利酒日記 kikizakenikki

2004年7月


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2004年7月2日  BLANC 
"DUET" CHARDONNAY-VIOGNIER 2002 / LOUIS LATOUR / VIN DE PAYS DES COTEAUX DE L'ARDECHE
"デュエ" シャルドネ・ヴィオニエ / ルイ・ラトゥール / ヴァン・ド・ペイ・デ・コトー・ド・ラルデシュ
VdP

Louis Latour Duet 02  プロ野球界には、民主主義という言葉はありません。

 今日、12球団代表者会議が行われた。近鉄の身売り問題は完全に黙殺され、 最初から合併ありきで話が進行した。
 パ・リーグのお偉方は、セ・リーグと一緒になることにより少しでも観客動員を増やしたい。 だからひたすらお願いする立場でしかない。
 セ・リーグ金満球団のオーナーは、さらに自分の所に富の集中を図ることができるから、 1リーグ制への移行は、願ったりかなったりである。そういうジイサン連中の金勘定だけで、事態は進行してゆく。
 顧客第一という、商売の基本原則は、プロ野球界では通用しないようだ。 球場で「合併絶対反対。身売りせよ」というプラカードを上げて応援しているバファローズ・ファンの思いなど、 まったく無視する。それが、球界の現状だ。
「やっと1リーグ制への移行の道筋がついたのに、わけのわからん会社に買収などと言い出されても迷惑なだけ。 だいたい、インターネットだかなんだか知らんが、球団を買いたいなんて100年早い。 あんなのは無視するに限る。」それがジイサン連中の本音なんだ。まちがいないっ。

「え〜? わたしぃ〜、わがままですかぁ〜? そんなことぉ、ないですよぉ〜」・・って、ツネオだぁー。
 ツネオは、「金があればいいってもんじゃない」なんて言いながら、 自分は金にものを言わせて、好き勝手してるんです。 本音は、いくら金があっても、まず自分の所に挨拶に来ないようなヤツはけしからん、 そんな若造は相手にしないってことなんだ。まちがいないっ。


 こんなことでは、本当にプロ野球は終わってしまう。

 今日のワインは、おもしろいVdP。シャルドネ70%、ヴィオニエ30%だという。 "Duet"というのは、言うまでもなく、2品種の競演(二重奏)という意味であろう。
 このようにセパージュが表示されている場合、普通は単に作付け面積の比率であって、 実際にこのワインの各品種の配合比率がどうなのかはわからない(ボルドーなどでは)。 これは実際、どうなんだろう。
 色は淡い黄色で、思ったほど濃くはない。香りは、 ツンとしたシャルドネ的な香りもあるが、花束のようなヴィオニエ的香りのほうが強い。
 味わいは密のような甘味が強く、酸の尖りはない。ヴィオニエ100と言われても信じるほどの華やかさ。 でも、後味だけはキュッとしている。
 入手価格は、\2,310(本体価格2,200円+消費税110円)。大阪・阪神百貨店にて。
 面白いし、良くできてるけど、この値段出す価値あるかといえば、 ちょっとどうかな。
<評定:C−>


2004年7月5日  ROUGE 
BOURGOGNE PINOT NOIR 2000 / LIGER-BELAIR
ブルゴーニュ ピノ・ノワール / リジェ・ベレール
BOURGOGNE地方、AC:BOURGOGNE

Liger-Balair Bourgogne Rouge 00  今こそ声を上げよう、プロ野球ファン。

 近鉄球団買収の意志を表明しているライブドアの堀江社長が、 きのう大阪ドームで近鉄vsオリックス戦を観戦した。ドームは、多くのファンの"堀江コール"で騒然となったという。
 近鉄、オリックスファンの有志が合併反対の署名活動を行い、既に3万人ほどの署名が集まったという。近鉄選手会も、 チーム存続を求める署名運動に参加することを表明した。
 プロ野球選手会も、まだ十分に議論し尽くされていないとして、合併を延期するよう要請することを決めた。
 多くのファン、そして当事者である選手達が望んでいないのにもかかわらず、 そのような声を完全に無視し、1リーグ制は時代の流れと、自分たちの勝手な論理で突き進む球界の年寄り連中。 この構図、何かに似てないか。
 民意を無視して年金法案を強行採決。議論を経ないまま多国籍軍参加を独断で決定。 憲法改正は時代の流れだと言って、それに反する意見を封殺しようとする。
 こんな年寄りが牛耳ってる間は、国民の幸せはない、と強く申し上げたい。私は今、ほんとうに危機感を感じている。
 まず、プロ野球ファンから声を上げよう。民意を無視した横暴を許さないために。

 本日登場は、阪神百貨店にて購入のACブルゴーニュ。
 少し深いルビー色。足が長く、アルコール度数の高さを思わせる。
 若々しいベリー香となめし革の香りが良好なバランス。カジュアルなブルゴーニュとしては上質なイメージ。
 ぴちぴちした酸がキュート。タンニンはなめらか。ふんわりかすかに甘味が残る。
 入手価格\2,310(本体価格2,200円+消費税110円)にしては、とってもバランスがよく、品格がある。 これなら3,000円以上でも文句はない。

