利酒日記 kikizakenikki

2009年12月


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2009年12月1日 BLANC
MÂCON-VILLAGES / LOUIS CHEVALLIER
マコン・ヴィラージュ / ルイ・シュヴァリエ
VINTAGE: 2007
Louis Chevallier Macon Villages 07 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: MACONNAIS
マコネー
AOC: MACON-VILLAGES
マコン・ヴィラージュ
生産者: LOUIS CHEVALLIER 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 10月にACブルゴーニュを飲んで感心した造り手の今度はマコンを入手。同じく非常にお手頃価格である。

 グラスに注いだ色は、淡いレモン色。
 レモン的な柑橘香に、オイルの香りがやや混じる。華やかさには欠ける。
 口当たりは鋭角的な酸が強いが、適度なオイリーさもある。ミネラル感も豊富で、 なんというか滋味深い。
 マコンというよりは、シャブリに近いような味わいで面白い。 骨格が細いところは、この値段だから仕方ないと思う。

 今回もやっぱり期待に応えてくれた。日常酒として、申し分なし。
評定: A 価格 980円(本体価格934円+消費税46円) 購入店: 酒の楽市南吹田店(大阪府吹田市)
2009年12月5日 ROUGE
L'HERITAGE DE CHASSE-SPLEEN / HAUT-MÉDOC
レリタージュ・ド・シャス・スプリーン / オー・メドック
VINTAGE: 2006
L'Heritage de Chasse-Spleen 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: HAUT-MEDOC
オー・メドック
生産者:CH. CHASSE-SPLEEN 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 大阪に本拠を置くスピードという酒DSで購入。同社は、 100円ショップのダイソーと共同で、ダイソー&スピードという形態で出店していることが多い。 昨年、経営に行き詰まり、仙台に本拠を置く酒類輸入販売のやまや(イオングループ)の子会社となった。 そのため、置かれているワインの多くは、やまやとイオンが共同出資で設立した コルドンヴェールが輸入したものである。

 メドックのスーパー・ブルジョワ Ch.シャス・スプリーンのセカンドワインが このレリタージュだが、実は当サイトでは同じ06VTを既に飲んでいる。 しかも、たった4ヶ月ほど前に、 やまやで購入したものだ。今回、気づかずにまた買ってしまったというわけ。

 色は赤みが強く、縁はピンク色。まだ若そう。足が長く、粘着性は高い。
 香りは黒果実や土。落ち着いているが、あまり重みは感じない。
 口当たりはタンニンは柔らかで、線が細い。甘味は弱く、さらっとしている。 ハッキリ言ってパワー不足で、余韻も短い。

 前回飲んだときの私自身のコメントとほとんど変わりない。いや、ちょっと悪くなっている。 まあ、この値段だから、仕方ないか。
評定: C- 価格 1,980円(本体価格1,886円+消費税94円) 購入店: スピード(ディスカウントショップ)
2009年12月7日 ROUGE
CHÂTEAU DUHART-MILON ROTHSCHILD [GRAND CRU CLASSÉ] / PAUILLAC
シャトー・デュアール・ミロン・ロートシルト [グラン・クリュ・クラッセ(メドック地区特級第4級)] / ポイヤック
VINTAGE: 2004
Ch.Duhart-Milon 04 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: PAUILLAC
ポイヤック
生産者:CH. DUHART-MILON
#DOMAINE BARON DE ROTHSCHILD(LAFITE)
輸入者: エノテカ(株)
review
 先日、2000日連続更新を達成した日に飲んだカロン・セギュール06と 一緒に購入したもの。こちらもハーフ。

 色は黒と言ってもいいくらいに深いが、青みも強い。縁までほぼ均一な色で、 まだ熟成は進んでいないようだ。
 たばこのような焦げ臭。乾いた土や煎じ薬の香りがあり、果実香はほとんど感じない。 重々しい印象。
 酸のアタックがシャープで、やはりまだ若い感じ。 干しぶどうや醤油のニュアンス。タンニンがかなり口中に引っかかる。 深みやコクは今ひとつ。
 熟成したらもっと重みが出てくるのだろうか? いや、おそらく、 それほどパワーはないワインだろう。
 干しぶどう的な酸の余韻。最後までシャープ。

