利酒日記 kikizakenikki

2015年11月


 HOME  利酒日記のメニューページへ  産地別索引へ  前月へ  翌月へ


2015年11月3日 BLANC
MARCHILE CHARDONNAY
マルチリ シャルドネ
VINTAGE: 2014
Marchile Chardonnay 14 CHILE
チリ
地方: CENTRALL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区:
 
DO: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
生産者: VINEDOS MARCHIGUE 輸入者: (株)アシストバルール
review
 先月29日に、赤のカベルネを飲んだ MARCHILE というチリの安ワイン。 スーパー店頭で偶然遭遇し、購入したものだ。

 外観はごく淡いレモン色。
 香りはレモンのような鋭さ、はちみつのような甘さ。ややべたっとした感じ。
 味は蜜のような甘さが強く、そこに柑橘系の酸が乗る。きれいな伸び。 ミネラル感も弱いながらもきちんとある。 後味に若干の苦味が残る。

 先日赤を飲んだ時には、正直いって「それなりだなあ」という感想だったが、 こちら白のほうはもう少し見所がある。この値段にしてこの内容ならば、優秀。
評定: B 価格 537円(本体価格498円+消費税39円) 購入店: MAXVALU(スーパー)
2015年11月4日 ROUGE
ILE LA FORGE PINOT NOIR / PAYS D'OC
イル・ラ・フォルジュ ピノ・ノワール / ペイ・ドック
VINTAGE: 2013
Ile La Forge Cabernet Sauvignon 13 FRANCE
フランス
地方: LANGUEDOC
ラングドック
地区:
 
IGP: PAYS D'OC
ペイ・ドック
生産者: LA FORGE ESTATE 輸入者: (株)モトックス
review
 9月から シャルドネカベルネ・ソーヴィニヨン と飲んできた 南仏の ILE LA FORGE だが、今日はピノ・ノワールを飲みたい。

 外観は、かなり明るめのルビー色。エッジはピンク色。
 香りはラズベリーやいちごジャム、鉛筆の芯、皮革、タンス(材木)など。 グラスを回すと火薬のようなインパクトが。
 味は血(鉄)、アセロラ的な尖りのある酸。タンニンはシルクのようになめらか。 後味にふんわりとした甘味が残ってしまうところが唯一南仏らしいが、 それは欠点というよりも、むしろ地域のアイデンティティをしっかり主張していると 捉えるべきだろう。

 伸びのあるきれいな酸は、実にピノらしく、南仏だからといって大柄すぎない。 気品ある味わい。造り手の実力がありありと分かる1本。
評定: A+ 価格 1,379円(本体価格1,277円+消費税102円) 購入店: 阪急百貨店うめだ本店(大阪市北区)
2015年11月5日 BLANC
TORRES SANGRE DE TORO / CATALUNYA
トーレス サングレ・デ・トロ / カタルーニャ
VINTAGE: 2012
TORRES SANGRE DE TORO 06 SPAIN
スペイン
地方: CATALUNYA
カタルーニャ
地区:
 
DO: CATALUNYA
カタルーニャ
生産者: MIGUEL TORRES 輸入者: 三国ワイン(株)
review
 ディスカウント店で見切品として(ハーフ500円で)売られていたもの。
 べつにラベル不良というわけでもないし、安売りの理由も分からず、 まあこの値段なら失敗してもいいかと思って、買ってきた。
 スーパーなどでもよく見かけるスペインの SANGRE DE TORO だ。

 色は深く輝くゴールド。かなり不自然に濃い感じがする。
 香りを嗅ぐと、はちみつのような濃密な甘さに、 たくわんや濡れ雑巾みたいなイヤな匂いがある。熟成香だといえば聞こえがよいが、 きれいに熟成したものではなく、熱にやられた印象だ。
 これは不健康だろうと思いながら飲んでみると、 甘栗のような甘さとともに、いや、それ以上に強く、香りに感じた濡れ雑巾のような味が。 酸はだらけて引っ込んでいる。