 ところで、今日めでたく当サイトは、1か月連続毎日更新を達成した。6月6日から今日まで、 一日も欠かさずに更新した(但し、この利酒日記と、 ビール・発泡酒・チューハイの部屋との合わせ技ではある)。
 明日は帰宅が遅く、家で新しいボトルを開ける予定はないため、おそらく更新できないと思う。残念。
<評定:B>


2004年7月8日  BLANC 
BOURGOGNE CHARDONNAY 2000 / LIGER-BELAIR
ブルゴーニュ シャルドネ / リジェ・ベレール
BOURGOGNE地方、AC:BOURGOGNE

Liger-Balair Bourgogne Blanc 00  我が物顔の年寄り連中が、この国を壊してゆく。

 (1)昨日開かれたプロ野球オーナー会議で、オリックス&近鉄の合併に加え、 パ・リーグでもう一つの合併話があるということが、明らかにされた。
 西武・堤オーナーからの突然の報告というが、今回の一連の出来レース(と、あえて言う)は、 かねてから1リーグ制を願っていた堤オーナーと、より一層権力の集中が図れる球界の首領・渡辺オーナー によって仕組まれたシナリオのように見える。
 経営が苦しいのはわかる。しかし、勝手な論理で球団を、リーグを減らせば、ファンが白けることは目に見えている。 そんな簡単なこともわからないのだろうか。

 (2)自民党の大物政治家が、選挙後の政局について、「憲法改正論議を機に、自民・民主の大連立が行われると想定している」 と述べた。
 既に選挙に負けることを想定しているのだろうか。負けても負けじゃないんだと言いたいんだろうか。 大政翼賛会を作って、思想統制をするのが、最終目標か。
 改憲を既定路線として、それを達成するためなら何でもありと考え、 着々と既成事実を積み上げ、異論を封殺することを目論んでいるとしたら、なんと国民を愚弄する企てであろうか。

 (3)教育基本法をめぐって、内閣府が5月に行ったタウンミーティングで、中央教育審議会・鳥居泰彦会長が、 「教育の目標は、質の高い国民をつくることだ。凡庸な若者たちを後生に残せば、 後世の人々が今よりも大きな苦労をする。私達は今それを防がないといけない」と述べたという。
 質の高い国民って何? 凡庸な若者って、どんな若者? (マッタク、小一時間問いつめたい気分・・)
 学力を向上させ、科学技術の向上を図るというのならわかる。 しかし、それは人間の質とは関係ないし、そもそも質の良し悪しって何だ。
 大人がこんな考えをしているから、教育の現場が荒廃するんじゃないのか。

 世の中には絶対的に正しいことがあって、いずれはそこに流れてゆく、などというバカなことを考えている 年寄り連中がいる。こういう老害が、若者の未来を潰してゆく。

 5日に赤を取り上げたリジェ・ベレールのACブルゴーニュの今度は白。
 色合いはしっかりした黄色。殻つきのナッツ(ピスタチオのような)みたいな乾いた脂っぽさと、 栗のようなほっこりした感じがある。
 口の中で、酸が変に上滑りし、少し変質しているのでは?と思うのだが、 ヨーグルト的後味がなんとかそれを補っている。
 入手価格は赤と同じ\2,310(本体価格2,200円+消費税110円)。これで実力の100%が発揮されているとは思えないので、 評価は避けた方がよいだろう。多分、万全な状態だったら、 C+以上の評価ができたと思うのだが。
<評定差し控え>


2004年7月9日  ROUGE 
LEO DE LA GAFFELIERE 1999 / SAINT-EMILION
レオ・ド・ラ・ガフリエール / サンテミリオン
BORDEAUX地方、ST-EMILION地区、AC:ST-EMILION

Leo de la Gaffeliere 99  何度でも書く。

 今日、何か時事ネタを書くとすれば、「インドネシアでの再会」問題というのが常識的なんだろうが、 とりあえず良かったとしか書けないので、私らしい文章にならない。 選挙に利用したとかどうとか、そんなことはどうでもいい。きっかけが何であれ、再会の実現は喜ばしいことだからだ。

 で、連日書いているプロ野球の話題を今日も。
 プロ野球選手会の古田敦也会長が、球界再編問題に関して、「オーナー達と話がしたい」と発言したことに対し、 巨人の渡辺オーナーは、次のように言い放った。「無礼なことを言うな。分をわきまえないといかん。 たかが選手が。」
 なにぃーーっ。そんな悪いことを言うのは、どの口だ。この口か? と言って、唇をツネツネしてやりたい。 無礼はあんたのほうだろう。たかがジジイがっ。
 古田選手といえば、吉本興業でいえば紳助サン、ジャニーズ事務所でいえばツヨシくんみたいな スターなのに(わかりづらいか?この比喩)。選手あっての球界だという基本的なことすらお分かりでないらしい。
「誰に食わしてもらってると思ってるんだ。たかが女が男に口答えするな。」 こういう類の男を、私は大嫌いである。お前こそ何様だ?
 年長であろうが、経験があろうが、地位があろうが、権力があろうが、 人の意見をまともに聞かない人間に、組織を牛耳る資格などまったくない。

