時事ネタコラムのページ [利酒日記別室]

2006年7月


2006年7月15日
 今日は3題。

[1] ゼロ金利解除ということで。

 銀行を助け、庶民を虐めていると悪評の高かったゼロ金利政策から、ついに日銀が方針転換。 これでめでたしめでたしか?というと、実はそうでもない。
 自律的かつ持続的な景気拡大が本物であるなら、金利の上昇は当たり前のことだが、 どうも東京の感覚ではないのか?と、関西人の立場では思ってしまう。だいたい身の回りで、そんなに景気のいい話を聞かないしね。
 預金金利が上がるのはいいが、ローン金利ももちろん上がるわけで。私のように借金ゼロをポリシーとして実践する人間は 単純にウエルカムだが、かなり多くの国民は住宅ローンを、しかも変動金利のローンを抱えている。 そういう人、特に慎重にローンを組んでいない人たちにとっては、苦しい時代の到来かもしれない。

[2] 恥さらし。

 朝鮮学校の生徒に対して暴力を働いたり、学校に脅迫電話を掛けたりする族が急増しているらしい。
 私は、この手の話題をあえて避けてきたわけだが(ミサイル発射は当然国際的に責められるべき愚かな行為で、 悪いことは悪い、としか言いようがないのだが)、こういう勘違いな行動というか、何の罪もない子供に矛先を向けるなどという野蛮な行為は、 犯罪の中でも実に卑劣な部類である。
 日本人の程度の低さを世界に露呈しているだけ、ということが、こいつらにはわからないんだろうか。 他国の非道な行為を逆手に取り、ここぞとばかり自分の不満をお門違いにぶつけるような人間は、 最低である。国家機構と民とを区別できない低能が多いってことか。

[3] 中年男の遊び方について。

 重苦しくなるので、最後に軽くつまらん話題。
 盛り場に飲みに行くとね、時々、お店の女性に失礼な言葉を吐いたり、触ろうとしたりする中年男がいるでしょ。 そういうのを目の当たりにすると、いつも思うことがある。
 私はあんまり外で飲むという行為自体、好きな方ではないんだけれども、お付き合いとかで、 時々キタの新地なんかで夜中まで飲んでることも、ないわけではない。
 向こうもお仕事だから、メルアドとか教えてくれるでしょ。それで喜んでる中年男って、 とってもみっともないって、私は思うわけなんだけれども。
 私としては、軽い会話を交わしてその場は楽しみ、さっとお金を払って帰ってくるってのが、 粋な遊び方だと思ってるわけですよ。ところが、そういう中年男は少数派みたいですな。
 ホントのことを言えば、男の友達と飲んでる方が楽しいし、女性と飲みたいなら、 純粋な女友達を誘って、おいしい食事を食べに行って、楽しく会話をして、スマートに帰る。 そういうのをモットーとしてるわけですよ。 ところが、こういう考えに賛同してくれる中年男性は、ほとんどいない。
 私はやっぱり少数派なんだろう。でもね、キ○○クラで鼻の下を伸ばして、 あわよくば、なんて実に子供じみたことを考えてる大きな赤ちゃんにだけはなりたくない、 ってのが、私の美学なわけです。わかんねえだろうなぁ。昨日も2時頃まで飲んでいて、そんなことを思った次第。

2006年7月22日
 777日の感謝と、決意。

 "人生とはワインであり、ワインとは人生である"

 〜198×年○月○日−2006年7月22日〜

 俺が「ワイン」という旅に出てからおよそ20年の月日が経った。
 20余歳の冬、寒空のもと東京のとある酒屋の売り場の片隅からその旅は始まった。

 あの頃はグラスを空けることに夢中になり
 必死で飲み干すことだけを目指した。
 そして、ひたすら飲むことを楽しんだ。
 ワインボトルは常に傍らにあった。

 この旅がこんなに長くなるとは俺自身思いも寄らなかった。
 小田急線沿線の小さな酒屋から、駅前のスーパー、成城石井、そして明治屋まで。
 その後、自分のワイン人生の大半を占める大阪へ渡った。

 あっちの飲み会、こっちの飲み会にも招聘され
 盛り場のあらゆる場所でいくつものグラスを傾けた。

 ワインはどんなときも俺の心の中心にあった。
 ワインは本当に多くのものを授けてくれた。
 喜び、悲しみ、友、そして二日酔いを与えてくれた。

 もちろん安価でおいしいワインだけだったわけではない。
 それ故に、与えられたワインすべてが俺にとって素晴らしい"経験"となり、
 "中性脂肪"となり、自分を成長させてくれた。

