルジェ
BOURGOGNE地方、MACONNAIS地区、AC:MACON-VILLAGES

Verget Macon-Villages 02  抜本改革が必要。

 政治の話ではない。国際問題でもない。当サイトのコンテンツの問題である。
 今お読みいただいている「利酒日記」は当サイトを代表するコンテンツだが、もう一つ「ビール・発泡酒・チューハイの部屋」 という人気コンテンツ(自分で言うな!)がある。
 この利酒日記は、スタートからして、いわば他サイトの模倣であるが(もちろんあなたのことですよ、師範!)、 ビール・・・の方は、新製品をすかさずレヴューするという、他に類を見ない(と私が勝手に自負している)ページであり、 多くの読者の方から色々と反応をいただいている(皆さまいつもありがとうございます)。
 これら看板コンテンツのほかにも、当サイトには色々とページがあるのだが、ほとんど更新できていないのが実情である。 色んなことをやりたい!という欲張りな性格が原因なのだけれど、たった一つの体では、自ずから時間にも限界がある。
 2つの看板コンテンツ以外のページにテコ入れが必要。これが今感じている問題意識。好奇心旺盛な上に、変に完璧主義なところが、 私の最大の弱点かもしれない。とにかく、今、その他のページの刷新を考えている。でも、仕事の忙しさにかまけて、先送り、先送り となってしまうかも・・。今一度、自分にムチを打たねばと思うWebmasterでありました。

 本日登場は、当日記ではおなじみe-shopping wineからのもの。 私の大好きなJean Rijckaertの特売というメールをいただいて、早速注文することにしたのだが、それと同時に、 以前好印象だったVergetも併せて購入した。今日は、そのVergetのほうである。
 液色はかなり濃く、黄金色と言ってもよいくらい。軽やかでスッキリ系の香りだが、ミルキーさもある。 ビニールのような感じがシャルドネらしいが、決して細身ではない。
 口に含むと、酸のアタックが結構強いが、黄色い花のようなエレガントな感じがあって、丸っこい。 はちみつの甘さもある。
 マコンらしいふくらみがある一方で、実に手じまいが良い。立つ鳥跡を濁さない感じが、とてもいい。
 入手価格\1,764(本体価格1,680円+消費税84円)。最初は、大したことないと思っても、 飲めば飲むほどじわじわ良さがわかってくるワイン。
<評定:C+>


2004年5月28日  ROUGE 
FEOTTO DELLO JATO SANGIOVESE 2002 / SICILIA(I.G.T.)
フェオット・デッロ・ヤト サンジョヴェーゼ / シチリア
イタリア、SICILIA州

Feotto dello Jato Sangiovese 02  あってはならないことだが、十分予測された事件。

 日本人フリージャーナリスト2人が、イラクで襲撃されたと報道された。
 彼らのような人たちがいてくれるからこそ、新聞もTVも、戦地の報道をすることができる。そして私たち視聴者は、 その恩恵に浴することができる。このような民間人を襲うなどは言語道断だが、モラルもへったくれもなくなってしまうのが 戦争の現実だろう。
 自衛隊派遣の意味が、今あらためて問われるべきである。どんなに美辞麗句を並べても、 戦争に加担している事実に変わりはない。もうそこをごまかすことはできないだろう。
 よもや、襲われたのは彼らが悪い、なんていう「自己責任論」が、また出てきやしないだろうね。 この期に及んでもしそんなことを言う人がいたら、大いに人間性を疑う。
 まあ、そこまででなくとも、「今こそテロに屈してはならない」なんて威勢のいい(しかしそれこそ無責任な) 発言が出てくるかもしれない。政治家が言うのはある意味放っておけばいいが、 一般人がそれに洗脳されてゆくのを見ると、ほんとうに情けなくなってくる。
 テロリストの蛮行を許してはならないのは、言う必要すらない当たり前のこと。 そんなことをただ叫んでいたって、何の解決にもならないということに、なせ気づかないのだろうか。

 さて、12本15,750円セットの7本目は、イタリアのサンジョヴェーゼ。産地からして、陽気な味わいが想像される。
 色は黒といえるくらい濃い。チョコレートや土などのずっしりした香り。華やかさは感じない。
 口当たりは粉っぽく、かつ、重いが、酸も生きている。まとまりに欠ける感じだが、これも悪くない。
 単体での通常価格は\1,575(本体価格1,500円+消費税75円)。
 サンジョヴェーゼでここまでしっかりしているとは。ビバ地中海!って感じかな。
<評定:C>


2004年5月31日  BLANC 
MACON-VILLAGES "LES VALLONS DE LAMARTINE" 2002 / VERGET
マコン・ヴィラージュ "レ・ヴァロン・ド・ラマルティーヌ" / ヴェルジェ
BOURGOGNE地方、MACONNAIS地区、AC:MACON-VILLAGES

Verget Macon-Villages 02  政治の道具に使うな。

 拉致被害者曽我さんの家族との再会問題が、本人の意向とは離れたところで、まるで政治の道具のように使われている。
 杉浦官房副長官が報道陣からの質問に対して語った内容は、「ご本人は(面会場所として)北京ではダメだとは言っていない」。 それに危機感を抱いた曽我さん本人が、北京以外を希望するとの真意を、直ちに表明した。
 どうやら政府内では、対北朝鮮強硬派と反対派が対立し、主導権争いを繰り広げているとか。 「北の意向に反することをして、拉致問題が解決しないまま食料援助だけ持っていかれるような事態になったら、 とても参院選は戦えない」なんて意見も出てるらしい。
 政治家のみならず、政治評論家ですら「選挙が一番大事」だなんて言う。 それこそ、寝ぼけたことを言うな、である。
 拉致被害者の今後の人生のことより、自分たちの票のことを気にするような政治家など、皆辞めてしまえ。 自分たちの存在意義をはき違えるのもいい加減にしろ。
 もちろん対中外交は大切だから、中国のメンツをつぶしてはならない、という意見も頷けなくはない。 しかし、ここはご本人の気持ちを最も大切に考えてあげたい。それに答えられないばかりか、 平気で話を曲解し、否、白々しい嘘を平気でまき散らすような政治家に、金輪際、用はない。

 閑話休題。
 先日も登場したヴェルジェの2本目。同じマコン・ヴィラージュでも、こちらには更に名前が付いている (小地区か?)。
 色は黄色だが、前回のACマコン・ヴィラージュよりはやや淡い。 いかにもシャルドネらしいビニールっぽい香りの系統は似ているが、こちらのほうがシャープに感じる。
 白い花のような清楚なフレーバーが口中に広がる。酸の鋭さはほどほど。甘味も適度。実にバランスがよい。
 アルコール度数が13%もあるのに、かなり細身で、決してぼやけたりはしていない。
 入手価格は\1,980(本体価格1,886円+消費税94円)。1,000円ワインとは明らかに違う優美さがある。
<評定:C+>



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