 今日のワインは、ST-EMILION地区でPremier Grand Cru Classe(B)に格付けされているCh.la Gaffeliereのセカンドらしい。
 深いルビー色が美しい。カシスのような黒っぽい果実香と、漢方薬みたいな苦い匂い。 土(といっても乾いた土ではなく、水を多く含んだドロ)の匂いも。
 なめらかで繊細なタンニン。じんわりと広がる柔らかな酸が魅力的。おとなしいが気品のある味わい。
 入手価格\2,100(本体価格2,000円+消費税100円)。格付うんぬんはどうでもいいとして、 品があって素直な魅力を感じるワイン。払った金額に対して、まったく損はない。
<評定:C+>


2004年7月11日  ROUGE 
GEVREY-CHAMBERTIN 1er CRU LAVAUX SAINT-JACQUES 2002 / FREDERIC ESMONIN
ジュヴレイ・シャンベルタン プルミエ・クリュ ラヴォー・サン・ジャック / フレデリック・エモナン
BOURGOGNE地方、COTE DE NUITS地区、GEVREY-CHAMBERTIN村、AC:GEVREY-CHAMBERTIN 1er CRU

F.Esmonin Gevrey Chambertin 1er cru  自民は負けたのか。民主は勝ったのか。

 今これを書いているのは、日付が変わって午前0時過ぎだが、この時点で、 自民党の敗北、民主党の大躍進が伝えられている。
 TVに各党議員が出演し、敗因、勝因を述べている。 見ていて印象的なのは、自民党議員の妙に謙虚な姿勢である。多国籍軍の問題、 欠陥だらけの年金法と出生率の後出しジャンケンなど、やっぱりあれはまずかった、という自覚があるのだろう。
 今回はしかし、民主党の勝利と捉えるべきではない。単に小泉内閣への批判票の受け皿になったのであって、 積極的に岡田民主党に任せたいという民意の反映であるとは思えない(岡田サン個人のキャラクターが受けたということはあるだろうが)。 二大政党制が好ましい、というムードに、多くの国民が飲まれてしまっただけのようにも見える。
 年金、自衛隊、憲法問題など、これからの各党の対応をひとつひとつ厳しくチェックしてゆこう。

 本日登場は、4ヶ月ほど前にネットでe-shopping wineから買ったF.Esmonin。
 安ワインばかり扱っている当日記では、どうしてもこういう"ちょっといいもの"を開ける機会には乏しい。それで ここまできたが、日曜くらいは、ということで、開けた。
 深いルビー色。いちごのような軽やかさがありながら、木の皮やイオウのような香りがある。
 若々しい酸。ヴェルヴェットのようなタンニン。熟した果実のような甘味。そのどれもが品が良く、 おとなしいのに存在感がある。
 入手価格\3,654(本体価格3,480円+消費税174円)。さすがに値段だけのことはある。というか、 値段以上の満足感。
 まだ若いからどうかなあ、と思ったけれど、若いからこその魅力を楽しめた。
 可愛らしくて、美しくて、妖艶さもある。私の好みです。
<評定:B>


2004年7月12日  BLANC 
COTES DU JURA "LES SARRES" 2002 / JEAN RIJCKAERT
コート・デュ・ジュラ "レ・サル" / ジャン・リケール
JURA地方、AC:COTES DU JURA

Rijckaert Cotes-du-Jura 02  真っ向勝負を続けて欲しい。

 ライブドアの堀江社長が、近鉄球団の買収後の経営案を発表した。
 試合をネットで中継するというのは、ネット会社として当然のアイディアであるが、 株主に優勝時のビール掛けの権利を与えるというのは面白い。
 どうせなら、チームの勝数に応じて株主の観戦チケット優先予約枠を拡大するとか、 年間シートを席ごとにネットオークションにかけるとか、斬新な案をたくさん出して欲しい。
 いずれにせよ、発想が奇抜で民衆の心をつかむのはうまかったのに、フタを開ければ、実は口先だけだったという、 どこかの政治家みたいなことは、やめて欲しい。
 バファローズ・ファンも、ブルーウエーブ・ファンも、そして、私のように他チームのファンも、 ライブドアの動向には注目している。そして、期待している。
 こういう攻めを続ければ続けるほど、ジイサン連中は嫌悪感を示すのだろうが、 それに屈してはいけない。味方につけるべきは、球団首脳陣ではなく、ファンなのだ。
 我々も、まだあきらめてはいない。

