時事ネタコラムのページ [利酒日記別室]

2009年6月


2009年6月1日
 差別心ある大人より、純粋な子供たちのほうが、よほど尊敬に値する


 新型インフルエンザの感染者を大量に出した関西の私立学校が、 今日から授業を再開したと報じられた。

 この学校に対しては、心ない中傷の言葉が投げかけられたり、 TAXIで同校の名前を告げただけで乗車拒否に合うなど、 理不尽な差別の目が向けられていた。

 そのような状況下で、生徒たちを護るために、 学校は当面の間、制服ではなく私服で登校することを許可したという。 通学途中でイジメにあったりしないようにとの配慮である。

 新聞の報道によれば、休校中、 先生方と生徒、保護者との間で連絡を密にとり、 電話で長く話をすることによって、 先生方はこれまで知らなかった生徒の違った一面を見ることができたりして、 より一層絆が深まったという。また生徒たちも、 先生方の真剣な姿勢に感動し、より一層学校を愛する気持ちが生まれたという。 まさに怪我の功名ではないだろうか。

 再開に当たり、私服通学を許された生徒たちは、 「何も恥ずかしいことはない。みんなで制服を着ていこう」と励まし合っているという。

 なんと素晴らしい、たくましい生徒たちではないか。 この話を聞いて、私はとても感動した。 私も同年代の子を持つ親の一人として、同校の生徒たちをとても頼もしく思うと同時に、 このような素晴らしい子供たちが存在してくれることに、未来への希望を見出した思いである。 その、自分たちの学校を誇りに思う気持ちを、ぜひ忘れないで欲しい。

 感染者を差別するような発言をした人たちも、その根底には、 ただ病に対する恐れがあったのだと思う。 他者への差別というのは、ほとんどの場合、その根底には恐怖心があるのだ。

 某国が核実験をした。恐い。許せない。徹底的に制裁しろ。そういった恐怖心が、 ナショナリズムという名の差別意識を生み出す。それとまったく同じである。 臆病な小心者が、過剰防衛に走るのだ。

 誰しも同じ立場に追い込まれる可能性はある。 今私が苦境に陥っていないのは、単なる偶然に過ぎず、明日は我が身かもしれない。 そういう想像力の働く人は、人を差別しない。

 自分がたまたま健康で、つつがなく毎日を送れる幸運に、感謝できる人でありたい。

2009年6月6日
 6年目の6月6日


 当サイトの連続無欠勤更新記録が、昨日で満5年となり、今日から6年目に突入した。 2004年6月6日から1日も休まず何らかのコンテンツ(といっても、 事実上「
利酒日記」か 「ビール・発泡酒・チューハイの部屋」のいずれか)をアップし続けてきた のである。

 5年というと短いようで長い。いや、私自身は当初こそ連続更新のプレッシャーがあったが、 丸2年を過ぎたあたりから、もう当たり前の日常になってきた。まさに葡萄酒的日常である。 チューハイ的日常じゃないか、という声もあるが。 次なる目標は、とりあえず今年11月に訪れる 2,000日達成だ。

 この5年という月日によって、確実に5年分歳を取った。 小学2年だった我が子は、中学1年になった。 しかし、子供に比べれば、私の仕事や、生活環境はあまり変わらない。 自営だから転勤はないし、自由業というのは誰にも叱られたり忠告されたりもしない。 叱られはしないが、アンタみたいな道楽亭主を許してくれる奥さんに感謝しなさいと ご忠告いただくことはよくある。ギャンブルなどには一切興味ない点だけは褒められてもよい ような気もするけれど。

 毎日酒を飲み、時々軽く妻とケンカをし、タイガースを応援する。 あいかわらず文房具好きで、麺類好きで、雑踏を好み、 女子アナ好きも変わっていない。最近のお気に入りは、 日テレ系平日午前4時から(・・誰も見てない!)放送の 「Oha!4 NEWS LIVE」メインキャスターの 中田有紀(なかだあき)サンだ。やっぱり私はセントフォース好きである。そんなことはどうでもいいか。

