2005年4月2日 BLANC
BOURGOGNE "LES SETILLES" 2001 / OLIVIER LEFLAIVE
ブルゴーニュ "レ・セティーユ" / オリヴィエ・ルフレーヴ
BOURGOGNE地方、AC:BOURGOGNE
新年度の1本目は、安ワイン者御用達、オリヴィエ・ルフレーヴのしかもACブル。
淡い麦わら色。レモンのひっそりした香り+草原のグリーンな感じ。
口に含むと収斂性のある酸が効いて、ミネラル分も豊か。言いかえれば、酸っぱ塩っぱい感じだ。
で、その奥にじんわり柑橘系の甘味がある。
切り込み方がシャブリのようだが、その後にじんわり感があるところがACブルか。
エレガントな仕上がりは、さすがの一言。
ネットでe-shopping wineから購入。
入手価格は\1,575(本体価格1,500円+消費税75円)。
とってもお買得な1本。まさに安ワイン者必飲の旨安ワインと言えよう。
<評定:A>
2005年4月4日 BLANC
POUILLY-FUME "LES ANGELOTS" 2003 / DOMAINE MASSON BLONDELET
プイィ・フュメ "レ・ザンジュロ" / マッソン・ブロンドレ
VAL DE LOIRE地方、CENTRE地区、AC:POUILLY-FUME
春は爽やかにソーヴィニヨンってことで、POUILLY-FUME。
青リンゴの甘酸っぱい香り+春の草原のようなハーブ香。実にこのAOCらしい。
酸のアタックがやわらかく、ほんのり甘味がやさしい。ミネラル分もじんわり心地よい。
マスカットのような余韻も爽やか。
入手価格\1,995(本体価格1,900円+消費税95円)。阪神百貨店にて。
多くを語る必要がないほど、わかりやすく、清々しいワイン。値段に対して不足なし。
<評定:B>
2005年4月6日 BLANC
ANAKENA VIOGNIER RESERVADO 2003
アナケナ ヴィオニエ レゼルヴァード
チリ、DO:RAPEL VALLEY
先月購入したチリのスーパー・コストパフォーマンス・ワイン、アナケナのヴィオニエ。
色は、グリーンがかって涼しげなイエロー。
いかにもヴィオニエな、マーガレットみたいな可憐な花の香りと、ライチ、バニラの甘いニュアンス。とてもヴォリューム感がある。
口に含むと華やかな甘さが広がるが、それを抑え込むかのように柑橘系の豊かな酸がバランスを取る。
そして、そのクリスピーな味わいが、長い余韻を作る。
可憐で、はかなげでありながら、芯の強さを見せてくれるトータルバランスのとても優れたワイン。
ネットでe-shopping wineから購入。
入手価格は\980(本体価格934円+消費税46円)。
え?1,000円未満?うそでしょ?
ヴィオニエってとっても難しい品種。たとえコンドリューでも、ピンからキリまである。
持ち味である華やかさに過度に傾けば、大味になってしまう。フラワリーでありながら、
ここまで酸のテンションを保っているとは、すごいの一言。
3,000円って言われたって、まったく損だとは思いません。ああ、ありがたや、ありがたや。
両手を合わせながら飲みたい。
<評定:AA+>
2005年4月7日 ROUGE
BOURGOGNE "RENOMMEE" 1995 / REMOISSENET PERE & FILS
ブルゴーニュ "ルノメ" / ルモワスネ・ペール・エ・フィス
BORGOGNE地方、AC:BOURGOGNE
先日、白を取り上げているルモワスネのACブル。今度はピノ(赤)。
暗めのルビー色。エッジはややオレンジ。
香りは可憐な赤い果実+イオウ。タンニンはなめらかで、舌の上を滑るよう。
イチゴやラズベリーのようなチャーミングな酸。もちろんパワーはないが、ACブルゴーニュとしてはこの繊細さだけで十分だろう。
ただ、もう一つ何かひねりが欲しい感じもする。あまりにも素直なので。
ネットでe-shopping wineから\2,480(本体価格2,362円+消費税118円)で購入。
2,000円ジャストくらいなら、何も文句はないんだけれど。
<評定:C−>
2005年4月10日 BLANC
BOURGOGNE 2002 / JOSEPH DROUHIN
ブルゴーニュ / ジョセフ・ドルーアン
BORGOGNE地方、AC:BOURGOGNE
ボトルによるコンディションの違いを目の当たりにした1本。
淡いイエローグリーン。レモン+ハーブ香。そのグリーンな香りが少し湿っているかな?という印象。なぜか鰹節みたいな香りも感じる。
口に含むと酸のアタックが強く、甘味もあるが、どうも薄っぺらい感は否めない。後味にジメッとした感じも。
入手価格\1,995(本体価格1,900円+消費税95円)。阪神百貨店にて。