 今日のワインは、また私の推奨するリケール。
 先月も同じジュラを開けたが、V.V.だった。しかし値段は、今日のほうが高い。さて、こちらはどうだろう。
 色は淡いレモンイエローで、それほど濃さを連想させない。 香りは、オレンジ、カシューナッツ、バニラなどを感じる。色んな香りの競演。 リケールにしては派手ではないが、中身がぎっしり詰まっていそうな感じ。
 酸の尖りに若さを感じるが、適度なオイリーさが口中に残って、後を引く。 この余韻が、もう一口を誘う。
 阪神百貨店にて、\2,730(本体価格2,600円+消費税130円)で入手。 これが2,000円台前半ならばさすがと思うが、この値段だと、絶賛とまではいかない。
 味わいにまとまりがあるのはいいが、反面、冒険心が感じられない。 決して不満なわけではないが。
<評定:C+>


2004年7月16日  ROUGE 
CHATEAU LA TOUR FIGEAC 1997 / SAINT-EMILOION GRAND CRU
シャトー・ラ・トゥール・フィジャック / サンテミリオン・グラン・クリュ
BORDEAUX地方、ST-EMILION地区、AC:ST-EMILION GRAND CRU

Ch.la Tour Figeac 97  力の横暴に屈するな。本質を議論せよ。

 阪神タイガースの野崎球団社長が、広島カープの松田オーナーと会談し、 2リーグ制維持の方針で合意した。1リーグ制への性急な流れを止めようと、 巨人を除くセ4球団に呼びかけてゆくという。
 昨日TV(報道ステーション)を見ていたら、球界以外の人たちが、それぞれ1リーグ制に賛成、反対の立場から、 意見を述べていた。その中で、巨人ファンとして有名なタレント(1リーグ制支持)の発言を聞いて、 まさに典型的な愚かしい意見であると思った。
 発言の内容は、こんな感じである。
「言っちゃ悪いが、プロ野球界は、巨人の存在がないと成り立たない。それが厳然たる事実だ。 いくら実力がある選手でも、パ・リーグにいては有名になれない。でももし、巨人と対戦してTV中継されれば、 一気に有名になって、人気が出るだろう。だから、パにとって巨人と一緒になることはいいことだ」
 権力志向がそのまま表れた、バカな発言である。
 力で押し切ろうとする多数派が、好んで展開する"正論"である。 「わがままで言ってるんじゃない。客観的に見て、事実として、我々多数派がいないと成り立たないだろう。 だから中心にならざるを得ないんだ」と。
 その表層的な事実だけを捉える姿勢がバカだというのだ。薄汚いのだ。 もっと本質的な所を話し合わないと、全体の利益は向上しないというのに。
 もう一人、1リーグ制支持の経済評論家も、同じような発言をしていた。 「パの試合はがらがらで、商売として成り立っていない。これでリーグを維持しようというのは、 企業経営の観点から見て、根本的な間違いだ」と。
 この人も現象だけを見て、本質を突き止めようとしていない。確かにこれまで利益の上がるような努力を怠ってきたかもしれない。 しかし、縮小均衡策をとれば、ますますファンが離れ、もっと経営が立ちゆかなくなるという発想はないのだろうか。
 ドラフトに完全ウエーバー制を導入して、戦力の均衡を図るだけでも、大きく変わるだろうと思う。 そういう努力をすれば、ファンはついてくる。
 安易なリストラの敢行が経営の才覚だと勘違いしているバカオーナーの率いる会社など、 きっと消費者からそっぽを向かれる。

 本日のワインは、成城石井梅田店にて購入のハーフ。価格は\1,589(本体価格1,514円+消費税75円)。
 97ヴィンテージにしては、若い感じの色。縁はほぼピンク。土や枯草の落ち着いた香りとともに、 フルーツのような甘い香りもある。
 味のほうは香りの印象よりかなりシャープ。タンニンはきめ細かい。シルキーな飲み応えで、どんどんグラスが進む。 軽やかで可憐な余韻がある。
 フルボトル換算で3,000円以上だが、十分納得の内容。
 ハーフでこういうものをちょこっと飲めるというのは、とっても幸せ。
<評定:C+>


2004年7月17日  BLANC 
POUILLY-FUISSE "LES CHAILLOUX" 2002 / AUVIGUE
プイィ・フュィッセ "レ・シェイユー" / オーヴィグ
BOURGOGNE地方、MACONNAIS地区、AC:POUILLY-FUISSE

