利酒日記 kikizakenikki

2007年3月


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2007年3月1日 ROUGE 
CHATEAU CANTEMERLE (GRAND CRU CLASSE) / HAUT-MEDOC
シャトー・カントメルル (グラン・クリュ・クラッセ / 第5級)/ オー・メドック
VINTAGE: 2003
Ch. Cantemerle 03 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: HAUT-MEDOC
オー・メドック
生産者: CH. CANTEMERLE 輸入者: (株)成城石井
review
 Wine Shop ENOTECAでみつけたボルドーのハーフボトル。一応、格付け物だ。

 色はやや深いガーネットで、足は長い。 香りは桧+動物臭。こっくりと深く、官能的な香りだ。
 甘くホットな導入部だが、中域はややスリムな印象。酸は弱く、ぼけている。 タンニンがやや粉っぽく感じられる。果実味は豊かなほう。 アフターにもジューシーな余韻あり。

 元々非力なグラン・クリュだが、03ヴィンテージなので、 ちょっと白粉(おしろい)が強いようにも思える。 だが、普段飲むワインとしては、十分にゴージャス感もあり、重宝な1本。
評定: B 価格 ハーフ1,995円(フルボトル換算3,990円) 購入店: エノテカ大阪店(大阪市北区)
2007年3月2日 BLANC 
DELICA 白 / SUNTORY
デリカ 白 / サントリー
VINTAGE: N.V.
Suntory Delica Blanc FRANCE
フランス
地方:
 
地区:
 
VIN DE TABLE DE FRANCE
ヴァン・ド・ターブル
生産者: CASTEL FRERES 輸入者: (株)サントリー
review
 さて今日は、当サイトが2004年6月6日から続けてきた連続無欠勤更新記録が、1000日に到達した記念すべき日。
 この佳き日にどんなスペシャルなwineを飲もうかと思案を巡らせた。あれにしようか、これにしようか。
 そういえば、あの「世界最高峰貴腐ワイン」が、なぜか我が家の小さなセラーに眠っている。 思わず一度は手に掛けたが、思いとどまった。
 どんなに良いwineを飲もうが、それは自己満足に過ぎない。もっと良いものを飲んでいる方は世間にたくさんいる。 それに、件のwineは99ヴィンテージ。ゆうに50年はもつと言われるそのwineを今飲むことは、 喩えて言えば、小学生の息子に対して「今日はオレの誕生日だから、祝いにフルマラソンを走ってこい」 と命令するようなもの。っていう説明は解りづらいか。

 私の原点は、やはり安ワインである。ならば、ということで、これを選んだ。494円である。

 色はわりとしっかりめのイエロー。香りはオレンジのような甘めの柑橘香に、 なぜか石油香も混じる。
 鋭い酸のアタック。コクはなくスカスカだが、リースリングみたいな石油やジッポオイルの風味があり、 不思議と高価な感じがする。後味はスッキリ。

 今夜は、鰆(さわら)のホイル包み焼きレモンバター風味、黒ごま&ゴボウサラダ、 とうふとわかめの味噌汁という夕食に合わせた。結構ぴったりだった。
 フランス産のテーブルワインだが、この値段でこの内容なら、何も文句はない。 いちおうワインの味はする。
 ところで、こんな外し方って、当サイトの常連来訪者の皆さんならば、お見通しだったかな。
評定: C 価格 494円(本体価格471円+消費税23円) 購入店: Ciel江坂店(大阪府吹田市)
2007年3月3日 BLANC 
DOMAINE DES AIRES HAUTES CHARDONNAY / VIN DE PAYS D'OC
ドメーヌ・デ・ゼール・オート シャルドネ / ヴァン・ド・ペイ・ドック
VINTAGE: 2002
Aires Hautes Chardonnay 02 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VdP: OC
オック
生産者: GILLES CHABBERT 輸入者: 片岡物産(株)
review
 昨日は日本のメーカーの激安もの(生産はフランス)だったが、 今日はヴァン・ド・ペイ。