 泣く子も黙る1級のラフィットに比べると、文字通り桁違いに安いワインだが、 中身もそれ相応。中途半端な値段に中途半端なクオリティと評されることもあるが、 手軽に味わえる"グラン・ヴァン風味"と考えれば、悪くない。
 ただし、04VTはやっぱりパワー不足だった。価格は適正。
評定: C+ 価格 ハーフ2,625円(フルボトル換算5,250円) 購入店: エノテカ大阪店(大阪市北区)
2009年12月13日 ROUGE
CHÂTEAU HAUT-BAGES AVEROUS / PAUILLAC
シャトー・オー・バージュ・アヴルー / ポイヤック
VINTAGE: 2006
Ch.Haut-Bages Averous 06 FRANCE
フランス
地方: BORDEAUX
ボルドー
地区: HAUT-MEDOC
オー・メドック
AOC: PAUILLAC
ポイヤック
生産者: CH. LYNCH-BAGES 輸入者: (株)成城石井
review
 引き続き、ちょっと良いワインのハーフボトル。
 メドック5級格付 Ch.ランシュ・バージュのセカンドである。

 深いガーネット色だが、縁はピンク色。 香りは黒果実、黒豆、梅。落ち着いている。
 味は酸のアタックが鋭い。柑橘的(オレンジのよう)。 タンニンに力があり、ざらざらした印象。但し、味わいに丸みもあって飲み応えあり。 漢方薬(薬草)の余韻が長い。

 決して安いものではないが、この内容ならば納得。いや、すばらしい。

 ハーフってのはフルボトルに比べて割高だから、買うときに一瞬、ためらってしまうが、 健康を考えると、ハーフを2日に分けて飲むくらいがいい。 フルボトルを4日かけると味が変わってしまうから、早く飲みきろうという意図が働いてしまって、 飲み過ぎを助長する。もっとハーフをたくさん売ってほしい。
評定: A 価格 ハーフ2,490円(フルボトル換算4,980円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)
2009年12月18日 BLANC
FRONTERA CHARDONNAY / CONCHA Y TORO
フロンテラ シャルドネ / コンチャ・イ・トロ
VINTAGE: 2009
Concha Y Toro Frontera Chardonnay 09 CHILE
チリ
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者: CONCHA Y TORO 輸入者: メルシャン(株)
review
 スーパーで入手した安チリ。現地だったら一体いくらなんだろう?と、心配になるくらい、安い。

 色は淡いレモンイエロー。
 パイナップルのようなトロピカル香、生クリーム、黄色い花などの香り。 たっぷりと豊かである。
 酸のアタックが意外にも強く、苦味もあって、グレープフルーツ的。 香りの印象ほど甘くはなく、シャープである。但し、アルコール感は強く、ホット。 余韻が短いのは、致し方ないところ。

 この値段でこれだけの内容なら、これ以上何も注文することはない。 やはりチリの安ワインは優秀だというのを、再認識した。
 街場のビストロやトラットリアのグラスワイン用として採用するのには、ぴったりである。 これが1杯400円くらいで出てきたら、客は大喜び。店も大喜び。 高いフランスワイン、イタリアワインよりも、こちらの採用をお奨めします(→ 料理店オーナー様)。

 ところで、毎年この時期は、家でwineを開けるペースが鈍る。無論、外で飲む機会が多いからだが、 今月に入ってから既に忘年会を5つクリアした。まあどうしても外せないお付き合いばかりだから、 喜んで参加しているが、一方で、そのお金があれば、どんだけ良いwineが買えるんだろう? と思ってしまう私は、基本的に家飲み派デス。 そんなに奥さんの顔を見ながら飲むのが楽しいの?と聞かれることもあるが、 はいそうです、と答えることにしている。
評定: A 価格 698円(本体価格665円+消費税33円) 購入店: グルメシティ(スーパー)
2009年12月24日 ROUGE
BEAUJOLAIS-VILLAGES NOUVEAU 2009 / DOMINIQUE LAURENT
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー 2009 / ドミニク・ローラン
VINTAGE: 2009
Dominique Laurent Beaujolais Villages Nouveau 09 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOC: BEAUJOLAIS
ボージョレ
生産者: DOMINIQUE LAURENT 輸入者: 合同酒精(株)、販売者:山信商事(株)
review
 すさまじい売れ行きだった今年のヌーヴォー。これは、解禁日に確保してあったものだが、 ようやく開けるタイミングが訪れた。
 ドミニク・ローランのヴィラージュだ。

 グラスに注いだ外観は、深いすみれ色。青みが強い。
 もわっと立ちのぼるバナナ香。今年のヌーヴォーは、これまで私が飲んだものはみな、 例年にありがちな「蒸しバナナ香」が感じられないものばかりだったが、 初めてバナナを感じた。だが、蒸した感じはちょっと弱い。その代わり、 焼きいもの匂いと、ニスのようなアルコール臭がある。
 味は酸のアタックが鋭く、柑橘的。その後に、赤果実の酸と、 さつまいもの甘味のようなものがある。タンニン分は豊かだが、舌触りは滑らか。
 紫の花のような余韻とともに、最後までキュッとした酸が残る。 ややバランスを欠く印象。