Auvigue Pouilly-Fuisse 02 「勝ち組」vs「負け組」論を超えて。

 UFJと三菱東京FGの統合話が進んでいる。
 救済合併などではない、と三菱東京側は言うが、体力の弱った者を強い者がすくい上げ、 規模拡大と基盤強化を図ろうとする動きであることは、誰の目にも明らかである。
 持続的成長という未来が描けなくなり、皆が揃って生き残ることはできないと判断しての統合。 プロ野球界の再編の動きもしかり。意味合いはまったく違うが、政界も二大政党制という、強い者のみが活躍する 時代になろうとしている。
 最近のはやり言葉に、「勝ち組」「負け組」というのがあるが、私は大嫌いである。 単純な二分法が好きな人が多いことには、うんざりする。
 負け組と言われたくなくて、多数派に無批判的に追随している人たちに申し上げる。 そうやって、大樹に寄っている時点で、あなたは負けなのだと。
 統合や大同団結は時代の流れ、などと分別ありげな物言いをするよりも、 人になんと言われようと、たった一人で立ち向かう人間でありたいと、私は強く思う。

ところで本筋からそれるが、三菱東京FGの中軸である東京三菱銀行の英名は、Mitsubishi-Tokyo Banking Corporation。 三井住友銀行の英名は、Sumitomo-Mitsui Banking Corporation。いずれもうまくバランスを取っている、というか、 力の強い方が日本名では後にきて、英名では前にきている。各言語で受ける印象をうまく使っていると言うべきか。

 本日のワインは、昨日に引き続き、成城石井梅田店にて購入したハーフボトル。価格は、\1,689(本体価格1,609円+消費税80円)。
 色は、少しくすんだ感じの麦わら。黄色いりんごのような、少しツンとした香り。 酸が立ち、スマートだが、ねっとり感もあって、飲み応えは上々。 押しは強くないのに、不思議に存在感がある。繊細さ、なめらかさ、適度なスケール感を併せ持つ。
 フルボトル換算で3,300円以上だが、まあこんなところだろうか。いや、もう少し何かインパクトが欲しい気もする。 別に悪いところはないんだけれど。
 エチケットには、VENDANGES MANUELLES(ヴァンダンジュ・マニュエル=手摘み)と書いてある。
<評定:C−>


2004年7月18日  ROUGE 
SAVIGNY-VERGELESSES PREMIER CRU 1998 / DOMAINE JEAN FERY ET FILS
サヴィニー・ヴェルジュレス プルミエ・クリュ / ジャン・フェリー・エ・フィス
BOURGOGNE地方、COTE DE BEAUNE地区、AC:SAVIGNY-VERGELESSES 1er CRU

Jean Fery Savigny-Vergelesses 1er 98  国同士の駆け引きなど、見たくない。

 拉致被害者、曽我ひとみさんの家族が日本に到着した。まずは素直に喜びたい。
 ジェンキンス氏は、北朝鮮に戻る意志はないような態度を取っており、インドネシアに付いてきた随行員も、 本人の決断を尊重するというような発言をしているが、これはシナリオ通りの展開なのだろう。
 北朝鮮としては、お荷物は早く手放したい。しかし、自分たちに何かアドバンテージが欲しい。そういう考えだろう。
 一方、訴追免除はできないという方針を崩さない米国。立場というものを重んじる国としては、当然のことだろう。 しかし、入院中は訴追しない、などと表明するなど、明らかに助け船も出している。
 結局のところ、各国の思惑の中で翻弄されている印象が拭えない。そんなに体面というものが大切なのか! と怒りたくなるが、とにかく、最も大切に守って欲しいのは、被害者家族の今後の生活である。
 日本で暮らすにしても、心ない差別などが待ち受けているかもしれない(そんな悲しい、情けないことは思いたくないが、 そういう現象が起こるのも、日本という国の特徴である)。一日も早く、一家に平穏が訪れるように祈りたい。

 本日のワインは、面白いAOC。こんな存在、私は知らなかった。SAVIGNY-LES-BEAUNEとPERNAND-VERGELESSESの間なのだろう。 しかも1級である。物珍しさだけで購入したと言ってもいい。
 色は明るいルビーで、軽そうな印象。香りは可憐ないちご+ゴム。ヴィンテージのわりに、若々しい。
 味わいは酸が中心だが、力はなく、悪くいうと水で薄めたような感じ。余韻も短い。 何の感動もないうち、ごくごく飲んで終わってしまいそう。
 入手価格\2,100(本体価格2,000円+消費税100円)。大阪・阪神百貨店にて。この値段で1級だから、そもそもまったく期待などしていないが、 その期待(?)に見事に応える力のなさ。
 この造り手、これまでMOREY-ST-DENISPERNAND-VERGELESSES 1er CRUを飲んでみたが、 いずれも力がなく、空振りな印象。中身よりも聞こえの良い名前(AOC)だけで売ろうとしているのか。 それともこんな味が良いと思って造っているのか。なんとも不思議である。
<評定:D>