 色はしっかりしたイエロー。香りはやや閉じ気味だが、 蜜の多いリンゴのような感じ。柑橘香は弱い。
 味は甘味が強く、やや苦味も伴う。酸はぼやけている。 細身ではないが、力強さもない。

 なんとなくごくごく飲むのにはいいが、もうちょっと安くてもいいような。
評定: D 価格 1,540円(本体価格1,467円+消費税73円) 購入店: Ciel江坂店(大阪府吹田市)
2007年3月5日 CIDRE
CIDRE SWEET / NIKKA
シードル スイート / ニッカ
VINTAGE: N.V.
NIKKA CIDRE SWEET JAPAN
日本
地方:
 
地区:
 
AOC:
 
生産者: ニッカウヰスキー(株) 輸入者:
review
 当サイトでは慣例的にwine扱いしているニッカシードルだが、3月6日にリニューアル。 といっても、ラベルの変更だけらしい。 それだけこの商品は、既に完成度が高いということ。 もうおなじみの味だけれども、こんな機会でもなければ、日常的にあまり飲むことがないので、 久しぶりに買ってみた。

 色はごく淡く、清酒程度。 りんごの生臭い感じのナチュラルな香り。
 爽やかな酸と、ほのかな甘さ。さすがりんご100%だ。  アルコール分3%。原材料:リンゴ、リンゴ酸、酸化防止剤(亜硫酸塩)。

 食前酒にもふさわしい、軽やかさ。
評定: B 価格 195円(本体価格186円+消費税9円) 購入店: ダイエー
2007年3月7日 ROUGE 
SANTENAY-MALADIERE 1er CRU / PRIEUR-BRUNET
サントネイ・マラディエール プルミエ・クリュ / プリュール・ブリュネ
VINTAGE: 2001
Preiur-Brunet Santenay-Maladiere 01 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: COTE DE BEAUNE
コート・ド・ボーヌ
AOC: SANTENAY 1er CRU
サントネイ・プルミエ・クリュ
生産者: DOM. PRIEUR-BRUNET 輸入者: (株)成城石井
review
 今日はめずらしくブルゴーニュの1級格付けものを。

 淡いガーネット色。クランベリーやラズベリーのような赤い果実の香り。 黒コショウのようなスパイシーな感じも混じる。
 口に含むと、ふわっとした甘さがあるが、 飲み込むときには酸がキュッと口中を締める。タンニンはシルクのようになめらか。 飲み込んだ後、酸味はスーッと消えるが、果実の余韻が残る。

 確かになかなかの実力。この値段を出す価値はある。
評定: C 価格 3,790円(本体価格3,610円+消費税180円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2007年3月10日 ROUGE 
CHATEAU MERCIAN J-FINE MERLOT & MUSCAT BAILEY A / MERCIAN
シャトー・メルシャン ジェイ・フィーヌ メルロー&マスカットベリーA / メルシャン勝沼ワイナリー
VINTAGE: 1999
Ch.Mercian J-Fine Rouge 99 JAPAN
日本
地方: 山梨県
山梨県
地区: 東山梨郡勝沼町
東山梨郡勝沼町(現・甲州市)
AOC:
 
生産者: メルシャン(株) 輸入者:
review
 以前に飲んで感動したシャトー・メルシャンJフィーヌの赤。 近所のDSで99ヴィンテージを置いてあったので思わず購入した。

 色は極めて淡いガーネットで、やや褐色に傾いている。 メルローによくある煮た黒豆みたいな香りや、カシスの香りがある。
 味にコクや重みはないが、その分、酸がきれい。 タンニンはシルクのように繊細。
 後味には干しぶどうのニュアンスもあり、熟成感がある。
 裏ラベルの説明によると、メルローは甲州ではなく信州産らしいのだが (長野県産メルロー+山梨県産マスカット・ベリーA)、 さすがに日本のワインらしいきめの細かさがある。