店頭で試飲した時は、もっとふくよかで、のびやかで、フレッシュ感もあり、きれいな後味だった。
この値段にしてはエレガントなワインだと思い、納得して購入。
なのに、家で開けてみたら、試飲した味とはだいぶ違う。飲めないというほどではないし、
もし試飲してなかったら、こんなもんだろうと思っていたかもしれない。
やや劣化したボトルとは、こんな感じなのだと思い知らされた一本。
昨年からこういった白が多いので、評価に非常に苦慮している。販売店に、「替えて」と言えるレベルではないが、
完全なる健康体とも言えない。こういう場合、評価すべきか、せざるべきか。でも、これで評価できないと言ってしまったら、
最近評価できない白が多すぎる。
だから、このコンディションと入手価格を前提に、下記評定。残念だけどね。
<評定:D>
2005年4月14日 BLANC
MACON-BISSY "LES CRAYS VERS VAUX" VIEILLES VIGNES 2003 / JEAN RIJCKAERT
マコン・ビジィ "レ・クレイ・ヴェール・ヴォー" ヴィエイユ・ヴィーニュ / ジャン・リケール
BORGOGNE地方、MACONNAIS地区、AC:MACON-BISSY
いつも期待を裏切らないリケール。もうすっかり当日記の定番。私のお気に入りになっている。
だからe-shopping wineさんから、リケール03年入荷!と
メールを頂いたとき、速攻で5本(5種)購入した。その1本目。
色はちょっとくすんだ麦わら。香りをかいだ瞬間、「あれっ?意外にインパクトがないな」と思う。
おとなしいグレープフルーツ香が中心。あまり立ち上らない。
味は、酸がかなり利いていて、ボリューム感はそこそこ。適度な苦味が心地いい。
もちろん、この造り手に特有の妖艶さもかいま見えるが、これまで他のアペラシオンで感じた「魔性」は鳴りを潜めている。
期待が大きかったからか、少々肩すかしを食った感じがしないでもない。もっとドロドロ系を予想していたのに、
意外にもあっさり系だった。でも、酸の使い方、全体のバランスの取り方が絶妙であるのは、さすがの一言。
入手価格は\2,300(本体価格2,191円+消費税109円)。
まあ、相変わらずの高C/Pであることに変わりはない。
<評定:B>
2005年4月16日 ROUGE
CHATEAU BRANAIRE (DULUC-DUCRU) (GRAND CRU CLASSE) 1997 / SAINT-JULIEN
シャトー・ブラネール(デュリュック・デュクリュ) / サン・ジュリアン(メドック地区特級・第4級)
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、ST-JULIEN村、AC:ST-JULIEN
ここ1ヶ月くらい時事ネタを書いていない。
もうやる気がなくなったというわけではないし、どこかから圧力がかかったなんてこともない。
単に時間が取れないだけのことだ。だが、昨今の世情を見ていて、ひとこと言っておきたくなった。
国と国との間に、憎悪の連鎖が起こるのは、明らかに「愛国心」が元凶である。
中国の反日教育にももちろん重大な原因があるが、それに対抗するように、日本の議員たちも、憲法改正問題で
「国を愛する気持ち」なんてことを、ここぞとばかりに強調しているが、アホなこと言うな、と私は思う。
自国を大切にするために、自分たちの主張を自分たちの論理で強弁する。すると、当然軋轢が生ずる。
そこで、国を危機をから守るために、軍備が必要だ。というふうに必ず話は進む。
そんなことをして、本当に紛争が回避でき、平和が維持されるなんてことを、多くの議員が真剣に考えているとしたら、
能ナシとしか言いようがない。
こんな、腕っ節だけに頼る「へなちょこ男」連中に政治をやらせておいたら、暴力でしか物事を解決できない戦乱の世になる。
しかもこういう連中は、どうしようもなく臆病なくせに、力を誇示していい気になってる。私は、同じ男として、こういう男どもが大嫌いだ。
「日本も核武装すべき」なんてことを堂々と主張していた議員もいたが、そういう発言が一部で支持されてしまうような昨今の状況は、
明らかに異常だ。この上なく危険だ。
この流れを絶対に変えないと、孫子(まごこ)の代が、いや貴方自身が泣くことになる。そういう身近な問題として考えなくてはならない。
憎悪の連鎖を断ち切るには、まず自ら進んで敵対的な姿勢を取り下げること。見にくいだけの自己愛を捨て去ること。
過去の歴史を、自分たちの「気分がいい」方向にだけ解釈するようなバカな行為を「誇り」などと言い募る愚行をやめること。
そういう叡智が、まだこの国に残っていることを祈る。
さて、本題。
格付は高くないが、個人的にはとても気に入っているブラネール・デュクリュ。97ヴィンテージはどうだろうということで、ハーフボトルを。