2004年7月19日  BLANC 
LOTENGO TORRONTES 2003
ロテンゴ トロンテス
アルゼンチン、MENDOZA地区

Lotengo Torrontes 03  ムードに流されず、冷静に今後の政界を見守ろう。

 内閣支持率が不支持率を下回り、自民党支持率が民主党支持率を下回る。
 参院選後のTVや新聞の報道を見ていると、少し前までとは一変して、民主党を後押しする論調が多い。 なんだかなあ、と思う。
 世論は、こういうマスコミの論調に、いとも簡単に誘導される。
 いや、私もこれまでイヤと言うほど主張してきたとおり、軽はずみな嘘ばかり連発する首相に、 しかも自分の非を絶対に認めようとしない首相に、 国民の多くは愛想をつかし始めているのだ思う。選挙の結果は、その反映だった。だが、待てよ、と思う。
 自民党がダメだから、とりあえず民主党。そんな程度に考えてはいけない。政権交代を期待するなら、 新政権のあるべき姿というものを、国民一人一人が真剣に考えなくてはならない。
 私の従来からの持論として、小泉・竹中改革="弱い者の息の根を止めて強い者に牽引させるやり方"は大反対である。 弱い者を見殺しにする政治家に対しては、はっきりとNOと言いたい。
 そういう視点から、今後の政界を見守ってゆきたい。

ところで、さっきTVを見ていたら、タレントの愛川欽也氏が、次のようなことを言っていた。
「ものを発言する人間は、常に野党であれ。」
とても共感を覚えた。
私も、「主張する人間」として、大樹に寄ることだけは絶対にしたくない。
 さて、本題。
 いつも購入しているENOTECAのCHICE。12本で15,750円である。
 12種類提示されている中から何を何本選んでもいいのだが、私はいつも通り12種全部を1本ずつ注文。 但し、今月は12種のうち1種がワインではなく、チーズ(パルミジャーノ・レッジャーノ&ゴルゴンゾーラ・ドルチェ)だった。 つまり、ワインは11本である。今日は、その1本目。
 アルゼンチン特有の白ワイン用品種トロンテス。
 色は淡いゴールドといった感じで、美しい。バナナやライチなどの甘く華やかな香り。 少し接着剤のようなツンとした匂いも。
 酸も弱くないが、だらっとした甘味のほうが幅を利かせている。どうも締まりがない。
 単体での通常価格は、\2,415(本体価格2,300円+消費税115円)。
 私はいつも、最低ランクのE評価を付けることは気分的になるべく避けているのだが、 今日は思い切ってつけてしまおうか、と思った。 だが、ツンと筋が一本通っているところに好感が持てたので、辛うじてD評価にしておこうという結論に。
 値段を伏せて、これにいくら出す?と聞かれたら、私は1,000円と答える。
<評定:D>


2004年7月21日  ROUGE 
IL COLLE RUZZO MONTEPULCIANO D'ABRUZZO (D.O.C.) 2002 / FATTORIA LICIA
イル・コッレ・ルッツォ モンテプルチャーノ・ダブルッツォ / ファットリア・リチア
イタリア、ABRUZZO州

Il Colle Ruzzo Montepulciano 02  暑さ自慢。

 暑い日が続いている。
 千葉や山梨で40度を超え、東京都心でも39度以上とか。原因は、都会のヒートアイランド現象。
 東京での猛暑の様子が、全国版ニュースでも大きく取り上げられている。だが、我々大阪人から言わせてもらえば、まだまだ甘い (こんなしょーもないことで対抗心を燃やしても、それこそナンセンスなのだが。騒ぐなよ、と言いたいだけ)。
 当サイトにご訪問くださる皆さんのうち、かなりの比率で首都圏在住者が多いと思うので(時折頂くメールなどから類推すると、 関東近県の方が圧倒的に多いので)あえて言わせて頂く。
 真夏日(最高気温が30度を上回る日)の日数は、例年、東京ではせいぜい30とか40日だと思うが、 大阪では普通に70とか80日ある。7月ともなれば、35度を超えてもあまり驚かないし、 33度くらいだと、今日は暑くないねえ、という感じなのだ。

私の感覚的な話では客観性がないので、真夏日について検索してみた。 「気温データのページ」というサイトによれば、 昨年の真夏日日数は、東京38日、名古屋51日、大阪64日。 1988年から2003年までの16年間の平均では、東京48.6日、名古屋62.9日、大阪71.8日。 16年間における最高記録は、東京は1994年と2000年の66日、名古屋は1994年の80日、 大阪は1999年の88日ということである。どの数値を見ても、大阪の圧勝である (以上、勝手に引用させて頂きました)。
「暑くて眠れませんでした」「一晩中冷房をつけてました」なんて東京人の発言が報じられていたが、 我が家では既に1ヶ月ほど前から、毎晩冷房はほぼつけっぱなしである。 体に良くないと思って、タイマーを掛けて寝ることもあるが、冷房が切れると暑くて目が覚める。 それで、すぐさまスイッチを入れる。
 関西でも郊外に行けば涼しいとは思うが、我が家の夏は、いつもこんな感じだ。