 ところで、恥ずかしい話だが、マスカットベリーAの綴りがmuscat bailey Aだというのは知らなかった。 ベリーはberryじゃなかったんだね。
評定: A 価格 1,440円(本体価格1,372円+消費税68円) 購入店: Ciel江坂店(大阪府吹田市)
2007年3月12日 BLANC 
TRIENNES LES AURELIENS BLANC / VIN DE PAYS DU VAR
トリエンヌ レ・ゾーレリアン・ブラン / ヴァン・ド・ペイ・デュ・ヴァール
VINTAGE: 2005
Triennes Les Aureliens Blanc 05 FRANCE
フランス
地方: PROVENCE
プロヴァンス
地区:
 
VdP: VAR
ヴァール
生産者: DOM. DE TRIENNES 輸入者: (株)ラック・コーポレーション
review
 まさかディスカウント店で出会うとは思っていなかったのだが、 3年ほど前に初めて飲んで、なかなかの好印象だったトリエンヌを偶然みつけた。 このLES AURELIENS白は飲んだことがないので、早速ゲットした。

 外観はごくごく淡い黄金色。 蜜の多いりんご、白い花、カリンなどのほか、紅茶あるいはチャイのような香りがある。
 オレンジ的なやや丸みを帯びた酸が支配的であるものの、 華やかな甘味を持ち、尖りがなく中域の充実した味。ややこってりめだが、 最後は酸が締めてくれる。

 裏ラベルには確かに'CHARDONNAY'と書かれているのだが、 これ、ほんとにシャルドネだろうか??
 どこをどうひっくり返しても、ヴィオニエのような気が私にはするのだが。
 インポーターはラックさんだし、嘘はないとは思うのだけれど。 と、思いつつ念のためググってみたら、どうやらシャルドネ+ヴィオニエのようだ。 それなら、納得。
 この華やかかつ適度に引き締まった味わいは、まさにここでしか味わえないといった感じだ。
評定: A 価格 1,280円(本体価格1,219円+消費税61円) 購入店: 酒の楽市 南吹田店(大阪府吹田市)
2007年3月15日 ROUGE 
MONTES ALPHA CABERNET SAUVIGNON / MONTES S.A.
モンテス・アルファ カベルネ・ソーヴィニヨン / モンテス
VINTAGE: 1998
Triennes Les Aureliens Blanc 05 CHILE
チリ
地方: RAPEL VALLEY
ラペル・ヴァレー
地区: COLCHAGUA VALLEY
コルチャグア・ヴァレー
DO: SANTA CRUZ
サンタ・クルーズ
生産者: MONTES S.A. 輸入者: エノテカ(株)
review
 当日記では本当によく登場するモンテス・アルファ。 今回はカベルネの98ヴィンテージだ。

 色はごく深いガーネット。 甘苦い薬草あるいは漢方薬みたいな香りと、樽のバニラの甘いニュアンスが良いバランス。 墨汁、黒果実、黒コショウの香りも。
 味は酸がかなりしっかりと感じられ、ボリューム感もある。 タンニンはなめらかで、丸っこい味わい。余韻も長く、適度にスパイシーさも残る。

 やっぱり安心して飲むことができる。ヘタなボルドーよりよほどいい。
評定: B 価格 3,675円(本体価格3,500円+消費税175円) 購入店: エノテカ大阪店(大阪市北区)
2007年3月20日 ROUGE 
GRAN FAMILIA CABERNET SAUVIGNON / DE MARTINO
グラン・ファミリア カベルネ・ソーヴィニヨン / デ・マルティノ
VINTAGE: 2003
De Martino Cabernet 03 CHILE
チリ
地方: MAIPO VALLEY
マイポ・ヴァレー
地区:
 