濃い紫色。鉛筆の削りカスに強いアルコール臭を付加した感じ。樽香ももちろんあるが、シャープ。
グラスを回すと、樽のバニラっぽさが強くなるが、すぐに減衰し、おとなしい焦げ臭が残る。
口に含むと適度に甘味が広がるが、酸も結構ある。タンニンも結構ひっかかる。
このワイン、もっといいヴィンテージだと、檜風呂の感じがあるのだが、これは、厩(うまや)っぽいかな。
成城石井阪急三番街店にて、入手価格\2,289(本体価格2,180円+消費税109円)。フルボトル換算で、約4,500円だ。
まあ、文句はないけど、ちょっとスケール感に乏しいかなと思う。
<評定:C−>
2005年4月18日 ROUGE
BOURGOGNE 2002 / JOSEPH DROUHIN
ブルゴーニュ / ジョセフ・ドルーアン
BORGOGNE地方、AC:BOURGOGNE
先日、白を取り上げたドルーアンのACブル。今度は赤。
色は淡く透明感のあるルビー。ツンと立ち上る甘酸っぱいイチゴやラズベリーの香り。
そのピチピチ感が、そのまま味になっている。舌触りが繊細で、タンニンはきめ細かいが、酸は遠慮なくストレート。
もちろん奥行き感はないが、このクラスだからそれは承知の上。可憐で、曇りがなく、
カジュアルなピノはこうあるべきという見本のようなワイン。
入手価格\1,995(本体価格1,900円+消費税95円)。阪神百貨店にて。
白は少し残念な結果だったけれど、こちらは試飲したときと同じ味だった。よかった。
<評定:C>
2005年4月20日 BLANC
VIRE-CLESSE "L'EPINET" 2003 / JEAN RIJCKAERT
ヴィレ・クレッセ "レピネ" / ジャン・リケール
BOURGOGNE地方、MACONNAIS地区、AC:VIRE-CLESSE
まとめて5本買ったリケールの03ヴィンテージのうちの2本目は、ヴィレ・クレッセ。
思えば私が一番最初にこの造り手を飲んで、衝撃を受けたのは、このAOCだった。
色は淡いレモンイエロー。オレンジ、白い花、ベビーパウダーなどの香り。
酸は丸く、適度なミネラル分。やや水っぽい感じもする。後には軽やかな苦味が残る。
このワインに以前感じたほどの妖艶さを感じない。
先日のマコン・ビジィもそうだったが、リケールの03ヴィンテージはこういうスタイルなのかもしれない。
一生懸命厚みを出そうとする姿勢は見て取れるのだが。
e-shopping wineから\2,180(本体価格2,077円+消費税103円)にて購入。
<評定:C>
2005年4月22日 ROUGE
SARGET DE GRUAUD-LAROSE 1997 / SAINT-JULIEN
サルジェ・ド・グリュオー・ラローズ / サン・ジュリアン
BORDEAUX地方、HAUT-MEDOC地区、AC:ST-JULIEN
スーパー成城石井で大量に並んでいるボルドー有名どころの97ヴィンテージのハーフボトル。
その中から、今日は、Ch.GRUAUD-LAROSEのセカンド・ラベルを。
暗紅色。エッジにややオレンジ色が入って、熟成し始めの感じ。
カシスと墨汁と万年筆のインクを混ぜて、乾いた土(あるいはトリュフ)を加えたような香り。
味は、甘みを感じるほどふくよかだが、酸も生きていて、バランスがよい。タンニン分は適度にこなれていて、
柔らかみとパワーのバランスも良好。
入手価格は\1,879(本体価格1,790円+消費税89円)。ハーフなので、フルボトル換算すると3,800円程度。
一般庶民にとって、日常飲みワインと言える価格帯を超えているが、払った金額に十分見合う内容だ。
さすが、ファーストが素晴らしいものは、セカンドも素晴らしい。そう思わせてくれた1本。
<評定:C>
2005年4月26日 BLANC
SAINT-VERAN "EN AVONNE" VIEILLES VIGNES 2003 / JEAN RIJCKAERT
サン・ヴェラン "アナボンヌ" ヴィエイユ・ヴィーニュ / ジャン・リケール
BOURGOGNE地方、MACONNAIS地区、AC:ST-VERAN
まとめて5本買ったリケールの03ヴィンテージのうちの3本目は、サン・ヴェランV.V。
色はレモンイエロー。
ヘーゼルナッツの香ばしさが際立ち、その下に梨やはっさくの香り。口に含むと、今度はカスタードやヨーグルトのような
たっぷり感が強い。後味にはムスクの感じも。
妖艶で、酸のテンションもそこそこ。このジューシー感は、リケールらしい。
ネットでe-shopping wineから
\2,300(本体価格2,191円+消費税109円)で入手。
<評定:B>
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