 さて、暑い夏にもかかわらず、いつもどおりワインを。
 15,750円セットの2本目は、イタリア。夏でも軽くすいすい飲めそうな赤。
 予想以上に深いルビー色。基本的に甘酸っぱい香りだが、万年筆のインクやら、おはぎ(餡と米の混じったような)やらの 匂いも。
 キュッとした酸が可憐で、好印象。甘味も渋みも弱い。奥の深さを感じない、単調な味わいだが、 それが逆にいい感じ。
 単体での通常価格は\1,575(本体価格1,500円+消費税75円)。まさにそれで結構でございますという、ドンピシャな値段。
<評定:C>


2004年7月24日  ROUGE 
CHATEAU PETIT-FAURIE-DE-SOUTARD 1997 / SAINT-EMILION GRAND CRU
シャトー・プチ・フォーリー・ド・スータール / サンテミリオン・グラン・クリュ
BORDEAUX地方、ST-EMILION地区、AC:ST-EMILION GRAND CRU

Ch.Petit-Faurie-de-Soutard 97  球界の民主化のために。

 再三書いているプロ野球界の再編問題である。
「阪神さんの話は総じて賛成できない。」巨人の土井球団社長は、そう言った。予想どおりの反応である。
 セ・リーグ各球団を回った阪神・野崎球団社長に対し、他の4球団は基本的に2リーグ制維持を支持する旨表明した。 しかし、最後の砦が、巨人である。
 巨人・土井社長は、「反巨人同盟のようなものを作ってものごとを進めるやり方について、 球団としてたいへん強い不快感を持っている。」とも発言した。
 別に、巨人を蚊帳の外に置いて話を進めよう、などということではない。 結果として反巨人同盟みたいになってしまったその原因を、読売球団は胸に手を当ててよくよく考えて頂きたい。 球界を私物化したような横暴は、いつまでも許されるものではない。
 1リーグ制が否決されたら、有志連合で新リーグ結成などという渡辺オーナーの発言もある。 自分の思い通りにならないと、どんな汚い手も平気で使おうとする。そんなのは、ダダっ子と一緒だ。 しかも、カネも権力もあるダダっ子だから手に負えない。
 顧客(ファン)と従業員(選手)を無視し、経営者が自分たちの都合だけを優先するような企業(球団)は、 きっとつぶれる。

 今日のワインは、成城石井梅田店で、ラベル不良のサービス品として売られていたもの。 入手価格はハーフボトルで\945(本体価格900円+消費税45円)。
 色はやや暗めでどっしりした印象。焦げ臭と、土や枯草の香り。 口に含めばふわっと甘味が広がるものの酸も生きている。飾り気はないが、スマートできれい。
 本来の価格は1,300円程度(フルボトル換算で2,600円程度)。それを前提に考えても、 ほぼ値段に見合っている。
<評定:C>


2004年7月25日  BLANC 
CHABLIS PREMIER CRU MONTSMAINS 2001 / DOMAINE DE LA TOUR
シャブリ・プルミエ・クリュ モンマン / ドメーヌ・ド・ラ・トゥール
BOURGOGNE地方、CHABLIS地区、AC:CHABLIS 1er CRU

 小市民哀歌。

 集中豪雨にみまわれた福井県に、見舞金として2億円の当選宝くじが匿名で贈られた。 このすさんだ世の中にあって、心温まる話題である。
 で、こういうときは、「もし私だったら」と考えてしまう。
 もし私がその2億円の当選者だったとしたら、同じことができただろうか?
 答えは簡単。できるわけがない。
 ここで明言するが(別にこんなとこで明言する必要もないが)、 もし私が同じ立場だったら、寄付したとしても、せいぜい200万ってとこだろうか。
 そんなことを考えて、私は改めて、自分の小市民加減に辟易する。出すのがたった200万、ということに対してではない。
 なぜ、「びた一文も出さない!」と言い放てないのか、である。
 2億のうちの200万。つまり1%。これなら、痛くない。こういう姑息な態度こそ、最も意地汚いのである。
 宝くじに夢を託そう、などという趣味を持たない私である。なぜなら、どんなバクチよりも、 宝くじほどバカらしい賭け事はないから。なにしろ、期待収益を考えれば、 300円の宝くじを買った瞬間に、200円以上をドブに捨てているのと同じなのだから。
 それほど冷徹に、打算的に生きるのなら、寄付などしない!と言い放つ豪傑になりたい。 そうなれないから、小市民なんだなあ・・。

