時事ネタコラムのページ [利酒日記別室] 野党から内閣不信任案が提出されたが、何らの波乱も起こらずに、 すぐさま与党の反対多数で否決された。 すべてが茶番のように見えた。 不信任案が出たら、与党としては受けて立つ。すぐさま解散だと、ちょっと前まで息巻いていた。 あの勢いはどこへ行ったのか? とも思わない。 そもそも今解散できるわけはないからだ。 コロナ禍で選挙などできない。ということではない。 今選挙ということになれば、野党は団結して(但し、維新を除く)オリンピック開催に異議を唱えるであろう。 それに対し、与党側はと言えば、壊れたラジオのように「安心安全」とだけ言い、五輪開催を主張するしかない。 現在の五輪に対する世論をみれば、投票率によってはもしかすると政権交代もありうる。 こんな状況で、今の与党が解散に踏み切れるわけはないのだ。 それをわかった上で、野党側は「不信任案を出す」と明言し、 与党側も「粛々と否決するから、どうぞお出しください」と応じたのであろう。 そういう密約があったであろうことは、容易に想像できる。 野党のできることは、実際何もない。唯一存在感を示せるのが、内閣不信任案の提出だろう。 それでも必ず否決されるので、このセレモニーを行うことは、与野党ともに悪いことではないのだ。 国民のガス抜きにもなっていない。 どんなに多くの国民が反対しても、どんなに感染者が増えても、五輪は強行されるのだろう。 どうせ今の与党は聞く耳など一切持たない。 そういう諦めが国民の間に広がっているから、五輪を開催してもいいというアンケート回答が増えているのだろう。 どうせ我々が必死に反対したってやるんでしょう?という意味で。 ひとつ、予言しておく。 五輪が開催され、日本人がメダルをいくつか取ったら、 「やっぱりやってよかった」という声が増えるであろうこと。 感染が拡大し、「五輪強行した政府の責任を追及せよ」と一部の人たちが声を上げたとしても、 右寄りのコメンテーターたちから「選手に罪はない」「選手の頑張りが希望を与えてくれた」 「選手を冒涜してはならない」などといって、反対意見を封殺しようとする動きが出るであろうこと。 「私は最初から開催に賛成だった」などと寝返る人間も出てくるだろう。 いや、さすがに我々はそこまで愚かじゃない。そういう反論もあるだろうが、 我々はたぶん、そこまで愚かなのだ。 五輪が盛り上がれば、どんなに感染者が増え、死者が増えても、 「やっぱりやってよかったじゃないか」という声が次第に増える。 そこまで見透かされているからこその、今の政治なのだ。 国民はそこまでなめられている、ということを、重々承知した方がいい。 それでも今の政権与党を支持するのか。 こんなデタラメな政治をいつまでも許すのか。 特に未来のある若い人たちには、よくよく考えてもらいたい。 HOME 利酒日記のメニューページへ 前月の時事ネタコラム 翌月の時事ネタコラム このページは、K氏の葡萄酒的日常 ・利酒日記の別室で、WEBマスターが時事問題などについて、 勝手気ままに書き綴るページです。 建設的なご意見、反論等はwelcomeですが(メールでどうぞ)、一方的な誹謗中傷は受け付けておりません。あしからず。
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