 半年ほど前からこの777日達成を最後に
 約2年続けたサイト更新を、やめようかな?やめてもいいかな?いや、どうしようかな?と考えていた。

 何か特別なことがあったからではない。その理由もひとつではない。いや、ひとつだ。だってしんどいから。
 今言えることは、サイト主宰者という旅から卒業し"新たな自分"探しの旅に出たい。
 そう思ったんだけど、やっぱり、
  無理だぴょーん。

 長いから、後は省略ね。

 サッカー興味ないって言ってたくせに、このおちゃらけは何だ! とお叱りのそこのアナタ。そのご指摘はごもっともだけど、 私だってたまには、笑いを取りたい。だって、関西人なんだもん。

 777日を迎えるにあたり、何を書こうかと考えた結果、このていたらく。
中田選手ごめんなさい。決して貴方をバカにする 意図はありません。一人の物書きとして、やっぱり名文からは学びたいのです。

−−−

 改めまして、毎日当サイトを見に来てくださっている皆さん、ありがとう。
 777日を迎えた私の決意は、「これからもワイン、ビール、チューハイ等々、お酒に対する情熱を持ち続け、 どこにも負けない酒の百科事典を目指したい」というもの。
 サイトを開設してはや6年。サーバーの最近のアクセス統計では、週あたり7000visits以上のアクセスとなり、 1日あたり平均して1000人以上の方が見に来てくださっている。もちろん、世の中には1日で数万、数十万アクセスという サイトもあるから、比較にはならないけれども、私自身、開設当初は夢にも思わなかった数値だ。
 ということで、これで連続更新をやめようなんて考えはこれっぽっちもないので、ご安心を。
 でもちょっと肩の荷が下りたのは、事実。1000日続けるべきか、否か。まあ、気長に行きましょう。

2006年7月27日
 牛肉問題。

 米国産牛肉の輸入再開が決定された。

 まあ科学的な言い方をすれば、BSE感染牛を食べてヤコブ病などを発症するのは宝くじに当たるより難しい確率だから、 科学技術信奉国家・超合理主義国家であるアメリカの言い分からすれば、 日本の世論は過剰反応ということになるのだろう。
 BSEを心配するくらいなら、明日交通事故に遭わないように気をつけるべきだというのも、 科学的言説の中では正しい。ただ、混同してはならないのは、 交通事故は自分の注意だけで完全に防ぐことは無理だが、危険な食べ物は摂取しないという選択の自由があることだ。
 現代の車社会は、たとえ毎年国内で1万人に近い事故死者が発生するという犠牲を払ったとしても、 車を容認することの方が社会的厚生が高まるというコンセンサスの上に成り立っている。いや、私はそれに同意した覚えはないという人は、 進んで自己防衛するしか方法がない。例えば私のように、車は運転しないといった形で。

 ひるがえって牛肉問題に関しては、たとえBSE感染牛の危険性が予測されたとしても、 それを承知の上で牛肉を食べようというコンセンサスが国民の間で形成されているかどうか。
 私はずっと以前から、牛肉を購入するときには、基本的に国内産か豪州産に限定している。少しでも危険性が低いと思われるからだ。 そんな努力が何ほどの意味を持つのか?と問われれば、いささか気分的な問題に過ぎないのかもしれないが、 食に関しては「気分」というものが、とても大切な要素であると、私は考えるのだ (豪州産だって、これまで感染牛が発見されていないだけであって、 単に知らぬが仏ということなのかもしれない)。
 もちろん、BSE問題が騒がれる前には、米国産も食べていたから、もう既に手遅れなのかもしれない。 でも、ずさんな検査態勢などが発覚した以上、私はこれからも、米国産と書かれた牛肉は、一切購入しないつもりだ。
 そこで問題になるのが、加工食品である。例えばカップラーメンなどに入っている乾燥肉とか、 粉末スープに使われているビーフエキスなど、気にしだしたら際限がない。できる限りそれらを避けるという方法しか、 有効な手立てはないのだろう。
 それとともに食肉販売店や飲食店にお願いしたいのは、正しい産地表示の徹底である。 信頼の置けない店からは買わないということでしか、自己防衛の方法はないのだろうか。すごく不安である。


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