DO: MAIPO VALLEY
マイポ・ヴァレー
生産者: DE MARTINO 輸入者: (株)成城石井
review
 成城石井店頭でかなり気合いの入った売り方がされていた、チリのプレミアムワイン。 それならば、ということで、購入してみた。

 まず色はかなり濃く、黒と言っても良いくらい。香りは、カシス、土などの落ち着いた感じのほか、 チョコレートの甘いニュアンス、ハッカ、墨汁の感じもある。かなりパワフル。
 味わいもビターチョコにバニラや杉の感じがプラスされている。タンニンは極めて強く、 口中にまとわりつく。まだまだ若すぎるのか、乱暴さが収まらない。

 確かにスケールの大きなワインで、チリカベらしく、なかなかのもの。 だが、チリにこれだけの値段を出す以上、もう一つ何かが欲しい。
 このパワフルさに、エレガントさが加わってくれたら言うことはないのだが。 ちょっとだけ期待外れだった。
評定: D 価格 3,549円(本体価格3,380円+消費税169円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2007年3月24日 ROUGE 
CASILLERO DEL DIABLO CABERNET SAUVIGNON / CONCHA Y TORO
カッシェロ・デル・ディアブロ カベルネ・ソーヴィニヨン / コンチャ・イ・トロ
VINTAGE: 2005
Casillero del Diablo Cabernet Sauvignon 05 CHILE
チリ
地方: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区:
 
DO: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
生産者: CONCHA Y TORO 輸入者: メルシャン(株)
review
 なんとチリカベの3連チャン。
 チリワインブームの頃には、ちょっと上質なチリワインとして人気を博していたカッシェロ・デル・ディアブロ。 私もこれまでよく飲んでいる。
 昔は1,700円くらいしていた記憶があるが、最近は1,000円くらいで入手できるようになっている。 2005年ヴィンテージが売られていたので、買ってみた。

 色はやや赤みの強い深いガーネット。 香りは黒果実、甘苦系スパイス、土、チョコレートなどが感じられ、芳醇。
 漢方薬的な滋味と、ハッカのようなスッとした味わい。 線は細く、甘味は弱い。廉価版チリカベには珍しいエレガントさがある。 タンニンはシルキーで、なめらかそのもの。

 裏読みすれば、気候が良くなく、成育が今ひとつだったのだろうか。 でも、パワー不足でありながら、きれいにまとめている技術力は、さすがと思う。
 並の1,000円ワインではない。あっぱれ。
評定: AA 価格 1,090円(本体価格1,039円+消費税51円) 購入店: Ciel江坂店(大阪府吹田市)
2007年3月30日 BLANC 
DOMAINE DE BELLEVUE VIOGNIER / VIN DE PAYS DES COTES DE THONGUE
ドメーヌ・ド・ベルヴュ ヴィオニエ / ヴァン・ド・ペイ・デ・コート・ド・トング
VINTAGE: N.V.
Dom. de Bellevue Viognier FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VdP: COTES DE THONGUE
コート・ド・トング
生産者: DOM.DE BELLEVUE 輸入者: 片岡物産(株)
review
 今日は、VdPのヴィオニエを飲む。

 色はしっかりめのイエローグリーン。白い花やクリーム、桃のような華やかな香り。
 口に含んだ最初、トロピカルな甘さが広がるが、酸が引き締まっていて、冗長な味わいではない。 このクラスのヴィオニエは、とかくぼやけた味わいのものが多いのだが、 これは実に均整が取れていて、適度な妖艶さも併せ持っている。この値段でこの内容はすばらしい。

 ところでこれ、エチケット(ラベル)にも、ボトルにも、裏ラベルにも、 コルクにも、キャップシールにも、どこにもヴィンテージ表記がないので、ノン・ヴィンテージということなのだろう。
評定: A 価格 1,380円(本体価格1,315円+消費税65円) 購入店: Ciel江坂店(大阪府吹田市)

本日までで・・・今月合計11本/今年合計35本/当日記累計989本



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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