時事ネタコラムのページ [利酒日記別室]

2007年9月


2007年9月12日
 でもそんなの関係ねえ。


 最近、このフレーズを多用するブログとかが多くて閉口するが、 私も使ってしまった。流行語大賞候補とも言われてるけど、昨今の風潮をよく表しているような気がする。
 どんなに重大なことが起ころうとも、自分の関心のないことに対しては、 関係ないと言い切ってしまえばいい。殺伐とした世の中である。

 閑話休題。
 今日、私がこの時事ネタコラムのコーナーに何か書くということは、 あの人の辞任の話に違いないと、あなたもお思いのことでしょう。 「でもそんなの関係ねえ。」

 だいたい、中身のない叙情的な言葉ばっかり使って、人を煙に巻こうなんて手合いは、 うさんくさい以外の何者でもない。改革とか、美しい・・とか、空疎な言葉をたくさん並べておきながら、 その実、本当にしたかったことはたった一つ。端から国民の声など聞く気はなかったのだ。

 あ、つい筆が滑ってあの人のことを書いてしまったけれど、 今の私の一番の関心事は、我がタイガースの今後の戦い方についてです。

2007年9月19日
 政界の力学が、教育界にも直接影響を与えているなんて。


 学習指導要領の改訂をめぐって、中央教育審議会(中教審)が、 「道徳」を教科としない現行の枠組みを守る方向で話を進めているらしい。

 そもそもこの話は、安倍首相の意向が強く反映された教育再生会議で、 現在の道徳を「徳育」として教科に昇格させるように提言していたものだ。

 
以前にもこのコラムで取り上げたのだが、 安倍内閣になってからの一連の復古趣味には呆れるばかりで、 そんなことまでして上意下達、滅私奉公、男尊女卑の世の中に戻したいのかと 失笑を禁じ得ない思いであった。とはいえ、「そんなこと」によって学校教育が 変えられ、日の丸・君が代に忠誠を誓わない教員は容赦なく処罰するというような 全体主義がまかり通る世の中になろうとしていた。

 ところが、安倍首相の突然の退陣によって、風向きが面白いように変わった。

 参院選の結果は、小泉・安倍政権で大きく右に振れた振り子の揺り戻しと捉えることもできる。 どんな思想もオープンに語り合い、容認しあえるのが理想の社会だと私は思っているので、 特定の価値観を押しつける教育には反対だ。 もちろん、いわゆる道徳や倫理を重んじるという価値観もあってしかるべきだが、 その方向だけに一斉に子供たちを導かれては困る。 そもそも教育再生会議で言っていた「道徳」とは、 彼らの考える一方向の道徳に過ぎないものであったのだが。

 それにしても、政界の力関係が変わると、 すぐさま教育界にも影響が及ぶとは、なんとも危険な感じがする。 色んな考えを持った政党や政治家が拮抗し、 どんな価値観も尊重しあえるのが理想だが、 リーダーが替わるたびに教育基本法や学習指導要領が書き替えられたのではたまらない。 一人の親として、私はそう思う。 我が子を私立(公立よりはある程度教育内容に自由度がある)に進学させようと私が思っている一番大きな理由は、実はこういったところにあるのだ。


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