 今年の新酒は概して酸がしっかりとしているから、良い年にありがちな、 大柄で奔放なキャラクターではなく、可憐さがちゃんと残っている。 しかしながら、元々パワフルな味造りであるこのドミニク・ローランは、 そのパワフルなキャラクターが災いして、やや粗暴な感じになってしまっている。
評定: C- 価格 3,990円(本体価格3,800円+消費税190円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2009年12月25日 ROUGE
LES GRANDS ARBRES / VINS DE PAYS D'OC
レ・グラン・ザルブル / ヴァン・ド・ペイ・ドック
VINTAGE: 2007
Les Grands Arbres 07 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VdP: OC
オック
生産者: BADET,CLEMENT & CIE. 輸入者: リードオフジャパン(株)
review
 最近はコンビニにも何種かワインが並んでいる。たまには買ってみるかということで、 LAWSONで売られているV.d.Pのハーフボトルを購入。

 グラスに注いだ外観は、明るいルビー色で、透過性が高い。
 香りはなめし革、赤系ベリーのほか、おがくずが少々。
 酸のアタックはほどほどで、可憐な第一印象。甘味もほどほど。タンニンは繊細。 やはり全体的にパワーなく、するすると喉を過ぎる。

 まったく期待していなかっただけに、この上品さには驚いた。 もちろん、力がないのは百も承知。このクラスなら、 バランス良くまとまっているだけで、十分得した気分。まあ、ビオだから 脱力感というか、良い意味で肩の力の抜けたナチュラルさが身上ではある。
 コンビニワインもなかなか侮れない。

 なお、ビオワインを証する次のような表記がある。 − Vin produit a partir de raisins issus de l'Agriculture Biologique.
 ECOCERT(エコセール:有機栽培食品等に対する仏政府認証機関)の認証印もついている。
評定: B 価格 ハーフ650円(フルボトル換算1,300円) 購入店: LAWSON
2009年12月28日 BLANC
FLEURS DES CHAMPS CHARDONNAY / VINS DE PAYS D'OC
フルール・デ・シャン シャルドネ / ヴァン・ド・ペイ・ドック
VINTAGE: 2007
Fleurs des Champs 07 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VdP: OC
オック
生産者: JEAN GAMET 輸入者: サントリーワインインターナショナル(株)
review
 LAWSONで、上で掲載している赤とセットのようにして売られている白。 VdPのシャルドネ。

 グラスに注いだ外観は、ごく淡いレモン色。
 香りはグレープフルーツ香に、若干のオイリーさが加わる。
 味はレモン的な酸のアタックが強い。ハーブのニュアンスがあって、 オイリーなタッチだが、極めて線が細い。繊細というよりは、痩せている。 口中に含んでいると、レモンがオレンジに変わってくる。 後味にはちみつの甘さと苦味が少し。

 手頃な値段だから、多くは望めない。それでも、 コンビニで売られているものとしては、悪くはない。
評定: C 価格 ハーフ630円(フルボトル換算1,260円) 購入店: LAWSON
2009年12月31日 ROUGE
ILE LA FORGE CABERNET SAUVIGNON / VINS DE PAYS D'OC
イル・ラ・フォルジュ カベルネ・ソーヴィニヨン / ヴァン・ド・ペイ・ドック
VINTAGE: 2008
Ile La Forge Cabernet Sauvignon 08 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
VdP: OC
オック
生産者: LA FORGE ESTATE 輸入者: (株)モトックス
review
 旨安VdPとして有名な、ラ・フォルジュ。つとにシャルドネが有名だが、 このカベルネもなかなか定評がある。

 グラスに注いだ外観は、深いガーネット色。実にカベルネらしいが、 一般的なボルドーに比べると、やはり濃い。
 薬草や甘苦系スパイスのほか、しょうゆのような香りあり。果実香は強くない。
 味は酸のアタックが強く、柑橘のよう。タンニンは粉っぽくパワフル。 一方、甘味はほんのりと、バニラ香を伴う。醤油的な酸。ハーブの余韻あり。

 さすがに安心して飲める内容。ハーフだから少々割高だけれど、 それでも1000円を切っているのは立派。
評定: A- 価格 ハーフ950円(フルボトル換算1,900円) 購入店: amor Pantry 新大阪店(大阪市淀川区)

本日までで・・・今月合計9本、今年合計89本/当日記累計1220本
今月のワイン投資額・・・14,993円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

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