 今日の夕食は、日曜・庶民(=小市民)のプチ贅沢。私の好きな刺身のオンパレード。
 天然ものの鯛と平目。それに、本マグロ、イクラ。これに対抗するため、 期待の代打を起用した。決して長距離ヒッターではないが、シブい働きをしてくれそうな、 シャブリ1級。ENOTECA大阪店にて、\2,730(本体価格2,600円+消費税130円)で入手。
 ところが、グラスに注いで香りを嗅いだ瞬間に、大きな期待はずれだったことがわかる。 蒸れたような草の匂い。悪く言うと雑巾の匂い。 シャルドネらしいナッティーな感じもなくはないが、非常に不健全な香り。
 もう、味をみるまでもないって感じなのだが、一応味わってみると、やはり、かなりイッてる。 導入部はそれでもなんとかふくらみとミネラル分を感じ、そのあとの甘味、ふくよかさも 悪くないのに、後味がどうにもよろしくない。あ〜あ。
 満を持して送り込んだベテラン代打が、ボール球を打ち上げてキャッチャーフライ、みたいな。
 こういうときは、次のように考えるのが、陽気な小市民というものである。
「これが、グランクリュじゃなくて、よかった」
<評定不能>


2004年7月26日  BLANC 
MOSEL-SAAR-RUWER RIESLING (Q.b.A.) 2002 / VILLA FRANZ
モーゼル・ザール・ルーヴァー リースリング / ヴィラ・フランツ
ドイツ、MOSEL-SAAR-RUWER地方

 もういい加減くどいかな、この話題。

 プロ野球実行委員会が、7時間近くに及ぶ会議の末、実りのある結論が出ないまま終了した。 来期は1リーグなのか、2リーグのままなのか。
 会議後のインタビューを見たが、 「もし、パが4球団になれば、セ・リーグにお願いして一緒になりたい」 という従来どおりの主張を、ダイエーの球団社長などは、繰り返すばかりだった。 でも、「ウチは合併はしませんよ」と、なんとも人任せが甚だしい。
 今日の会議に関して、報道陣からマイクを向けられたナベツネ将軍様は、 「ムダなことを何時間やったって、意味ないよ」とのたまった。
 ムダなことだそうですよ! 12球団社長のみなさん。ほんとお疲れさま。あなたたちは、要らないそうです。

 本日登場は、12種15,750円セットの3本目。久々のドイツ。
 ふだん私はドイツをあまり飲まないので、当日記でも登場頻度は低いのだ。
 色は結構濃いめのイエローグリーン。香りは、甘酸っぱさ満載。グラスを回すと、オイルの香り。 キューピー人形のそばでzippoの火をつけた感じ、といえば、ワイン好きには想像してもらえるだろうか。
 グレープフルーツを口一杯にほおばったような甘酸っぱさが口中で炸裂。 強い酸とそれを支える甘味の二重奏。
 料理に合わせるというより、アペリティフとして口と胃をしゃっきりさせるのにちょうどいい。 もちろん、食後のフルーツにも合いそうだ。
 単体での通常価格は、\1,890(本体価格1,800円+消費税90円)。
 気軽に飲めて、品種の特徴も良く出ているから勉強にもなって、ほんわか幸せな気持ちにさせてくれるワイン。
<評定:C+>


2004年7月29日  ROUGE 
LOTENGO MALBEC 2003
ロテンゴ マルベック
アルゼンチン、MENDOZA

Lotengo Malbec 03  晒して嗤おう、ナベツネ語録。

 読売巨人軍の選手会までもが、球団合併問題に異議を唱える行動に出たことについて、 ナベツネ将軍様は、ご機嫌ナナメである。
「高橋(由伸)くんも若いな。オレも若い頃は共産党員だったが、あの年には卒業してたよ」だそうである。
 権力を振りかざす人間が、反抗する人間に対して決まって発するセリフだ。
 イラクでの人質事件が起こったとき、政府の対応を批判する被害者家族に対して、 「どうせ共産党員でしょ」という反応があった。多数派に反抗する人間は皆、アカ。 そういった短絡的かつバカな発言をする人間が後を絶たない。
 思想信条とか、属する組織で人を判断するようなことが最も愚かであると考える私にとっては、 そういうくだらない話に付き合うだけムダだという思いもあるのだが、今回のナベツネ発言には、 ちょっと黙っていられない。ここはぜひ、晒して嗤おうと思った。
 何かというとそうやってグループ分けを好む人間には、ある共通する性質がある。 それは、自分一人では何もできないヘッポコだということである。だから、組織を好み、多数派を好み、 それ以外を排除する。そういうやり方でしか、勝ちを狙えないのだ。
 吠えれば吠えるほど、単細胞ぶりが露呈する。それがナベツネ将軍様の現状である。

 12種15,750円セットの4本目は、以前に02ヴィンテージを飲んだことがあるロテンゴ。濃厚なイメージがあったが、 今度はどうだろうか。
 色は深く、やや青みが強い。杉の葉のような深緑の感じ+墨汁みたいなスカッとした匂い。
 口に含んで最初に感じるのは、粉っぽい舌触り。ふっくらと甘く、図太い味わい。
 単体での通常価格は、\2,415(本体価格2,300円+消費税115円)。決して不味くはないんだけど、 この値段を出す価値があるか、といえば、残念ながらそこまでの実力はない。
<評定:D>



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