 文房具好きといえば、私の使っているシステム手帳(コードバン皮製)は同じ革製品のカバンや財布や靴よりも高価である。 文具関係の本や雑誌をみつけると必ず買うし、メモ帳やノートはきれいなもの格好いいものがあったら 購入してストックはどんどん増えてゆく。 酒よりもこっちのほうが趣味といえるかもしれない。

 麺類好きでいえば、今日の昼食は近所では本格的なそばが食べられることで有名な店で ざるそばを食べた。おいしかった。昨日はたらこスパゲティを、一昨日はうどんを食べた。この一週間の間には、 ラーメンも食べた。神戸名物そばめしも食べた。極度の麺喰いである。

 5年前はどんな食生活だったか?と考えると、おそらく何も変わっていない。

 5年経つと、子供は成長するが、中年は進歩がない。 人前で話す仕事も多い私だが、親しい方から「アンタの話は最近つまらん」と、 キンチョールCMの大滝秀治みたいなセリフを投げかけられたこともある。 新しい話題を仕入れないと、ジイサンは話は長いが中身はない、などと揶揄されそうである。 学生諸君も見てくれているかもしれないから書くが、 授業中にも時々笑いを取ろうとしてすべることがあるけれども、 オヤジの自己満足だから大目に見てやってほしい。

 ところでこの5年間に遣った酒代を考えると恐ろしいものがある。 まあwine代だけならせいぜい月2万で年間24万だから5年で120万。 そう考えると、そんなにたいしたことはないけれども、 これを道楽として認めてもらっていることに、感謝せねばなるまい。 サイトに書いている以上、足跡を残してしまっているから言い訳のしようがない。

 未来のことは誰にも分からないというが、今から5年後の私の状況は想像がつく。 たぶん今と同じように酒を飲んでいるだろう。それができるように健康を維持しなくては。 といっても何も気をつけてはいないが。

 更にあと5年も連続更新を続けることは無理にしても、 行けるところまでは行く所存なので、よろしくお願いします。 毎日ご訪問いただいている方、こんなページまで熟読してくださる方、 とりわけ現物まで無償でご提供くださって当サイトの連続更新を支えてくださる方々には、 いくらお礼をしてもしきれません。

 ありがとうございます。これからも精進します。

2009年6月16日
 おいしい山形


 今日飲んだワインは「山形メルロ」だったが、 山形と聞いて、何を思い出すだろうか。私は、やっぱり、さくらんぼである。

 新幹線の駅名にも、さくらんぼ東根(山形県東根市)なんて付けられているのを見ても、 地元の皆さんも誇りに思う農産物であろうかと思う。
 ・・ちなみに同駅の住所は、東根市さくらんぼ駅前1丁目1番1号 だとのこと。素敵である。

 今日はその山形県産品を扱うお店の話。

 当サイトで以前、沖縄限定・オリオンビール社の製品をゲットするために、 銀座にある沖縄県物産公社運営の「わしたショップ」に立ち寄ったことがある。 そのときはわからなかったのだが、近くに 「
おいしい山形プラザ」という店があるのを後日知った。

 ここは、山形県農林水産部所轄の「おいしい山形推進機構」による山形県のアンテナショップ。 それならば、ぜひ人気のさくらんぼを購入したいと思い、先日立ち寄ったのだが、 時間が閉店間際であったこともあり、見事に売り切れていた。

 「おいしい山形」 のHPを見ても、農産物のネット通販はやっていないもよう。

 だが、HPを見たとき、さくらんぼ以上に私の心を捉えたのが、 おいしい山形のキャラクター「ペロリン」 ペロリン ピンバッジである。

 年甲斐もなく"ゆるキャラ"好きの私は、早速グッズを購入した (→こちらから購入できます)。

 緑色の毛の生えた、角の丸いふっくらした正四面体。2つのつぶらな目と、口から赤い舌を出した 「ペロリン」のぬいぐるみは、事務所のデスクにでも置こうと思って買った。 携帯ストラップも買い、さっそく付けてみた。

