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2015年11月



2015年11月29日
 差別が大手を振ってのさばる時代


 神奈川県海老名市の鶴指真澄市議(71)(無所属)が、 自身のツイッター上で「同性愛は異常」「生物の根底を変える異常動物だ」などと同性愛者を差別する発言を 投稿していたことが波紋を呼んでいる。

 同市議は、昨今の同性婚などに関する報道に対し、 「同性愛は異常なのだ。異常人間の行動を正当化した報道はするな」 「異常人間が多くなれば人類の破滅、まじめな人間をほめる方法を考えろ、異常なことをすることを取り上げる必要はない」 などと発言。ネット上ではすぐさまこれを人権侵害、差別発言との反応があったといい、 これは実に真っ当な反応といえる。

 昨今、この市議のような異常な右派からの差別発言に対し、ネット上ではそれを擁護するような書き込みが 続出することも多いのだが、まだ良識ある人々も多いということだ。

 鶴指市議は、、「酒を飲んで酔った勢いでいたずらとしてやってしまった。軽はずみな行動、不適切な表現で深く反省している」 「普段から深く考えていたわけではなく、ツイッター上で同性愛婚のニュースを見て、たまたま思い付いた表現を使ってしまった。同性愛は個人の自由で、本人の思いを尊重したい」 などと釈明したというが、今さら何を言っても遅い。
 そもそも71歳にもなって、酔った勢いのいたずらとは。開いた口がふさがらない。 苦し紛れの言い訳も、言い訳にすらなっていない。 普段からこういった差別思想を持つ御仁であることは明らかで、 政治家たる資格はないから、即刻辞職すべきである(いちおう無所属となっているが、 実は自民党員のよう。むべなるかな)。

 人の立場に思いを馳せることの出来ない、人の立場に立って物事を考えることの出来ない人が近年増殖しており、 それを放置するばかりか、このような差別発言を助長しているのが、昨今の政治状況だ。 国会議員の中にも、こんな差別発言に本音では同調する族がかなり多くいると思われる。

 現実に対して不勉強なだけでなく、多様性を認めることが出来ず、他者に思いやりの持てない人間は、 議員になる資格がない以前に、社会人失格である。こんな暴言は、表現の自由として擁護されうるものではない。 自由をはき違えるのもいい加減にしてもらいたい。



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