 やはり、予想どおり劣化していた。ただ、完全にやられているわけではなく、 漬物的な熟成香を楽しみつつ、チーズと合わせるという方法もなくはない。 飲み進めると、臭みがどうしても蓄積されてしまうのだが。
 というわけで、真っ当な評価は不能である。
評定: 不能 価格 ハーフ500円(フルボトル換算1,000円) 購入店: 酒のカクヤス(DS)
2015年11月9日 BLANC
CHABLIS / JOSSELIN
シャブリ / ジョスラン
VINTAGE: 2014
Josselin Chablis 14 FRANCE
フランス
地方: BOURGOGNE
ブルゴーニュ
地区: CHABLIS
シャブリ
AOP: CHABLIS
シャブリ
生産者: ADVINI 輸入者: (株)徳岡
review
 阪急百貨店で9月に行われていたワインフェアで、訳あり品として安売りされていた1本。 先月飲んだグラーヴの赤と一緒に買ったもの。
 1,500円は安いなと思い、店員さんも「シャブリでこの値段は普通ないですよ」という真っ当な返答だった。 まあ、損はないだろうということで購入。

 外観はごく淡いレモンイエロー。シャブリにしては結構黄色いな、という印象。
 香りははちみつのようなふくよかさ、グレープフルーツの柑橘香に、 ヘーゼルナッツのような感じが少し。
 味は香りの印象ほどふくよかでなく、酸のアタックがレモンのようにシャープ。 ミネラル感はしっかり。一口めのシャープさのあと、ふんわりとした甘味が広がってくる。

 結局、損もなく得もない内容だったと言える。 シャブリでこの値段は安いと言われたが、この値段なりのクオリティであったことが判明。
 シャブリらしいきれいさはあるものの、 フリンティな感じは弱く、香りのインパクトも今ひとつ。
評定: C 価格 1,522円(本体価格1,410円+消費税112円) 購入店: 阪急百貨店うめだ本店(大阪市北区)
2014年11月12日 ROUGE
COSECHA CABERNET SAUVIGNON / VALLE CENTRAL
コセチャ カベルネ・ソーヴィニヨン / ヴァレ・セントラル
VINTAGE: 2014
Tarapaca Cosecha Cabernet Sauvignon 14 CHILE
チリ
地方: CENTRAL VALLEY
セントラル・ヴァレー
地区:
 
DO: VALLE CENTRAL
ヴァレ・セントラル
生産者: VINA TARAPACA 輸入者: リードオフジャパン(株)
review
 チリ大手のタラパカがつくるカベルネ。コンビニで入手。

 外観はかなり青みの強い紫。ぶどう100%ジュースのよう。
 香りはインク、黒果実、コーヒーに、バニラの甘さ。 奔放で大柄だ。
 味も非常に力強い。口当たりはふんわりと甘く柔らかいものの、 タンニンは粗暴。バターのような油っぽい風味。酸はオレンジ的でやや丸い。 甘味の圧倒的なパワフルさが酸を凌駕している。

 昨年、2013年ヴィンテージを飲んだが、その時の感想とはだいぶ違う。 もうちょっとエレガントさがあったように書いているが、今回のこの2014年ビンテージは、 だいぶ大らかな印象だ。その分、評価は低くなるが、それでもこの価格でこの内容は すばらしい。
評定: B 価格 648円(本体価格600円+消費税48円) 購入店: ファミリーマート(コンビニ)
2015年11月15日 SPARKLING
ALPACA SPARKLING BRUT
アルパカ スパークリング・ブリュット
VINTAGE: N.V.
Alpaca Sparkling Brut CHILE
チリ
地方:
 
地区:
 
DO:
 
生産者: SANTA HELENA 輸入者: アサヒビール(株)
review
 これまで赤2種+白2種+ロゼというスティルワイン計5種を飲んできた、チリ SANTA HELENA 産の ALPACA だが、最近、このスパークリングが店頭に並んでいる。

 外観はごく淡いレモンイエロー。
 香りはグレープフルーツのような柑橘香が主体で、軽やか。 すっきりした味わいが想像される。
 味は香りの印象どおりキリッとシャープ。 甘味はほんのりと感じられ、ミネラル分も豊か。 伝統的製法(瓶内二次発酵)ではないはずなのに、 酵母臭のようなものも感じられ、なかなか奥深い。

 正直言って、安売りブランドのスパークリングということで、まったく期待などしていなかったのだが、 想像の域を超える旨みと上品さがあり、脱帽。
評定: AA 価格 1,067円(本体価格988円+消費税79円) 購入店: グルメシティ(スーパー)
2015年11月19日 ROUGE
BEAUJOLAIS NOUVEAU / HENRY FESSY
ボージョレ・ヌーヴォー / アンリ・フェッシ
VINTAGE:2015
Henry Fessy Beaujolais Nouveau 2015 FRANCE
フランス
地方: BOUROGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOP: BEAUJOLAIS
ボージョレ
生産者: HENRY FESSY 輸入者: アサヒビール(株)
review
 本日めでたいボージョレ・ヌーヴォー解禁日。ということで、何種か入手した。
 今年最初に飲むのは、これ。HENRY FESSYのヌーヴォーだ。