 このペロリン、地元では結構な人気だそうだから、 今後、他地域にも登場し、彦根のひこにゃんみたいに有名になるかもしれない。

 こういう企画物の好き嫌いはともかく、こうやって地方が一生懸命知名度アップに 努めることは、悪いことではないはずだ。

 少なくとも私は、山形と名の付いた商品を見ると、手を伸ばすようになった。 近いうちに必ず、おいしいさくらんぼをゲットしよう。米沢牛も。

ペロリンぬいぐるみ ペロリンぬいぐるみ ペロリンストラップ
「ペロリン」を正面から見たところ 背中?に「おいしい山形」の文字が 携帯ストラップは画面クリーナー

2009年6月24日
 権力とはそんなに魅力的なものなのか


 昨日から、宮崎県知事東国原氏の話題で持ち切りである。

 自民党の古賀選対委員長が、来るべき総選挙への出馬要請をした際、 東国原氏は、「総裁候補にしてくれるなら、出てもいい」と応じたとか。

 当初の報道では、「総裁にしてくれるなら」と言ったとされていたが、 今日の本人の会見では、あくまでも総裁候補にしてもらうことを、 出馬の一条件にしたとのことである。

 当然、自民党内には大きな反発があり、出馬要請をした古賀氏の責任を追及する意見もあるという。 また、東国原氏に対しても、そんな偉そうなことは、まず先に国会議員になってから言え、 といった批判もあった。

 この一件には、その背後にどんな真実があるのか、色んな解釈が飛び交っている。

 昨日の段階では、そもそも東国原氏には出馬の意思はなく、 断るための彼一流のジョークではないかと言われていた。ところが、 今日の会見で、自民党が条件さえ飲めば国政に出ると、ご本人は強調している。 ますますわからなくなった。

 自民党が出馬要請したのは、とにかく民主党に行って欲しくないからで、 今のうちにそれを阻止する策であるとの解釈もある。 このまま行けば選挙で敗色濃厚な自民党の現状を考えれば、 非常に納得できる。

 もっと面白い解釈もあって、実は既に裏で話はついていて、 報道されている知事と古賀氏とのやりとりはすべて茶番だというもの。 東国原氏を前面に立てて自民党は選挙を戦い、その後の処遇をどうするか、今詰めている のだという。 総理・総裁を分離し、麻生総理のまま、自民党総裁に東国原氏を据えて選挙戦を戦い、 もし自民党が勝てば、総理大臣にというストーリーも考えられると、 そんな解説も聞かれた。

 国政に出たい。あわよくば主要なポストに。 それは東国原氏の本音なのだろう。地方にいては打開が出来ないから、 地方のために国政に出る、といった主旨の説明をしていたが、 県民は納得するだろうか。裏切られたと思う人が多いのではないだろうか。

 この点、大阪府知事の橋下氏のほうが、役者が一枚上手のような気がした。 「ボクは国政には向きません。ボクのような人間がやったら、国が沈没してしまいます」 などと言い、自民党に誘われても、まったくその気がないような振りをしている。 実に自分の立ち位置をわきまえた、賢い発言である。 ただ、大阪府民は知っている。彼が知事になる前、「知事選に出ることは20000%ありません」 と言っていたことを。

 内実のわかりにくい今回の一件で、明確にわかったことは、 自民党はもう相当に大変なところまで追い込まれているということと、 一度地方の首長などをやってしまうと、 もっと大きな権限のあるポストが欲しくなるということである。

 もちろん、地元を良くしたい、国を良くしたいという純粋な気持ちから発していることは理解できるが、 権力をめぐる駆け引きを見ていると、その醜さに興ざめしてしまう。


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