 グラスに注いだ液色は、かなり黒みが強く、ヌーヴォー特有のすみれ色というよりは、 かなりしっかりした赤ワインに近い。
 香りは、新酒らしい華やかさはあるものの、ブルーベリーやいちごジャムのような凝縮感があり、 パワフルな印象。
 味は甘さがしっかり、タンニンもしっかり。酸は丸く穏やかな感じ。 甘々渋々で、ややバランスに欠けるところはあるが、これ以上しっかり感があると 新酒らしさを失ってしまうという、ギリギリの所で踏ん張っている。

 今年も「最良の出来」といういつもどおりの前評判だったが、確かに良い気候の中で育ったぶどうだということはわかる。 タンニン分がしっかりと口に残り、なおかつ甘味もたっぷり残る。 ただ、何度も言うが、まとまりは良くない。単に赤ワインとして飲む分には、満足感もあるし、 おいしいと思う人は多いだろうが、新酒らしい華やぎが不足している。
評定: B 価格 ハーフ1,382円(本体価格1,280円+消費税102円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2015年11月21日 ROUGE
TOPVALU BEAUJOLAIS NOUVEAU / LE CEP D'OR
トップバリュ ボージョレ・ヌーヴォー / ル・セップ・ドール
VINTAGE:2015
TOPVALU Beaujolais Nouveau 2015 FRANCE
フランス
地方: BOUROGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOP: BEAUJOLAIS
ボージョレ
生産者: LE CEP D'OR 輸入者: コルドンヴェール(株)、販売者: イオントップバリュ(株)
review
 イオングループP.B.である"TOPVALU"のヌーヴォー。 昨年も飲んでいる。

 グラスに注いだ液色は、かなり深い紫色。絵の具のようにべたっとした濃い色だ。
 香りは、新酒らしいフレッシュ感よりも、煮詰めたジャム、焼きいもなどの深い香りが強い。
 ところが味わいはかなり酸が立ってシャープ。タンニンも強め。 ある程度の力強さがあるのに、果実味が豊かというわけでもなく、 酸がケンケンとした尖った味わい。

 香りと味のギャップが激しく、どうにも捉え所がない。まあ、値段は破格に安いので、 こんなものか。いや、昨年はもうちょっと良かったと思うのだが。
評定: C- 価格 ハーフ626円(フルボトル換算1,252円) 購入店: ダイエー(スーパー)
2015年11月24日 ROUGE
BEAUJOLAIS-VILLAGES NOUVEAU "C'EST LA VIE"
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー "セ・ラ・ヴィ"
VINTAGE:2015
C'est la Vie Beaujolais Nouveau 2015 FRANCE
フランス
地方: BOUROGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOP: BEAUJOLAIS VILLAGES
ボージョレ・ヴィラージュ
生産者: GCF 輸入者: コルドンヴェール(株)
review
 イオングループに属する酒ディスカウント やまや で売られていた新酒 「セ・ラ・ヴィ」のヴィラージュ。昨年も飲んでいる。 ペットボトル入りではあるが、1,382円という破格の安さだ。

 グラスに注いだ外観は、ほとんど黒に近い紫。 グラスの向こうがまったく見えず、新酒らしからぬというより、普通の赤ワインよりももっと濃い感じ。
 香りは、カシス、プルーンなど、黒っぽいベリー系に、皮革のニュアンス。 見た目と香りからは、とても新酒とは思えないし、ブラインドで出されたら、 アルゼンチンのマルベックでは?と答えてしまいそうなくらい。ただ、かすかに 若いガメイらしい鉛筆みたいな匂いがあるので、余計にわかりにくい。
 口に含むと、キュンと鋭い酸が立って、香りの印象とは180度違う。 タンニンは力強くまとわりつく。甘味は極めて弱い。 口の中で転がしていると、いちごやラズベリーっぽい味わいがあり、 そこが新酒らしいところだが、アルコールの力強さは有無を言わせぬほどである。

 まとまりのない荒々しさだが、非常に面白い出来映え。そもそもきれいにまとめようという 意図など感じられない、奔放さが魅力と言える。
評定: A+ 価格1,382円(本体価格1,280円+消費税102円) 購入店: やまや小曽根店(大阪府豊中市)
2015年11月27日 ROUGE
BEAUJOLAIS-VILLAGES NOUVEAU / DOMAINE DU CLOS DU FIEF
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー / ドメーヌ・デュ・クロ・デュ・フィエフ
VINTAGE:2015
Dom.du clos du Fief Beaujolais Nouveau 2015 FRANCE
フランス
地方: BOUROGOGNE
ブルゴーニュ
地区: BEAUJOLAIS
ボージョレ
AOP: BEAUJOLAIS VILLAGES
ボージョレ
生産者: DOM. DU CLOS DU FIEF - MICHEL & SYLVAIN TETE 輸入者: (株)ヴァンパッシオン
review
 今年のヌーヴォー4種めは、これ。売場で強力に勧められ、いわば騙されたと思って買ったもの。

 グラスに注いだ外観は、しっかり深い青紫。 グラスの向こうがまったく見えず、黒に近い。
 香りは、青っぽいベリー香があって新酒らしい軽やかさだが、同時に蒸かし芋やチョコの甘さなど、 濃密さを感じさせる香りも。
 味は酸がきりっとし、タンニンが非常に強くまとわりつく。 若干バターっぽいオイリーな感じと、若い青臭さが同居しており、凝縮感はなかなかのもの。

 ガメイらしさをちゃんと主張しつつ、タンニン分のしっかりした、 "重めの赤ワイン"だと言える。これは面白い。高かったけれど、十分に価値あり。
評定: A+ 価格ハーフ2,484円(本体価格2,300円+消費税184円) 購入店: 阪神百貨店本店(大阪市北区)
2015年11月29日 ROUGE
LA BRUNE PINOT NOIR / VIN DE FRANCE
ラ・ブリュンヌ ピノ・ノワール / ヴァン・ド・フランス
VINTAGE:2014
La Brune et Fils Pinot Noir 14 FRANCE
フランス
地方:
 
地区:
 
VIN DE FRANCE
ヴァン・ド・フランス
生産者: LA BRUNE ET FILS 輸入者: 東京ヨーロッパ貿易(株)
review
 等級は VIN DE FRANCE つまりテーブルワインなのに、 セパージュはピノ・ノワール単一。面白いので買ってみた。

 グラスに注いだ外観は、やや黒みがかったルビー色。ピノにしてはかなり濃いめ。
 香りは、皮革のニュアンスが強く、確かにピノだなあと感じさせるものの、 同時に赤ベリー、オレンジのような柑橘の香りも感じ、やはりブルゴーニュとは違う。
 味は柑橘様の酸が鋭く、口当たりはかなりシャープな印象だが、 タンニンがしっかりと舌にまとわりつく。味わいはきれいだが、甘味もあって、ややぼやけたところがある。

 安いピノということで、疑心暗鬼で試してみたわけだが、素直というかきれいな酒質で、好感が持てた。 明らかにブルゴーニュの高貴なピノとは違うが、まるで"会いに行けるアイドル"のような、 身近な感じが魅力。
評定: A 価格1,501円(本体価格1,390円+消費税111円) 購入店: 成城石井阪急三番街店(大阪市北区)

本日までで・・・今月合計11本/今年合計81本/当日記累計1681本
今月のワイン投資額・・・14,410円(本日まで)



[当日記における評価基準]

 絶対評価ではなく、支払う価格に対して内容が見合っているかどうかの評定です。 例えば1,000円のwineなら、ちょうど1,000円の価値あるものがC。同様に5,000円のwineなら、 ちょうど5,000円の価値あるものがCです。

 A = 特質すべき個性。価格に比し、極めて優れたクオリティ。(とってもお買得)
 B = 非凡な特徴があり、価格を上回るクオリティ。(お買得)
 C = 概ね価格に見合ったクオリティ。(価格相当)
 D = 凡庸で特徴に欠ける。価格に比し、やや劣る。(少しもの足りない)
 E = 価格に比し、著しく劣るクオリティ。(買い損)

 なお、各ランクよりやや上回るものに+、やや下回るものに−を付けています。例えばC+とは、 若干価格を上回るクオリティを表します。また、通常の評価枠を超えた素晴らしいものにはAAランクを付与しています。

 HOME  利酒日記のメニューページへ  産地別索引へ  前月へ  翌月へ